~Sleeping Maiden of Horrors(眠れる恐怖の乙女)
※黄金の夢では『憎悪の眠り姫』
概要
ハサミを持って主人公を追いかけ、主人公の命と手鏡を狙ってくる。
また、数多くの分身を持っている。
容姿
金髪のロングヘアーで、サイドを一か所白いリボンで結んでいる。
紫色の瞳を持っているが、その下にはクマが見える。
活躍
初登場時はFletaのシアター。Fletaが指さす犯人のシルエットが、Lisetteの形をしている。
姿で初めて現れるのは、主人公がFletaと別れた後に通る鏡の廊下にて。奇妙に笑いながら廊下の鏡から水面のように姿を現し、主人公を追いかける。(捕まるとゲームオーバー)廊下の壁に並んでいる鏡からLisetteの分身が多数現れ、全員が主人公を捕まえようと追いかけてくる。
逃げ切った主人公はしばらくHarpaeに保護されるが、Harpaeと別れてからは本格的にLisetteに襲われるようになる。
ティーカップの詰まれた長いテーブルの上に再び登場し、椅子に縛り付けられた主人公に向けて大声で笑い、手鏡を渡すよう脅す。途中で壁の鏡に居るEnjelが妨害するが、Lisetteは意外な展開と思いながらも怯まず、Enjelと主人公の関係について「笑わせないでよ」とけなす。だがEnjelに「全部あなたが悪い」と言われると、Lisetteの顔から笑顔が無くなり、Enjelの居る鏡は大破されてしまう。その後Lisetteは主人公の今までの行動を責めるが、最後にどうやってLisetteの名前を知ったのかと質問してくる。主人公が質問に答えると、Lisetteはすぐに居なくなってしまう。(だが、最終的に主人公の拘束は解かれた)
その後もLisetteの分身に会う機会は多々あり、会う度主人公の命を奪おうとするか、手鏡を渡すように脅してくる。その脅し方は主人公の恐怖心を煽るものであり、途中で主人公は怖がって泣いてしまう。
Harpae編が終わってからはサーカスのポスターを目にすることが何回かある。そのポスターには茨の冠をかぶって血を流すLisetteの絵が大きく描かれている。
サーカス会場のエリアにたどり着くと観客席には多数のLisetteが居り、テントに入った主人公に向けてトマトを投げつけてくる(また、テント内では上からLisetteの分身の入った檻が何個かぶら下げられている)。テントで不思議な少年が現れ、シアターを見せてくれるがその後Lisetteが奥から姿を現し、不思議な少年に向けてハサミを投げつける。(不思議な少年なハサミが当たる前に姿を消したため、無事だった)
サーカス会場でシアターを見ていた主人公にLisetteは強く怒り、「お前なんかいらない」と言って床に刺さったハサミを拾い、主人公に向けて突進する。(ここで選択肢が出るが、間違った方を選ぶとゲームオーバーになってしまう)
主人公はLisetteを受け入れ、それを見たLisetteは一瞬素の顔に戻る。
だがすぐにいつもの敵意を見せる表情に戻り、そのまま無言で居なくなってしまう。
主人公がサーカス会場の奥を探索していると、Lisetteが床の上に何個も転がっている手鏡(主人公の物と似ているが、いずれも偽物の手鏡)をハサミで壊している様子を見つける。Lisetteは主人公に気づくと再び追いかけてくるが、途中でLisetteの姿は消えてしまう。主人公はその後、自分に敵意を見せて追いかけて来るLisetteをどうしたいか、道を選んで自らの意思でLisetteを探しに行く。
シアター内容
先述したサーカス会場にて不思議な少年によって流される、3本目のムービー。
基本的にシアターでは英語の字幕が添えられているが、Lisetteの物だけは字幕が無く、ただアニメーションが流れるのみである。
