概要
NLAWとは、スウェーデンとイギリスが共同で開発した対戦車ミサイル。
「Next generation Light Anti-tank Weapon」の略で「次世代の軽量対戦車兵器」を意味する。
「MBT LAW」という別称があり、これは「主力戦車および軽対戦車兵器」を意味する「Main Battle Tank and Light Anti-tank Weapon」の略称である。
使い捨ての歩兵携行兵器で、2009年から生産されている。
ミサイルと呼ばれているが、赤外線、レーザー、SACLOSのような誘導システムは搭載しておらず、慣性誘導機能のみが存在する。
静止目標の場合は発射後照準線の方向にそのまま直進し、移動目標の場合は発射前に3秒ほど照準を維持することによって、ミサイルが照準線と同じ角速度で飛行することによって命中を見込む。
このようなシステムのため静止目標、もしくは一定の速度で運動する目標でなければ命中は期待できず、照準有効射程は1000mとこの手のシステムとしては短めの値が想定されている(これを超えるとミサイルは自爆する)。
発射モードはダイレクトアタック(DA)とオーバーフライトップアタック(OTA)の二通り。
OTAモードではミサイルは照準線の1m上を飛行し、磁気によって敵車両を感知して真上で炸裂する。
このような方式のため、このミサイルの成形炸薬弾は進行方向に対して90度真下に向けて搭載されており、真下に向けて発射されたメタルジェットが敵車両の上部装甲を貫通する。