概要
鳩サブレーは、神奈川県鎌倉市の豊島屋が製造するサブレーで、名前が示す通り鳩を模した形が特徴である。
主に鎌倉の鶴岡八幡宮に参詣した人の土産として有名で、現在では神奈川県を代表する銘菓となっている。
鳩サブレーは明治時代末期の発売当初には「鳩三郎」とも呼ばれていた。これは、この菓子を開発した初代店主が最初に「サブレー」と言う耳慣れない単語を聞いた時(試作品を友人の船乗りに食べさせた時に「これはフランスで食ったサブレーという菓子に似とるぞ」と言われたらしい)に「サブレー」=「三郎」と連想したためである。
また、当時は一般的にも「サブレー」という外来語よりも「鳩三郎」の方が馴染みがあり、通りがよかったという。現在でも鳩サブレーのマスコットグッズの中には「鳩三郎」の名称を付けられたものがある。
「鳩三郎」はあくまでも豊島屋の初代が付けた愛称であり、正式な商品名は当初より「鳩サブレー」である。
これら商品に関する一連の逸話は、鳩サブレーの中に同封されている小冊子「鳩のつぶやき」に詳しく記されている。
鳩サブレーは店に来た外国人からもらったビスケットが原点である。
しかしバターが使われていることが分からず、それが使われていることを見つけるまで大変苦労をし、そしてバターを手に入れるために、横浜の異人館まで出向いた。
初代はビスケットとの違いを出し和に近い味にするためスパイスやフレーバーは使わないことにした。
鳩の形となったのは初代が鶴岡八幡宮を崇敬しており本宮の掲額の八が鳩の向き合わせであり、宮鳩もいるところからモチーフをとったと言われている。
当初、鳩の尻びれは2本であったが尻尾が太く見えるという理由で3本になった。
本店二階にあるギャラリー「鳩巣」に尾びれが2本の型が展示されている。
ちなみに毎年8月10日は「鳩の日」と呼ばれ、鳩サブレー10個入りをこの日に限り810円で販売している。
同社は横浜スタジアムの右中間スタンド付近に看板を出しているが、2021年4月9日、阪神タイガースのゴールデンルーキー佐藤輝明が、この看板を軽々越える推定140mの場外ホームランを放った。これに感銘を受けた社長が鳩サブレーを贈呈したのは有名な話。ちなみに社長はベイスターズファンである。
外部リンク
豊島屋…URLに「hato.co.jp」。
関連イラスト
元が平面的で立体でない分、同じ鳥系銘菓でもひよ子より作品が大幅に少ないが、ネタ系の作品が多いような気がする。
関連タグ
非関連タグ
ハトヤ:ぎりぎりな感じのお土産を売っている。
鴨サブレ:既に開き直っている類似品