水中に現れるのは、ペーパードールのパーツ達。それらを組み立てるとLisetteの姿になるが、出来上がったLisetteの人形はすぐに腕を縛られ、吊るされてしまう。ぶら下がっているLisetteの後ろで流れる回想では、崩れ落ちているLisetteに向けて主人公の姿をした誰か(表情は塗りつぶされている)が語りかけている。Lisetteは涙を流し、その主人公の姿に向けて手を伸ばすが、その手は誰にも取られなかった。
場面が変わり、サーカス会場。そこでは奇妙に微笑む女性達が現れ、Lisetteはサーカス会場の中で磔や水牢や火あぶりといった処刑を見世物のように何度も行われている。ぶら下がったペーパードールの四肢や胴体は破られ、磔になったLisetteの頭の上には茨の冠が降りてくる。
そして無邪気に笑う主人公の姿に、Lisetteの姿をした黒い影が両手にハサミを持って襲い掛かる。
最後に登場する瞳が映すものは、多数の墓に囲まれた中に居るLisetteの姿である。そこにはペーパードールの手足の欠片と思われるものが大量に降っている。
それでもまだ、ぶら下がったペーパードールは存在しており……
エンド分岐(ネタバレ注意)
ゲームオーバーイベント
Lisette編にはFleta編やHarpae編のようなバッドエンドは存在しない。ゲームの進行が終了させられてしまう分岐で言えば、突進するLisetteに対する選択肢次第でゲームオーバーになるというイベントは存在している。
そこでは自身を守ってしまった主人公の体に鏡のようなヒビが入り、少しずつ破片となっていく様が見られる。だが、その破片の中にはFletaやHarpaeの姿を映しているものもある。主人公が完全に壊されるとLisetteはとても満足そうな顔をするが、その時にはLisetteも同じように割れて消えようとしている。
バッドエンド
Lisette編の結末は、最初に質問された「どうやってLisetteの名前を知ったのか」に対する答え(選択肢)と、サーカス会場でLisetteの分身に追われた後に分岐する道のどちらを行くかによって分岐される。
その内1つでも選択を誤ると、バッドエンドに繋がってしまう。
Lisetteを探していた主人公はついに“Lisette”を見つけるが、Lisetteに偽善者と言われたことを主人公は否定できなかった。Lisetteはそのまま主人公の利己的な性格について述べ続け、最終的にはLisetteの境遇について泣きながら主人公を恨み、叫びながら鏡のように割れて消滅してしまう。主人公は自分がLisetteに何をやっていたのかが思い出せない為、結局Lisetteとしっかり会話することができないまま終わってしまう。
グッドエンド
先述した分岐で正しい答えを選ぶと繋がる結末。
主人公はLisetteに偽善者と言われたことを否定するが、LisetteはそれはHarpaeが言ったことであると解釈し、かばってくれる存在が居る主人公を妬む。Lisetteは主人公に手鏡を渡すよう再び求めるが、主人公は変わらずそれを拒否する。
Lisetteは解放させてくれないことに怒り、手鏡を介して存在している主人公と母親の約束なんて忘れるように言うが、主人公はLisetteに対してとっていた行いを概ね思い出しているため、Lisetteに主人公本人としての意志を伝える。
それを聞いたLisetteは主人公の考えを受け入れ、敵意を向けないようになり、その姿は消滅してしまう。
このまま次の旅に向かうかと思いきや、主人公は最後、墓場で横たわるLisetteに今まで自分がとってしまった態度を泣きながら詫びる。そして主人公はLisetteに対する想いを伝え、それを聞いたLisetteも泣きながら主人公にお礼を言う。最終的に主人公はLisetteのレガリアSchnee Schere(ドイツ語で「雪のハサミ」)を入手する。
余談
Lisetteは本作の登場人物の中で最も積極的に主人公の名前を呼んでいるが、そのたび名前は塗りつぶされてしまって読めない。
また、主人公が恐怖心に囚われて泣いていた時には手紙が小舟の形に折られて水辺を泳いでくるが、今まで主人公が何個レガリアを手にしているかによっては一部の届くメッセ―ジが変わっている。