概要
女性や子供の甲高い声のこと。とくに、男性アイドルなどに向けられる女性ファンからの歓声、声援を指す形で使われることが多い。
黄色の由来には諸説があるが、江戸時代の日本で、声を色に例えるのが流行したことが由来という説がよく知られている。実際に当時発行された滑稽本(庶民の日常を描いたコメディ小説)でも「気のきかねへ野郎どもだ。黄色な声や、白っ声で、湯の中を五色にするだらう」という一節があり、この「黄色な声や、白っ声」は「甲高い声」という意味で使われている。
また、上記の「五色」の由来については、「陰陽五行説」(万物は、木・火・土・金・水の5種類の元素からなる」という説)において木=青、火=赤、土=黄、金=白、水=黒というように色が当てられており、この5色が浸透していた古代中国のさる高僧が経典を記す際、音の高低で墨の色を分けており、ここで黄色が最も高い音に当てられていたことに関係するという説がある。→週刊現代の記事
かつては男性の高い声も含んでいたようだが、徐々に女性や子供のそれに変化していった。
「甲高い」とは言っても声域でいうソプラノだけを差すとは限らず、基本的には声変わりした男性以外の(特に高く聞こえる)声のことを指す。このため、低めの女性の声や、声変わりが来ていない少年の声のことも含まれる。
また、同じ甲高い声でも、拒絶による不快音的なものである「金切り声」とは異なり、喜ばしい、楽しいような声のことを指す場合が多い。