概要
Red Hat Linux 9の無料版を源流とするLinuxディストリビューション。開発にはレッドハットの支援を受けており、Red Hat Enterprise Linuxの先行開発版といったポジション。そのため、新技術を積極的に取り込む傾向が強く、安定性が求められる環境には不向き。新しい技術を試してみたいユーザーに向いている。
サポート期限はUbuntuなどと違って明確に定められてはいないが、2つ先のバージョンが出てから1ヶ月後には打ち切りになるため概ね13ヶ月程度と短め。
なお、Fedoraとは中折れ帽子のことで、レッドハットのロゴマークがその由来。
パッケージ導入方法
Fedora及びRed hat系のパッケージマネージャはDebian系と異なり、yumもしくはdnfを採用しているが、Fedora22からはdnfが標準になっている(dnf自体、yumのフォーク。yumと入力しても実際にはdnfが動くようになっている)。パッケージ管理システムはrpm。
使い方はDebian系のaptとほぼ同じで、GUIフロントエンドとなるPackageKitを使う、GNOMEソフトウェアセンターなどを使う、端末からコマンドを入力する、rpmパッケージをダブルクリックしてインストールする、等が利用できる。
代表的コマンドは以下の通り。
- dnf install (任意パッケージ名):任意の指定したパッケージをインストールする。依存関係がある場合はそれもインストールされる。
- dnf remove (任意パッケージ名):指定したパッケージを削除する。関連する依存関係も削除できる。
- dnf check-update:更新可能なアップデートを表示する。実際の更新はしない。
- dnf update:インストールされている、すべてのプログラムを更新する。
- dnf upgrade (任意パッケージ名):任意の指定したパッケージを更新する。指定しないこともでき、その場合はインストールされていて更新可能なすべてのパッケージを更新する。
関連項目
CentOS - 同じくRed Hat Linuxの系列に属する。商標を除去したリビルドだったが、現在は開発版といった位置付けになっている。