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解説編集

山の精気より生まれる「魑魅(ちみ)」と言う妖怪と共に、妖怪の総称としても用いられる語である(『魑魅魍魎』)。

人間の子供のような姿をして、赤い目と長い耳を持つ。体の色は赤黒く、美しい髪を有するとも言う。

墳墓を覆して死体を奪い、その肝を取って食べると言われている。


後の世になると、魍魎のこうした伝承が河童火車など、様々な妖怪のペルソナとして受け継がれていく事になる。


ゲゲゲの鬼太郎編集

声 - 永井一郎(第1作、第3作108話)、増岡弘(第3作)、松尾銀三(第4作)、田中大文川津泰彦森岳志(第5作)、廣田行生(第6作)

こちらでは「モウリョウ」とカタカナ表記される。

死体に乗り移って生きている妖怪。毛むくじゃらの巨大な体と怪物のような屈強な顔つきがトレードマーク。原作では歯は四角形だが、アニメではギザギザである。

初登場は「モウリョウ」(初アニメ化第1作31話「もうりょう」)。乗り移っている死体が古くなると、新しい死体を求めて墓を暴く。死体に乗り移ったままでも姿を現せるが、これは幻のような物で、現在乗り移っている死体を完全に焼くことで消滅する。墓を暴いている所を墓守の少年・玉吉(たまきち)に目撃され襲いかかるが、鬼太郎の呼び寄せたつるべ火に死体を焼かれて消滅する。

アニメ第3作では未練を残した死者の体に入って操る。

第4作では火葬が普及して入る死体がないため、生者を死に追いやって乗り移ろうとした。ただし、相手に生きたいという未練があれば体を奪うことは不可能。実体がないため攻撃が一切通用しない。街中で次々に人間を驚かせて事故死を誘発しようとするが、鬼太郎のちゃんちゃんこに包まれ消滅する。

第2作6話「死人つき」にも登場するが、こちらは鬼太郎の登場しない短編『妖怪 魍魎(もうりょう)の巻、死人つき』に準拠し、第1作とは別種で各容姿も異なる個体が複数出現している。女性の死体に取り付き、それに引かれて数多な魍魎が集まってくる。日光に弱く、朝になったことに気付かず自滅する。第5作64話「もうりょうの夜」では魑魅魍魎の名称で同種の妖怪たちが登場。鹿羽村(しかはむら)に特有の現象「死人つき」として恐れられ、死人つきが起きる時節になると方々から妖怪が引き寄せられる。約50年近く前(第2作と時代は近い)にも鬼太郎に退治されたが再び発生する。女性の死体に取り付いた魍魎は第2作では牛頭鬼のような正体で暴れたが、第5作では取り付いたまま滅びる。

第6作では78話登場。光を苦手とするため昼間は姿を現さず、雄叫びで怨霊を呼び寄せる能力を持つ。水葉(みずは)の死体に乗り移り、水葉を見殺しにした恋人の写真家久能恭平(くのう きょうへい)に付きまとうが、鬼太郎の指鉄砲を受けて消滅する。

余談編集

ゲゲゲの鬼太郎では魍魎のデザインが手違いで邪魅のデザインとして使われてしまったために、ほとんどのシリーズでは妖怪狒々の姿で登場する(一応80年代に公開された劇場版『妖怪大戦争』や実写版『ゲゲゲの鬼太郎』には邪魅に使われたデザインの姿で登場している事が確認できる)。


関連タグ編集

妖怪 魑魅魍魎

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