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概要

アニメキャラのように特徴的なをしている人、またそのような声質を表現する言葉。

特に女性の声に対して用いられることが多いが、男女問わず個性的な声のことを称する。


基本的には生まれ持った地声がそのような声質の場合を指すが、演技として意図的にアニメ声を出す人、声質は普通だが、そもそもの話し方が芝居がかっているためアニメ的に聞こえるという人もいる。

当然ながら、アニメキャラを実際に演じているプロ声優には、この「アニメ声」の持ち主が多い。ほかにも、声の仕事がメインでない俳優タレント、演技を行わない歌手についてもアニメ声の人は多い。


女性の場合、一般的には、妙に甲高かったり、舌足らずで幼い印象だったり、鼻にかかったような声だったり、年齢にあわずやけに可愛らしかったりなど、際立って個性的な声を指す。「幼い印象」といっても、大抵は実際の(演技や歌唱のトレーニングを受けていない)子供の声とは全く異質なものである。


日本ではこおろぎさとみかないみか金田朋子などが典型的なアニメ声が地声である声優として知られるが、基本的には「アニメ声を出せるが地声はアニメ声ではない」という声優が多い。


また、本義としてはアニメ声と子供のようなロリ声は同義ではなく、大山のぶ代水田わさびのようなダミ声に近いアニメ向きの声もアニメ声の範疇に含まれる。単純に低めというだけではなく、変声期前の少年のような、張りがあって少し掠れたような声の人も場合によっては含まれる。


男性の場合は「アニメ声」と呼ばれることはそう多くないが、少年・青年役におけるイケメンボイス(イケボ)とも称される端正な声が「アニメ的」と評される傾向にある。また、例としてキャリア初期の佐々木望石田彰宮田幸季、比較的若い世代であれば代永翼蒼井翔太といった、女性のような高く柔らかい声の持ち主についてもアニメ声の範疇に含まれる。

ほかにも、中尾隆聖のようなハスキーボイスなどもアニメ声と呼ばれる。


利点

元々の地声が既にアニメ声という場合、アニメ声優を目指している人、あるいは現役で声優を職業としている人にとっては、特徴的な「アニメ声」を持っていると視聴者に声を覚えてもらいやすいという利点があり、大きな武器のひとつと言える。

また、地声は普通で、演技でアニメ声に切り替える(あるいはその逆で、地声はアニメ声でも演技ではナチュラルな声質に切り替える)ことができる場合、演じる役柄の幅も広がる。


多くのアニメ作品では非現実的、かつ非実在のキャラクターの動きに合わせて声を当てることになるため、ある程度誇張した演技が求められる。このため、ある意味ではリアリティの薄いアニメ声の方が合っている作品も多いといえる。


昨今では地声の印象を消して声優らしい声を獲得するために、意図的にアニメ声を習得する声優志望者も少なくないという。中川翔子は声優初挑戦時に「なぜ私はアニメ声に生まれなかったんだろう」と嘆いていたとされる。


アニメ声を維持して歌唱することができれば、アイドル声優としての活躍も期待できる。


特に演技や歌唱と縁がない一般人でも、声が印象的であれば会話のきっかけとなったり、声で覚えてもらいやすいという利点がある。また、近年では特に芸能活動を行なっていない人でも個人で配信活動をしているということも増えているため、そのような人は声がアピールポイントにつながるといえる。


YoutuberVTuber業界などに向けて、(アニメ声の)声優の声でテキスト読み上げを行うことができる音声合成ソフトや、地声をアニメ声に変換するボイスチェンジャーが売り出されており、大きな需要を示している。

特異なキャラクター性を演出するにあたり、アニメ声であること(耳に残る特徴的な声であること)は重要なポイントのひとつとも考えられる。


映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』では、声優を大事にしてきたシャフトのアニメなのに主役陣が声優でないということにショックを受けたファンも多く、それなりの興行であったものの従来のシャフトファンからは拒絶される傾向が強い。


