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魔術師タンタロンの12の難題

まじゅつしたんたろんのじゅうにのなんだい

ゲームブック「ファイティングファンタジー」シリーズの一編。ゲームブックではあるが、他のシリーズとは異なる大判の絵本で、絵を見て謎を解くという内容になっている。スティーブ・ジャクソン著、ステファン・レーヴィス画。
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「魔術師タンタロンの12の難題」とは、ゲームブック「ファイティングファンタジー」シリーズの一編「THE TASK OF TANTALON」の日本語版タイトルである。出版社は社会思想社。

テキストによるゲームブック(選択肢のある小説)と異なり、読者=主人公は、ページに描かれた絵を見て、提示された謎をそこから解決するという内容になっている。


作品解説編集

タイタンは旧世界。大陸北西部に存在する王国・ガランタリア。

周囲の王国四つを巻き込んだ戦争はようやく終わりをつげ、四国は休戦協定を結んだ。

だが、戦争は多くの人命を奪っていた。その中には、ガランタリア王のコンスタインと王妃も含まれており、しかも彼らには子供が居なかった。

残された者たちによる閣僚会議で、王国で最も賢く、国に忠誠を誓っている老魔術師タンタロンが後継者に選ばれる。

しかしタンタロンは老齢、加えて国境を接するブライス国は内心ガランタリアに従う事を良しとしていなかった。

更に、戦争中はガランタリアの内政はほぼ放置されており、戦争が終わった現在、国内の諸問題も解決せねばならなくなった。だがその問題は多く、全てを解決するのは老いた身であるタンタロンにはいささか困難だった。

かくして、王国の四方八方に、タンタロンは「挑戦者」を募る使者が飛ばされ、遠方より国中の冒険を愛する者たちがガランタリア王国のレンドル宮殿へと集められた。

その者たちの中で、最も賢明で知性に溢れ、勇気に満ちた心を持つ者を探し出すため、大冒険探索行をタンタロンは企てたのだ。

ある若者=君もまた、その一人。タンタロンじきじきに謁見を受けた君は、魔術師の目にかない、羊皮紙の巻物を渡された。その巻物には、これから君がのぞむ12の難題が記されている。それらを全て解決したその時に、挑戦者はタンタロンの褒章を求める事ができる。

かくして君は、ガランタリアのこの大競技会を開始した。君が、後世に知られる大冒険を成し遂げる勇気と知恵、判断力を持つ者か否かは、この冒険の結果によって示される。


本作は、「ファイティングファンタジー」の「タイタン」と同じ世界観の物語として描かれている。

最大の特徴は「大判の絵本」として製本されており、提示された謎を、描かれた絵の中をよく観察する事で、パズルゲームとして解き、進めていくという点である。

提示される12の難題は、それぞれガランタリア王国の抱える諸問題であり、回答は全てが数字に表される

そして、これらが正解か否かは、最後の13番目の難題によって判明することになる。


作品そのものとしては、テキストによる背景とストーリーも記されているが、あくまでも主役は美麗な絵柄であり、その絵がもたらすパズルである。

「ファイティングファンタジー」のシリーズの一つではあるが、他のシリーズとは大きく異なる趣の作品であり、なおかつ本作だけでも独立して楽しむ事が出来る。また、絵本ゆえに描かれている美麗な絵を眺めるだけでも楽しめる一作と言える。


主な登場人物編集

タンタロン編集

本作の「12の難題」を提示した老魔術師。

ガランタリア王国において最も賢明な魔術師であり、王および王国に忠誠を誓っている。

四国間の戦争が終結し、戦死したガランタリア王の後継者として指名されるが、隣国ブライスが内心不満を抱いている事を予測。加えて、老齢である自身ではこの先統治と国内の諸問題を解決できないと判断。そのため、若き後継者を選抜せんと、諸問題を「難題」として提示。国内の冒険者たちを集めて選抜会を開いた。

主人公=君編集

タンタロンの招集に応え、「12の難題」に挑戦する若者。

タンタロンの眼鏡に叶ったのか、タンタロン本人が謁見し、彼の手から難題の巻物を手渡された。

コンスタイン編集

ガランタリア王国の前王。故人。隣国ノース王国のナロウ・パスという地にて、ノース人と裏切った自身の部下・ターグにより王妃と共に虐殺された。子供がおらず後継者も居なかったため、ガランタリア王国は王を失い苦心する事になる。

