概要
中国軍が朝鮮戦争時代にロシア製と中国製のトカレフのパーツを組み合わせて作り上げた51式拳銃を使用していたが、ソ連と中国との関係が悪化し、ソ連からのトカレフのパーツの供給が無くなったためすべてのパーツの国産化を図り、1954年に完成し、中国軍に正式採用されたのがこの54式である。
外見の特徴としてはグリップの星マークにСССРの文字がなく、セーフティレバーが追加されている。
またグロックのようなトリガーセーフティが設けられたモデルやそもそもセーフティが無いもの、セーフティの位置がスライドリリースレバーの下にあるものも存在する。
この印象的な黒星の刻印から「黒星(ヘイシン、くろぼし)」、「ブラックスターピストル」という通称がある。
トカレフモデル213と呼ばれる9mm仕様の輸出モデルも存在し、ダブルカラムマガジンの213Aモデルも存在する。
現在では中国の拳銃をアメリカが新規で輸入することは禁止されているため、アメリカ国内に残留しているものは80~90年代に輸入されたものが主となっている。
日本ではヤクザが違法に密輸されたものを使用していることが有名で内部の摩耗や粗悪な仕上げ、銃身の寿命の延命等を行うために銀メッキを施したモデルは「銀ダラ」と呼ばれている。
7.62x25mmトカレフ弾の貫通力が高く、防弾チョッキを貫いてしまうため警察からは恐れられていたが、現在では暴発の可能性や貫通力の高さが市街地での使用に適さない為かヤクザが違法に所持する拳銃のほとんどがマカロフのコピー品となっている。
ベトナム戦争時代には北ベトナム軍へ銃の生産場所を隠すために刻印を削除したものが「M20」という名称で納入されていた。
その後、Z111工場によって独自にダブルカラムマガジンに改良した7.62x25mmモデルがK14-VNである。
また、噂程度だがフルオート若しくはバースト射撃が可能なように改良したパキスタン製の54式のコピーが存在するという話がある。
登場作品
シノンのトラウマの銃兼死銃の犠牲者を殺害する武器、そしてゲーム内のサイドアームとして登場する。
1~3までヤクザの銃として登場するが、1と2のリメイクである極ではマカロフに変更されている。
Tkachevという名称で登場し、劇中内のモデルはKSCによってエアソフトガン化されている。
このモデルはセーフティがない為、普通のトカレフと認識される場合もあるがこのカラーの仕上げは54式にしか存在しない。
また、ジョーカーがスマブラに参戦した際にも使用されるが、この銃は初めてスマブラで実銃が撃てる状態で実装されたものである。(過去にスネークがM9ピストルを腰にぶら下げていたがあれは麻酔銃だった。)
- ハード・ボイルド 新・男たちの挽歌
序盤の茶屋の銃撃戦で使用される。違法な取引の為に鳥小屋の底に隠されており、主人公のテキーラは奪い取ったものを二挺拳銃で使用する。
- 泣く男
主人公のゴンが使用する。通常のトカレフと入れ替わる形で登場するがジャムを起こし、敵と揉みあう中で落として以降は使用されない。
第10話でヤクザが使用。流竜馬にあっさりとその正体を見抜かれてしまい、銃弾を抜かれて無力化された。曰く「中国製のトカレフなんざ使うんじゃねえ。指弾かれなかっただけでも感謝しな」。