S状結腸
えすじょうけっちょう
「S状結腸」「S字結腸」とは、直腸と大腸の境界にある、腸の折れ曲がった箇所のこと。アナルセックス及びアナルオナニーの性感帯で、挿入の限界となる。
医学的には「S状結腸」と表記し「大腸の最後、直腸と隣接した数十センチ」を指すが、アダルト用語としては「S字(結腸)」と表記し「直腸と結腸の境界にある、くびれ(直腸S状部)」だけを指す。
本項では主に、アダルト用語について説明する。
前立腺とは異なり、性別に関係なく存在する。
位置は肛門から10cmほど、指の先端がギリギリ当たる程度の箇所。女性器の断面図で見た場合皮1枚隔てて子宮頸部(ポルチオ)と、男性器の断面図で見た場合、皮1枚隔てて精嚢と隣接している。
ねじれているうえに、大便が通過する時以外はすぼまっているため、直線的な形状のものを挿入した場合、ここに突き当たる。
肛門付近が排便、前立腺が排尿に近い、女性器のGスポットに相当する感覚であるのに対し、S状結腸は女性器のポルチオに相当するような、「痺れるような」「電気が走るような」快感が得られるとされる。
ゲイビデオなどで受役の男優が(演技でない)あえぎ声を発しているとしたら、前立腺よりも、S状結腸を刺激されているためと考えられる。
ただし、腸壁には痛覚・触角が無いので、この快感は、隣接した臓器や筋肉が圧迫される事によって生じている。
腸に傷がついても自覚症状が無いので、くれぐれも注意したい。
精嚢
前立腺よりさらに奥、膀胱の裏側にある器官で、アナニー愛好者からは「男のポルチオ」と呼ばれている。「S字」と隣接しており、腸越しに指や器具などで刺激し開発する事により、前立腺を超える快感を得られるとされる。
腸管自体には痛覚や触覚が無いので「S字」で得られる快感は、正確には精嚢と「S字を締めつけている筋肉」が感じているものと考えられる。
S字超え
S状結腸を超えて器具等を挿入すること。
通常エネマグラなどの器具は、安全の為にS状結腸より先に挿入できないようになっているが、アナル開発の一環や、SMショーの見世物のフィストファックとして行われる場合がある。ショーとして行う場合、激痛が伴うため麻酔を使う。
腸を傷つけたり、穴を開けたりするリスクが非常に高く、漏れ出した便や腸液によって臓器が炎症・溶解を起こし、最悪の場合死に至るので安易に行うべきではない。
やおい穴との関連
やおい穴の「奥に突き当たる表現」は、「性知識に乏しい女性作家が描いているため、おかしい」と揶揄されることがあるが、現実にはこの「S字」に突き当たるので、誤った指摘ともされる。
また「S字」が一般的な言葉ではない為に、作者が意図的に「奥」と言い換えている場合がある。
ただし他にも「挿入位置が女性器と同じ」「直腸が濡れる現象」など、基本的な部分でおかしな表現がある場合も多い。このときは本当に作者の性知識が乏しいか、敢えて女性器と同じ表現にしているかの、いずれかだと思われる。