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バイアス・ヴラド

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ばいあすゔらど

『メタルマックス2』(および同リローデッド)の登場人物。原作『メタルマックス2』では「バイアス・ブラド」名義。

死‥‥ 死とは恐ろしいものだ‥‥

わしのあらゆる行い‥‥ わしの偉大な才能‥‥

そのすべてが死によって 失われてしまう‥‥

概要

かつて人類が高度な文明を築いていた時代に存在した軍産複合体「ブラド・コングロマリット」の経営者にして科学者、そして英雄的政治家だった男。

本作におけるラスボスであり、同時にこの荒廃した世界を作り出した元凶の一人なのだが、皮肉なことにその偉業も含めてこの世界では知っているものはほとんどおらず賞金首にも指定されていない。

経歴

「ブラド・コングロマリット」の企業理念に「子供服から老人医療まで!殺人兵器から病院まで!」とある通り一切の節操がなく、兵器のみならず世界のあらゆるものに手を伸ばしていた模様。クローン技術などのバイオ科学にも精通していたようで、医療・製薬分野が中核となっているらしい。

自身の偉業を残したブラド博物館に展示されている戦車宣伝のジオラマにも「暴動の鎮圧や反体制派の弾圧にぜひどうぞ」と紹介されており、兵器の使用目的に戦争が記載されていなかったことから、大破壊前の時代は戦争さえ存在しないほどの独裁体制あるいはコーポレートクラシーが完成されていたことが窺える。

公式設定資料によると、メタルサーガ2に登場する企業「神話コーポレーション」と提携し、大破壊の原因となったマシンであるノアをも作り上げたようだ。

詳しくはノアの記事に譲るが、環境汚染が末期的になっていた当時において、国際的大企業のトップにして天才科学者であるブラドは、更に政治家にもなり、己が企業の総力をあげて環境問題に取り組む英雄的人物だったことが語られている。

人々は熱狂的に彼を支持し、彼もまたそれに応えて、精力的に環境問題に取り組んだ。その成果の一つが「ノア」だったと考えられる。

そのようにまさしく時代の頂点に君臨していた大人物だったが、そんな彼を病魔が襲う。

この時代の医学を以ってしても治療不可能な不治の病は、公私をなげうって環境問題に取り組む英雄だったブラドを、一転して狂気へと駆り立てた。

自分が死ぬということは、功績を残した自分という存在がなくなってしまうということ。その恐怖に囚われたブラドは、全ての事業を放り出して研究室へ立てこもるようになり、不死の存在へと進化させる手段を模索する。そして自分のをデータ化して全人格をコンピュータへ移植することにより、生物としての死を免れることに成功する。軍産複合体時代に創設していたと思われる私設武装集団バイアス・グラップラーの目的のひとつが、このコンピュータの維持=ブラドの存在維持である。

このコンピュータ自体が圧倒的な武力を持っているが、現在へ至る要因が死への恐怖であるため、彼の科白はすべて「死」の一文字から始まる。

どんなに強くてもその思考回路は常に死への恐怖に苛まれ続けているのだ。

そのためか、戦闘前の問答で「私を殺すつもりか」といった問いを投げかけてくるほか、これに「NO」と答えると、アッサリ見逃してくれるという一面がある。彼にとってもはや、自分が「死」を逃れる以外の事はどうでも良いのである。

また、自分が不死に至る研究の延長として、究極の生物を生成するというもう一つの野望を目論んでおり、バイアス・グラップラーが人間狩りを行って生体実験を繰り返す動機になっている。

リメイク作『リローデッド』で追加されたエピソードによると、大破壊後でのバイアス・グラップラーの行動理念は生前のヴラドの意思ではなく、死の直前の意識をシミュレートしたことで自我を得たコンピュータ自体が、不死の存在になったことから逆に死を極端に恐れるようになり、暴走して凶行に走るようになった結果であるといわれる。

姉妹機であるノアも死への強迫観念に囚われていた事からすると、このコンピュータ自体がそういう欠陥を抱えているようにも見てとれる。

ボス敵として

オリジナル版においては、その強さはまさしく「戦車に乗って戦うことを前提とした強敵の中では最強」というスペックになっており、仮に生身で挑もうものなら4000だの5000だのというHPが一発で吹っ飛ぶことになる。

リメイク版の『リローデッド』では、オリジナル版での最終形態であったトランス・ヴラド撃破後に部屋から脱出ようとした時にヴラドプラズマという見た目からして丸っきり悪霊な新形態となってその作品での真のラスボスとして襲い掛かって来る。

余談

物語の中盤ごろに余生を送ったという別荘であるブルームーンハウスに訪れることができるが、そこにはブラド博士と思わしき老人と、恋人か妻と思われる若い女性の幽霊(メタルマックスの世界観では幽霊やゾンビなどが存在する)があらわれ、楽しそうにテニスやおしゃべりに興じている姿を目にすることが出来る。

この老人の幽霊がブラド本人だとすると、コンピュータに移植されたという意識とは何なのか、命とは何なのかを考えさせられることになる。

また同様に、この幽霊がブラド博士本人だとすると、生前は「科学者にして社長にして英雄的政治家」という立場上、恐らく極めて多忙で落ち着いたプライベートなど望むべくもなかったであろうブラド博士が、あれほど恐れていた死をもって「何物にもわずらわされない、永遠に穏やかな時間」を手に入れた事になり、かなり皮肉な状況だとも言える。

ちなみにブルームーンハウスにはこの幽霊たち以外に、水夫らしき男たちが暮らしており、幽霊にも全く動じず、プールで食用にアメーバを養殖してマイペースに過ごしている。

世紀末の人間のたくましさがうかがえるワンシーンである。

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