ホルンヘルム編集

ガランタリア王国の一地方、フォリンの英雄。故人。タンタロンの友人で、信頼を寄せていた。戦争中には彼の活躍で勝利がもたらされたが、戦場で戦死した。恐れ知らずの戦士だったらしく、怪物や妖術師には屈しなかった。自身の財産をフォリンの人々に残すべく、侵略者から守るためどこかに隠した。が、その場所を妻にも言っていなかったために、財産は失われている。

セレンドラ編集

ホルンヘルムの妻。ホルンヘルムの財宝の秘密が記された、地図とメッセージが記載された巻物を所有している。

ダンスタブル卿編集

有徳なる騎士。一般人の船乗りや船長の間でも、大層立派な騎士として名が知られている。ボーダー河をさかのぼる途中で賊の手に囚われ、スティン城に幽閉された。四か月の間、燃え盛る穴の上に鎖とロープで吊り下げられた状態になっている。この騎士を助け出す事が、最初の難題。いとこにクランス卿がいる。

デューク卿編集

同じく、勇猛果敢な騎士。魔女の牙連峰の守備に赴いていた。物乞いの老婆にも硬貨を与えるような優しさを持つが、その老婆はメデューサだったため、石化されてしまった。現在は石化したままでメデューサのねぐらに、他の犠牲者たちと共に飾られている。双子の兄弟としてピード卿がいる。

ハムの四王子編集

王国北部の出身者たる、四人の王子。現在夜の僧侶たちの手に囚われ、カエルにその姿を変えられている。長兄の王子はハンナ。末弟の王子は、預言者ファゴルンの事を知っている。また、エーデ河近くの地下迷宮に住むミノタウロスの事にも詳しい。

ファゴルン編集

エーデ河の小屋に住む盲目の預言者。難題の一つである、ミノタウロスが潜む地下迷宮の事を色々と教授してくれた。

モルファス編集

カスパー地方に住む老錬金術師。この地に住んでいた妖術師ツァールの死後、その遺産を引き継いでいる。その研究室内には、難題の一つである指輪が紛れ込んでいる。

ターグ編集

コンスタイン王を裏切り虐殺した、元ガランタリアの王族護衛騎士。裏切りが露見してから、偽王と呼ばれる。ガランタリアが敵対していた隣国・ブライスとひそかに通じており、自身が仕えていたコンスタインを暗殺するに至った。現在はカスパー地方のどこかに隠れている。

レディ・カサンドラ編集

宮廷に仕える女性。現在はエーデ河支流のカンブル河にある、カンブルサイドという小さな町の牢獄の塔に幽閉されている。

12の難題編集

  • 1.獄につながれること四か月、アイケンのダンスタブル卿を救え

ダンスタブル卿は、火炎の上にロープで吊るされており、そのロープも様々な歯車やリールに接続され、レバーによって上げ下げできるようになっている。それらを見て、ロープを引き上げるためにレバーをどちらに倒すかを見極めねばならない。

  • 2.フィックリングの海をおびやかす、悪魔魚の息の根を止めよ

フィックリング海には、巨大な悪魔魚が出現し船を襲っていた。そのために漁師が漁に出る事が出来ず、困窮していた。主人公は悪魔魚を釣り上げるため、その餌を買い求めなければならない。

  • 3.ウィア街にて逃亡を続ける老魔女を引っ捕らえ、連れ帰ること

ウィアの町には、邪悪な術を用いる魔女が居た。主人公は捕まえようとするも、魔女は魔術で虚像を多く作り、街の中に逃げてしまった。そのため、魔女を全員つかまえねばならない。

  • 4.四賢者の誰もが成し得なかった、エーデ河の流れをせき止めよ

エーデ河は氾濫し、農地の作物をだめにしていた。だが、上流に作られたダムには、多くのパイプと、それを開け閉めするバルブが多く取り付けられていた。水をせき止めるため、ダムのバルブを閉めねばならない。

  • 5.いにしえの敵、ブリムストーン竜の黄金の山を宮殿に持ち帰れ

ガランタリアのラグロック峰に住む巨竜・ブリムストーンは、自身の住む洞窟に今まで強奪した宝物や金銀財宝を溜め込んでいた。そのため、周辺地域は経済的に困窮。主人公は透明化の薬を用いて透明になり、竜が眠っている隙に金貨をかき集めねばならない。

