概要
正式名称はプロクター&ギャンブル社。本社はオハイオ州シンシナティ。
日本法人「プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン合同会社」は、兵庫県神戸市中央区小野柄通七丁目(JR神戸線三ノ宮駅前)の三宮ビル北館に本社を構える。
社名の由来は、1837年にろうそく業者のウィリアム・プロクターと石鹸業者のジェームス・ギャンブルの共同出資により設立したことから。
著名な製品ブランドはアリエール、ジョイ、ヴィダルサスーン、ジレット、パンパース、パンテーン、h&sなど。
各製品ブランドは本項一括で紹介していく。
かつては医薬品やペットフードなども手掛けていたが、売却・事業譲渡により現在は廃止されている。
日本における薬用せっけんミューズ、アテントの販売元でもあった。
製品ブランド
洗剤・ファブリックケア
- アリエール - 洗濯用合成洗剤。ヨーロッパ・中南米・日本で発売
- Tide - 洗濯用合成洗剤。アメリカ・カナダで発売
- チアー - 洗濯用合成洗剤。
- ボールド - 柔軟剤入り洗濯用洗剤。ヨーロッパ・日本で発売
- ダウニー - 柔軟剤。アメリカ・東南アジア・メキシコで発売
- レノア - 柔軟剤。ヨーロッパ・日本・中国・ロシアで発売
- さらさ - 衣料用洗剤・柔軟剤。蛍光剤・漂白剤・着色料無添加。はじめての日本発の製品である。
- ジョイ - 食器用洗剤。食器洗い機用の「ハイウォッシュジョイ」もある
- ファブリーズ - 布・空間用消臭剤
ヘアケア
- ヴィダルサスーン
- パンテーン - ロシュ社→リチャードソン・ヴィックス社買収に伴いブランド取得。日本ではかつてロシュ社傘下の中外製薬が製造・塩野義製薬が販売を手掛けていた。
- Head & Shoulders -プレミアムラインとして日本では「h&s」、中国では「head & Scalp」として発売
- ハーバルエッセンス - かつてはブリストルマイヤーズ・スクイブ社のクレイロールというブランドから発売されていたが、1990年代に日本から撤退したため一度終売に。その後クレイロールを買収し日本での発売も復活した。
紙製品
- パンパース - 赤ちゃん用紙おむつ
- ウィスパー - 生理用品(ナプキン)。日本では1986年から2018年まで発売されていた(※海外では販売継続)。その後2019年10月に女性用の尿漏れケア製品のブランドとして復活している。
子会社ブランドなど
- ジレット - カミソリなど。2005年に買収されて子会社となった。
- ブラウン - シェーバーを中心に電気製品全般。1984年にジレットの子会社となり、ジレットがP&G傘下となったため同社の子会社となった。なお、電気調理器具部門については2017年にデロンギに売却されている。
- SK-Ⅱ - 基礎化粧品。マックスファクターの日本法人によって開発された製品で、マックスファクター買収に伴いブランド取得したことをきっかけに日本国外にも展開されるようになった。2016年に美容製品ブランドの多くをコティに売却しているが、SK-ⅡとOLAYはP&Gに残る形となった。
売却されたブランド
- プリングルズ - 2012年にケロッグ社に売却。日本では当初明治が販売代理店となっていたが、ケロッグへの売却に伴い日本ケロッグ・森永製菓が代理店となっていた。2020年からは日本ケロッグの直販体制になっている。
- デュラセル - 電池類。もともとはジレットの子会社であり、買収によりP&Gの子会社となったが2016年にバークシャー・ハサウェイに売却された。かつては松下電器(ナショナル)→三洋→FDKと提携する形で日本でも販売が行われていたものの、現在は一部を除いて撤退している(※コストコなどで日本法人が取り扱う正規の輸入品を購入することは可能)
- 薬用せっけんミューズ - 初めは日本のミツワ石鹸によって製造・販売が行われていたが、製造元の経営破綻に伴い事業継承。その後レキットベンキーザー・アジアパシフィックに売却され、提携先のアース製薬にて製造が行われていたが、提携終了に伴いレキットベンキーザー・アジアパシフィックの直販になったという複雑な経緯を辿っている。
- ウエラ - ヘアケア用品。ドイツのウエラ社によって製造・販売が行われていた。2003年にP&Gに吸収合併(日本法人は2010年にP&Gジャパンと統合)。2016年に香水メーカーのコティに売却され、日本での販売元も日本法人であるHFCプレステージジャパンへと変更されている。
- アテント - 大人用紙おむつ。P&Gサンホーム(現在のP&Gジャパン)から発売されていた。2007年9月1日付で大王製紙に事業譲渡された。
オリンピックパートナー
P&Gは2010年に国際オリンピック委員会(IOC)と10年間のオリンピックワールドワイドパートナー(The Olympic Partner:TOP)契約を結んだ。2012年のロンドン大会から、ソチ、リオデジャネイロ、平昌、そして東京2020大会までパートナーである。
世界共通で「ママの公式スポンサー(Thank You, Mom)」をキャンペーンテーマに掲げてており、オリンピックアスリートとその家族の絆をフィーチャーすることで、消費者にも母親や家族への感謝の気持ちに気づくきっかけになれれば、という想いを込めている。