「斬れ...斬れ...」
概要
星見家初代当主より代々受け継がれた妖刀で、今代の星見雅含む歴代の跡取り・当主の武勇と共に在り続けた一振り。
起源は星見家の初代当主が魔や妖から人々を護るため、力の源である自らの尾を鍛造して一振りの刃を創り出し、力の大半を刀身に宿したものである。
外見は通常の日本刀とほぼ同じだが、特殊なエーテル素材と未だ知られざる技術によって作り出され、普通はありえない膨大なエーテルエネルギーを内包している。公式曰く、斬りつけたエーテリアス含む生物の体温を一瞬で奪う作用があるらしい。
鞘はその過剰な力を制御する役割もあり、近年になって現当主・宗一郎により改修が加えられ、鯉口付近の電子指紋認証機能や、ホロウの原理を取り入れた内部空間歪曲により封印が補強され、対外的にはただの名刀として使用されている。
…しかし実際には「妖刀」と言われるだけある代物で、その中には製作時から現在に至るまでホロウと長く戦う中で侵されていった歴代使用者の血肉・無念・怨念・執念が、エーテルエネルギーに染みついた狐火として貯めこまれている。
ゆえに万が一暴走すると、使用者の精神を侵食し「如何なる災厄にも負けない力」のみに執着した修羅・人斬りへと変えてしまいかねない危険性を秘めた、まさしく諸刃の剣。
星見家の華々しい武功もこの刀の性能による所が大きいが、代を重ねるごとに貯めこむ力と思念は増していった様で、ある時から星見家当主に武を尊ばず、刀から離れ、政治的な活躍をする者が増えていったのも、こうした危険性を忌避したからと思われる。
本当の意味で、この剣に飲まれず、認められ、釣り合う才覚を持っていたのは、三代目のソードマスターと今代の雅だけだったらしい。
もし悪しき者の手に渡れば新たな災厄の引き金になりかねない為、これら真相は代々星見家の重要な者か、絶対に他言しないと信用できる者にしか教えてはならないという掟のもと、現在まで秘匿されてきた。
実際劇中では、この刀の仔細を突き止めた一派の陰謀により短時間のみ奪取され、彼らの研究成果を進める一因となった。
無尾ちゃん
雅に追従する一つ目の火の玉のような存在。
作中で特に言及されることはなく、目撃した某救助者は「目玉のシリオン」呼ばわりしたが、制作秘話にて名前が明らかになった。
開発曰く「妖」の部分を擬態化した刀の精霊のようなもので、「刀の鞘に封印された存在」。
エーテル濃度が高いホロウ内でのみ姿を表し、主が渾身の斬撃を放つ際は自ら刀に戻る。どうやら上述した思念とは別の意志らしく、劇中では刀が暴走した際無理矢理吸い込まれていた。
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ネタバレ注意
上記の通り、メインストーリー5章にて"期が熟した"黒幕一派に襲撃され、特殊な細工が施された弾丸を斬った事により内部の意志が励起。
最終的には所有者の雅をも飲み込み、あわや民衆に手をかける人斬りに変えかけたが、雅は友人や罪なき人々を傷つけまいと強い精神力で支配を断ち、無尾に交渉を持ちかける。
- 「外界にはもう秘匿の掟を無視して、存在を知り力を盗む脅威が存在している。お前達が今の在り方に固執する理由はとうに無い」
- 「私は星見家の跡取りとしてはまるでダメだが、刀の才においては真の天才。私の手でお前達を真の天下無双にしてやる」
と啖呵を切った彼女に対し、そんな意志を示したのは二人目だと返すと、様子見として矛を収め、雅の意識は現実に帰還した。
(ちなみに現実では暴走しかけた瞬間に朱鳶と諸事情で現場にいた主人公操るイアスにより
デッドエンドホロウに押し込まれたため、斬ったのは近寄ってきたエーテリアスのみ)
これにより一応は雅を使用者として認めたのか、その後の決戦では暴走せず、最後は時空を切り裂くかのような凄まじい斬撃を放ち勝負を決めた。