概要
江戸時代の浮世絵師・暁鐘成著の『雲錦随筆』に記載される神獣の一種。
肩に炎を纏い、背中から二本の角を生やした長い尻尾を持つ狐で、記述によれば神代の時代から日本に棲んでいたが、二千年たってから黄帝が治める唐土へと渡ったとされ、黄帝は騰黄の背に乗って各地を巡り、人々に初めて馬に乗る事を教え広めたとされており、黄帝が乗じたとされる八翼の龍は、実は騰黄であると説いているという。
中国語では騰黄をトンホァンもしくはトンホヮン(Tenghuang)と読む。
満州語ではデクジルトゥ・コンゴロ(Dekjiltu Konggoro)と呼ぶ。
また天皇即位などの大礼の際に用いられる装飾品で、大極殿や紫宸殿の前面の軒下に張り出される『獣形帽額』にもこの神獣の姿を求める事ができるらしい。