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はやぶさ2

はやぶさつー

「はやぶさ2」は、小惑星探査機「はやぶさ(MUSES-C)」の後継機として宇宙航空研究開発機構(JAXA)において計画されている小惑星探査計画である。小惑星への着陸、サンプルリターンが計画されている。試料採取カプセルを地球に帰還させた後、拡張ミッションとして次の小惑星探査に向かう予定。
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打ち上げまで

初代「はやぶさ」は小惑星往復に初めて挑んだ「実験機」だったのに対し、今回は小惑星からのサンプルリターンを最初から考えている「実用機」である。

初代と基本的な設計は同じで、問題点が改善されている。準同型機といえる。

2010年度事業仕分けにより予算が3000万円に減らされ実現が危ぶまれていたが、2010/06/13の「はやぶさ」の帰還が国内外で大きく報じられたことをきっかけに後継機の実現に向けた世論の高まりをうけ、2010/8/26付けで文部科学省から2011年度の予算概算要求として30億円の開発費が盛り込まれた。

2011年5月の発表で2014年にH-IIAロケットで打ち上げられる予定が発表された。

C型小惑星である「Ryugu(1999 JU3)」へ向かう。


再度の打ち上げ危機到来

民主党政権による事業仕分けの危機を乗り越え、プロジェクトの正式発足により計画は進められるかと思われたが、2011/12/04付けの新聞記事で予算削減による、再度の打ち上げの危機が報じられた。詳細および背景については記事及びtogetterのまとめを参照のこと。



本件に関して、科学技術ジャーナリストの松浦晋也氏のblog「松浦晋也のL/D」より以下の記事が投稿されている



また、2011/12/12付けで元「はやぶさ」プロジェクトマネージャの川口淳一郎氏からも公式にメッセージが発表された。



プロジェクト進捗状況

  • 2007/06 プリプロジェクトとして研究フェーズに入る
  • 2010/08 宇宙開発委員会で開発研究フェーズへの移行が承認される
  • 2011/05  JAXAにより2014年の打ち上げに向けたプロジェクト化が正式発表される。※詳細ははやぶさ2の状況について(PDF)を参照。
  • 2012/01/25 文科省宇宙開発委員会が本格的な開発段階に進むことを妥当とした専門部会の報告を了承。
  • 2020/9/15 拡張ミッションとして、次の小惑星(1998 KY26)への調査ミッションを発表。


ミッション進行状況

  • 2014/12/3 13:22 種子島宇宙センターからH-IIAロケット26号機により打ち上げ

  • 2014/12/5 本体および地上系一連の健全性を確立するクリティカル運用終了。
  • 2015/3/3 巡航フェーズへ移行。

  • 2015/10/5 目指す小惑星の名前が「Ryugu」に決まったと発表
  • 2015/12/3、地球スイングバイを実施

  • 2018/2/26 小惑星「リュウグウ」撮影
  • 2018/6/27  小惑星 「リュウグウ」に到着 (リュウグウ上空20キロの基準点)
  • 2018/9/22  はやぶさ2に搭載された「MINERVA-Ⅱ1」が着陸

  • 2019/2/22  日本時間7:29に一回目のタッチダウンに成功

小惑星探査機「はやぶさ2」タッチダウンシーケンス覚え書き

  • 2019/4/5 人工クレーターの作成に成功

  • 2019/7/11  第二回目のタッチダウン成功

  • 2019/11/13 リュウグウ出発
  • 2019/12/3  帰還フェーズ1開始(イオンエンジン運用開始)
  • 2020/2/20  帰還フェーズ1終了(イオンエンジン停止)
  • 2020/5/12  帰還フェーズ2開始(イオンエンジン再始動)
  • 2020/9/17  帰還フェーズ2終了(イオンエンジン停止)軌道修正(※TCM-0)※(Trajectory Correction Maneuver)
  • 2020/10/22  軌道修正(TCM-1)資料採取カプセルを地球に帰還させる軌道に
  • 2020/11/1  カプセル回収部隊が日本出発
  • 2020/12/5 日本時間14:30にカプセルを分離
  • 2020/12/6 日本時間2:29大気圏突入、2:47頃オーストラリアウーメラ砂漠に落下したと推定。7時頃にカプセルを回収。ニュース記事

  • 2031/7   小惑星(1998 KY26)へ到着予定

主要諸元

質量約600kg
打ち上げ2014年12月3日13時22分(H-IIAロケット26号機)
軌道小惑星往復
小惑星到着2018年6月27日
採取資料帰還2020年12月6日2時47分~57分頃
小惑星滞在期間約18ヶ月予定
探査対象天体地球接近小惑星 Ryugu (仮符号 1999 JU3)
主要搭載機器サンプリング機構、地球帰還カプセル、光学カメラ、レーザー測距計、科学観測機器(近赤外、中間赤外)、衝突装置、小型ローバ

カプセルの中

2020年12月にC型地球近傍小惑星リュウグウの表層2箇所から計5.4gの試料を持ち帰った。持ち帰られた試料のサイズ・重量・可視/近赤外反射スペクトル分析を進めた結果、帰還試料は現地での撮像観測から知ることができた小惑星全体の特徴を反映しており、水・有機物に富む始原的な特徴を持つことが明らかになった。

試料は1cm大のものまである。



アミノ酸や脂肪酸、アミンなど、生命の材料に使われるさまざまな有機物や化合物が見つかった。

自然界のアミノ酸には、鏡に映したように構造が反転している「左手型」と「右手型」があり、リュウグウの試料に含まれるアミノ酸は、左手型と右手型が同じ割合だった。一方、地球上の生命はほとんどが左手型を使っており、生命の起源の謎の一つ。このため、地球上の生命の起源が宇宙由来かどうかは、今回の成果からはまだわからない…



関連タグ

JAXA はやぶさ(探査機) MUSES-C


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解説動画



【ゆっくり解説】探査機はやぶさ2の歴史


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