チェンソーマン』のアニメでは、アニメ声を抑える路線がファンからの不評を買い、声優が下手との誤解を生むことにもなった。


欠点

アニメ声はいい意味でも悪い意味でも現実味に欠ける声とも言える。あまりに「アニメ声」過ぎると、実写で演技をしている人間に声を当てる都合上、より「リアリティ」(俳優の実際の地声というよりは、演技として「リアルに感じる」という部分)を要求される洋画海外ドラマなどの吹き替えでは浮いてしまう。声を使い分ける技術力や演技力が無い限り、活動の場が「アニメ周辺」にほぼ限定されてしまう可能性もある。

さらに、一度特定のアニメ声(ここでは、「いかにも作った感じの声」のこと)で演技する癖がついてしまうと、まったく個性の違う役を得たときにそのキャラクター本来の個性を表現しきれず、声優の演技に引きずれられキャラクター性にズレが生じることが懸念される。


声優自身もアニメ以外での活躍の場(洋画吹き替え、ナレーション、企業向けアナウンスなど)を得ても、アニメ声一辺倒では現実性から些か乖離してしまい、起用されにくくなる。何より芸の幅を広げておかないと、次々と来る新人声優たちの波に呑まれて食い扶持すら危うくなっていく。

実際、萌え系の声で人気を博しているアイドル声優の大半は、吹き替えやナレーションなどアニメ以外の仕事はそれほど多くないとされる(※声優事務所の傾向も関係し、例えば吹き替えに強い事務所の所属であれば、いわゆる萌えアニメに複数出演している声優でも本来は吹き替えがメインということもある)。


またアニメ監督の宮崎駿原恵一細田守などは、いかにもなアニメ声や演技を嫌っており、自身の監督作には職業声優をほとんどキャスティングしないことで知られる(ただし、アニメ声でない演技ができる職業声優も多くいるため、話題集め目的の有名俳優起用の言い訳という意味も大きいと考えられる)。


御大の一角である富野由悠季監督は大の(萌え)アニメ嫌い、オタク嫌いで知られ、声優の誇張・固定化されてしまった演技や、それを喜ぶオタクに対し否定的な意見を示している。このこともあってか、声優に関しては厳しい演技指導を行っており、また特に1990年代後半以降自身の監督作品では、声そのものを重視して新人や舞台出身俳優を起用する機会が増えている。

ガンダム Gのレコンギスタ』の収録現場では「アニメ的」な色のついた演技について厳しく指導したという。特に嶋村侑については1話と2話以降では演技が大きく変化していると言及している(※嶋村は富野が監督した『リーンの翼』でデビューしており、当時とは違うパターン化された役作りについて不満を持ったとも考えられる)。

雑誌『DVD&ブルーレイでーた』付録のインタビューにて「実際にアフレコしてみると、若い声優たちは皆、流行のアニメの演技に汚染されていて、誰でも同じように聞こえてしまう」「オタクだけが喜ぶようなかわいい声はいらないし、洋画の吹替え的な演技も忘れろといいました」「オーディションの段階で 『あなたが今持っている体からでる声が欲しい』から選んだわけで、余計な色をつける必要はないのです」と言及しており、アニメ声そのものというよりは「現代の声優として身についた、固着されてしまった演技の方向性」について疑問視する姿勢を示している。


アニソン界でもキャラソンの流行からアニメ声で歌う志望者が増えているものの、志望者の歌唱力の本質を知るべく「地声も声色の一つ」という見識が存在し、地声でどこまで歌えるかが一つの判定材料に使われる。


一般人においては地声が「アニメ声」の人は第一印象で「変な声(喋り方)だから変わった性格なのではないか」「特異なキャラ付けをしようと無理に作っているのではないか」と受け止められることが多く、特に就職活動などで苦労する人は多い。また年を取ると特に外見と話し声とのギャップを気にする人もいる。

いじめの原因になることもあり、例えば田村ゆかりは、学生時代地声が高いことをコンプレックスに感じ、友人関係もあまりうまくいかなかったことをたびたび語っている。また、たかはし智秋も子供の頃体型や声質からいじめに遭ったことがあるとブログなどで言及している。


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