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  1. Digital CAMeraの略称。次の記事を参照のこと。→デジタルカメラ デジカメ
  2. Deployable CAMera(分離カメラ)の略称。本稿で解説する。


解説編集

宇宙探査機本体より分離して、内蔵バッテリーにより画像撮影を行い探査機にその画像を転送する機能を有する。探査機本体から分離することにより、次のメリットが生まれる。


  1. 探査機本体の全景を撮影可能
  2. 探査機本体が撮影するには危険な状況で、探査機を安全な場所において撮影が可能

その反面、太陽電池を持たず内蔵電池だけで動作するため、動作時間が限られることや、推進装置の類を持たず回収が困難なため使い切りの形式になるという欠点も併せ持つがその分構造は簡単なため安価・軽量に作ることができる。

(アームの先にカメラをつけて代用しようとすると、長大なアームは探査機の搭載許容重量を超越することや、分離形式のままで太陽電池や再回収のための移動用スラスターなどをつけようとすると、カメラ本体がちょっとした探査機並みのサイズやコストになることは容易に想像できるであろう)


IKAROS搭載カメラ(DCAM1/DCAM2)編集

IKAROS本体に搭載され、ソーラーセイルの展張状態および姿勢制御デバイス(液晶デバイス)の動作状況を撮影するためにDCAM1/DCAM2の2台のカメラが搭載された。IKAROSは14m四方と大きなサイズのソーラーセイルを持つため、探査機本体に取り付けたカメラで全体像を撮影することが困難なためDCAMによる撮影が行われた。

DCAM1とDCAM2の本体の仕様は同一であるが、IKAROSからの射出速度はDCAM1の方が遅くなっている。これは近い距離からセイルの状態を観測するのが目的である。

撮影は以下のスケジュールで実施された。


  • 2010/06/16 DCAM2によるセイル展開状態の撮影を実施
  • 2010/06/19 DCAM1によるセイル展開状態の撮影を実施

それぞれ約15分程度で内蔵電池を使い果たしたことで運用を終了し、現在人工惑星として太陽の周りを周回中である。


DCAMについてのより詳しい説明と、実際に撮影された画像については以下のJAXA IKAROS専門チャンネル内のページを参照のこと。



なお、本体のIKAROSがtwitter上でイカロス君として活躍するのと同じように、DCAM1/DCAM2もそれぞれtwitterアカウントを保有している。DCAM1が姉、DCAM2が弟としてキャラクター化されており、pixivにおいてもしばしばイカロス君と一緒のイラストが描かれており、「イカロス」+「カメラ」ということで「イカメラ君」「イカメラ姉弟」とも呼ばれている。



2012/11/30に、IKAROS搭載のDCAM1とDCAM2が「最小の惑星間子衛星」としてギネス世界記録に認定されたことが発表された。(認定を伝えるJSPECの記事)


はやぶさ2搭載予定のカメラ編集

現在開発が進められているはやぶさ2にもDCAM(1台)の搭載が計画されている。こちらは探査機本体の撮影のためではなく、小惑星表面に試料採取用のクレーターを衝突体(自己鍛造弾)を約2km/sで打ち込んで作成する際に、その衝突時の状況を撮影するために搭載される。

高速で衝突体を打ち込む際に大量のデブリが発生するため、はやぶさ2の探査機本体は安全確保のため小惑星の裏側に待避し、その途中で設置したDCAMにより撮影を行う。

運用イメージについては以下の資料の44ページ~48ページ付近を参照のこと。



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