概要
RPG「メタルマックス」シリーズに登場する戦車のひとつ。
デザインモチーフはイスラエルの戦車「メルカバ」とされているが、シリーズごとに細かい外見は異なり、無印2などでは近未来色の強いデザインになっている。
元々は初代「メタルマックス」において登場した凄腕ハンター「レッドウルフ」の愛車。
主人公にとって最初のボスとなる「バイオニックポチ」との戦闘時、この段階ではまだ戦車も持たぬ駆け出しハンターゆえに苦戦する主人公のもとにさっそうと現れ、強大な戦闘力でポチを一蹴してしまう。
「戦車こそがこの世界における絶対の力、ハンターにとって欠かせぬ相棒」をわかりやすく叩き込んでくれる、象徴的なシーンである。
この初代のRウルフは、後にとある賞金首の奸計に嵌って斃れたレッドウルフの遺言により、主人公が引き継ぐこととなる。
主であるレッドウルフ共々の印象的な出番、最強のハンターの愛車に恥じない性能から高い人気を誇っており、次作メタルマックス2においては序盤から手に入る戦車として再登場。
最短なら二台目の戦車として手に入るにもかかわらず、ラスボス戦まで使用できる相変わらずの高性能ぶりで、初代に続いてプレイヤー達の頼れる相棒となった。
以降の作品ではこの「比較的早期に入手できるが、終盤まで使えるバランスの取れた高性能戦車」の立ち位置がおおむね踏襲されており、シリーズ常連の名物戦車となっている。
- メタルマックス1: レッドウルフ自身が搭乗。
- メタルマックス2: ブラド博物館に展示されている。
- メタルマックス3: カルト宗教によって販売されている。
- メタルマックス4: 軍艦サウルスと対峙するかのように朽ちて地に埋まっている。
- メタルサーガ 鋼の季節:第2フリーザの地下で氷漬けになっている。
- メタルマックスゼノ:オープニングイベントの海底トンネルで入手する最初の車両。
余談
- 出自
初代での登場時は、車体名もあいまってファンからは「レッドウルフが自分用に作り上げたカスタム戦車」と捉えられていたが、2で再登場した際、大破壊以前の国際企業「ブラド・コングロマリット」の企業博物館にて、目玉商品として展示されている、という形で再登場する。
つまり元々そういう製品として作られたもの、ということになるが、一方でこの2の戦車は車体名が「ウルフ」であり、「R」がつかない。
このため、ファンの間では「初代のRウルフは、この製品版ウルフをベースにレッドウルフがカスタムしたもの」という考察も為されている。
なお作中時系列的には「初代→2」であるため、初代のRウルフと2のウルフは別の機体である。
初代のリメイクである「リターンズ」は逆に2の後とされてるため少しややこしいが、こちらはこちらでとあるアイテムの存在から大した時間経過がないことが分かるため、やはり別の機体であると考えられる。
- ウルフからの愛着
名前も外見もレッドウルフ専用、といった風情の戦車だが、実は初代における初登場時は、一歩間違えると乗換えられる危機に瀕していたとも取れる状況になっている。
このときレッドウルフは「洞窟に眠る戦車」の噂を聞いてその場に現れたものの、当の戦車(モスキート)が期待外れのポンコツだったとみるや、未練なくその場にいた幸運な少年に譲り渡している。
メタルマックス世界における戦車はどんなポンコツでもひと財産であるため、それを未練なく赤の他人に譲り渡していることから、金策は眼中になく「自分で使用するため」に探索に来ていたことが分かる。
また実際ゲーム的に考えても、ソロのハンターである彼にとって愛車の性能は死活問題である。
従って、もしモスキートがお眼鏡にかなうほどの高性能だった場合、Rウルフはあっさり乗り換えられていた可能性も考えられる。