  • 6.捕らえられ、魔法にかけられたハムの四王子を救出せよ

グリーンベック河の河岸、その朽ち果てた寺院に若き王子たちが幽閉されている。幽閉したのはフランクスの月礼拝者という、闇の僧侶たち。彼らは四人の王子をカエルの姿に変え、四匹の大ツノガエルの衛兵による監視を受けていた。ツノトカゲとカエルに変えられた王子との位置を変更させ、王子たちを脱出させねばならない。

  • 7.ミノタウロスの手にある、王家の宝石を奪回せよ

かつてハムで盗まれた、ガランタリア王家の宝石。それは今、エーデ河近くにある地下迷宮、その中心に住む牛人・ミノタウロスの手にあった。しかも地下迷宮は四つの入り口があるが、安全な道に通じているのはただ一つ。主人公は盲目の預言者ファゴルンの助言を得て、青き宝珠「シャントスの珠」の導きに従い安全な入り口を選び、迷宮に潜入し宝石を取り戻さねばならない。

  • 8.変幻自在の力を持つ、魔法の指輪を探せ

カスパー地方の、クラグロック高地。古代からの一族・ネザーの魔術師たちは、過去にとある強力な魔法の指輪を作っていた。これはガランタリアのレンドル宮殿に収められていたが、カスパーの妖術師ツァールに盗まれていた。この指輪は周囲の風景に同化し、使用者ともども姿を消す力を持つマジックアイテムだったのだ。ファゴルンの助言に従い、主人公はツァールの死後に遺産を受け継いだ老錬金術師モルファスの研究所に赴き、その所内のどこかにある指輪を探し出さねばならない。

  • 9.地下に逃れたカスパーの偽王ターグを探せ

かつて王族の護衛を務めていた、ガランタリアのターグは、自身の主君であるガランタリア前王・コンスタインを裏切り、殺害した。その事が明るみに出ると、偽王と呼ばれたターグは田園地帯へと逃亡する。カスパー地方からゴーチェスに向かう途中で手がかりを得るが、途中でそれが途切れてしまう。主人公はカスパー地方のどこかに潜む、偽王ターグを探し出さねばならない。

  • 10.ホルンヘルムの黄金の十字架を、フォリンの人々のもとに戻せ

ガランタリアのフォリン地方。かつてこの地に生まれ育ち、先の戦争で名誉の戦死を遂げた英雄・ホルンヘルムは、この地のどこかに自身の財産を隠していた。手がかりは、隠し場所へのヒントが書かれたメッセージと地図が描かれた巻物のみ。戦争で疲弊したフォリンの復興のため、主人公は巻物から財産を見つけ出し、フォリンの町へと還元せねばならない。

  • 11.カンブルサイドの牢獄塔に幽閉された、レディ・カサンドラを救出せよ

エーデ河の支流、カンブル河。その河岸の浅瀬にあるカンブルサイドという小さな町。そこは、ガランタリアの国境に位置し、魔女の牙連峰に隣接していた。そこから来る魔物たちに、宮廷に仕えるレディ・カサンドラが拉致され、牢獄の塔に幽閉されている。主人公はその塔のカギを探し出し、カサンドラを救出せねばならない。

  • 12.無敵のメデューサに捕らわれた、騎士デューク卿を馬上に戻せ

魔女の牙連峰の縁にあたる、シャタックの東の地。そこの断崖絶壁にある巨大な洞窟内が、メデューサの住処。内部にはメデューサの石化の視線により、石像とされた人々が並べられていた。携えた銀の鏡でメデューサを退治したものの、暗闇の中で躓き、石化を解除する薬を次々と落としてしまった主人公。かろうじて一人分は受け止めたが、メデューサにより石化された騎士は七人いた。主人公は首尾よく石にされたデューク卿を見分け、石化を解除せねばならない。

13番目の難題編集

上記12の難題を解いた後、更なるもう一つの難題が存在する。これを解かない事には、真に本作をクリアした事にはならない。


関連項目編集

タンタロンの立方体

「AFF(アドバンスド・ファイティングファンタジー)」用のTRPGシナリオ集。「謎かけ盗賊」同様に、ゲームブックではない。同世界観を舞台としており、本作の続編ともいうべき内容である。三本の連続した、キャンペーンシナリオとなっている。

「12の難題」を解いて新王が誕生したガランタリアにて。隣国ブライスが再び侵攻、前線の旗色が悪化している状況から始まる。この状況を打破するため、タンタロンが国内のどこかに隠した「立方体」を探し出そうとする……という内容。

作者は下村家恵子とグループSNE。日本オリジナルの作品である。

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