静山社の歴史
1979年、松岡幸雄により創業。当初は民衆史や闘病記の出版を中心とした社会派の小さな出版社で、1986年の筋萎縮性側索硬化症 (ALS) 患者手記の出版を機に、ALSに関する書籍を多く刊行した。同時に幸雄は、日本ALS協会の設立、支援にも尽力している。
1997年、幸雄が死去し、その妻松岡佑子が社長を引き継いだ。
1999年、「ハリー・ポッターと賢者の石」の出版権を佑子が得て翻訳し、ベストセラーに。その続編も相次いでミリオンセラーとなり、日本にハリー・ポッターブームをもたらした。このシリーズは静山社にとって初の翻訳文学作品となり、当社の知名度向上にも貢献した。なお佑子は、元来は英語の同時通訳者である。
独特の台詞回しがネタ的な人気を誇る一方、誤訳・珍訳・表記揺れが数多い。
しかも松岡氏が翻訳権を独占しているため新訳の出版もできない、ネット上で私訳をすると犯罪になるというタチの悪さである。