250GTOはイタリアのフェラーリが開発し1962年から1964年まで製造していたスポーツカー。
概要
排気量 3L(2953cc)のSOHC V型12気筒エンジンがボンネットに搭載されるFR車。
モデル名の250は当時のフェラーリのセオリーどおり1気筒あたりの排気量(3000÷12=250)、GTOは「Gran Turismo Omologato」の略で、ホモロゲーション(公認 承認などの意 市販車ベースの改造車で行われるレースのための型式認定)取得のためのものである。
その名の通りモータースポーツに向けて開発された車両で、官能的なエンジン音と空力的に洗練された流麗な車体は現在でも愛好家から高い人気を誇っている。
生産台数は僅かに39台。ひとたびオークションに出れば最も高値が見込まれる車の一つでもある。
ところで、この頃のGTカーの規定には連続した12ヶ月で100台以上生産されていなければ出場資格が得られず、40台にも満たない250GTOなど歯牙にも掛からない筈だったのだが
「シャーシとかエンジンは前のマシン(250GT SWB)とおんなじだよ!! つまり名前は違うけど実質おなじモデル(改良型)だよ!!」
と言うことで出場させた。
Ferrari 250GTB SWB
尤も、当時の規定にはボディについては定めがなかったため、フェラーリがこのマシンを使用することに問題は無かったとか。
1964年には、強大なライバルである『シェルビー デイトナ』を見越して後継の『250LM』を投入する… 筈だったが、MR車であるこちらは前述の方弁は使えず、止む無く1964年にも250GTOの改良型を投入した。
1964年生産分の3台は63年型までとは車体のメーカーが違うため、印象が変わっている。(一方で既存の車両にも改造が加えられた)
最終的に1964年のGTシリーズを制し、有終の美を飾る事が出来たものの、伝統の1戦であるル・マンではシェルビー・デイトナに破れている。