概要
食通(しょくつう)とは、料理の味や料理の知識について詳しいこと。グルメとも言う。
様々な食材な料理についての知識や経験を深めているという点では料理人にも通じるが、一般に食通と言った場合、「料理を作ること」よりは「食べて評価する」と「美味い(と、その人が信じている)食べ方を追求する」ことに重きを置いている人を指すことが多い。
また、B級グルメという階級分け的な言葉があるように、B級でないものを好むグルメを自認する人は、大衆的な食文化よりも高級品や珍品に価値を見出し、目的の食材や料理のためなら金に糸目をつけない…といったイメージも強い。
歴史上の偉人や芸術家の中にも食通と称される人は数多いが、「食」は人間のわかりやすい喜びの一つであり、思い通りのものをマイペースで自由に食べる、手に入りにくい高価なものを大枚はたいて食べる、というのは比較的手軽にリラックスや自己肯定感を得られる方法でもある。
意図するしないに関わらず、こうした「食事」という行為に重きを置いて、その追求に面白さを感じた人は食通の道に片足を突っ込みやすいのかもしれない。我慢せずたっぷり食べるとかだと別方向かもしれないが…。
一方で、他の様々な趣味嗜好と同様に、強すぎるこだわりを振りかざす、聞かれてもいないのに食のこだわりを語り出す、傲慢な態度で他人の食事や食文化にケチをつける、食事そのものより「食通」という称号や周囲からの評価だけに価値を求めてしまうなど、食の厄介オタクみたいな逸話や行動で話題になってしまう人もいる。