概要
和久井健による日本の漫画作品。講談社刊『週刊ヤングマガジン』にて、2005年20号から2013年45号まで連載された
2000年代初頭の東京都新宿区歌舞伎町を主な舞台とし、主人公『白鳥龍彦』(シラトリ タツヒコ)が歌舞伎町を拠点とするスカウト会社「バースト」に入社してスカウトマンとしてスタートし、その成長と歌舞伎町裏社会を描いた作品。
※スカウトマンとは、キャバクラや風俗店などへの女性紹介を専門的に扱うナイトワークのこと。
主な登場人物
白鳥龍彦(しらとり たつひこ)
19歳の青年。祖母譲りの天然パーマが特徴で、東京で一旗揚げようと上京し、真虎と出会ったことでスカウトマンになる。
真虎(まこ)
元バースト幹部。バースト在籍時は真虎派を率いていた。タツヒコの元上司で、パチンコ打ちに失敗して疲弊していたタツヒコに食事をおごってスカウトの道へ誘った。瞼と上唇に傷がある。タツヒコが困った時や危ない目にあっている時などは、タツヒコを助けるため密かに裏で動いている。洞察力が鋭く、相手にカマを掛けるのが得意。
関玄介(せき げんすけ)
バースト在籍当時は幹部で、武闘派である関派を率いていた。
バーストに入る前はヤクザをやっていた。
タツヒコのことを普段は「タチュヒコ」と呼び、一刻を争う状況や真剣な話をする際は「タツヒコ」と呼ぶ。バーストの新人スカウトで遊ぶのが好き。
右目に斜視を持っており、また大きな戦いの前には大便をするというクセがある。ガサツでケンカっ早いが、シャブ中の女性を慰めたりと優しさも持ち合わせている。
南ヒデヨシ(みなみ ひでよし)
スカウト会社「バースト」の社員で龍彦の同僚。本名は古屋ヒデヨシ(ふるや ひでよし)。先輩のスカウトマンを押しのけてまで幹部に上がろうとするほど野心的な性格で、タツヒコを異様にライバル視している。
山城神(やましろ じん)
龍彦が所属するバーストの社長。武闘派でイケイケな性格をしており、威勢の良さや面倒見の良さ、そして男気あふれる姿で龍彦や関などの社員に慕われている。しかし、会社を大きくするために躍起になり、新人だったタツヒコを売ろうとするなど卑劣な一面もあった。
裕香(ゆか)
新宿の人気キャバクラ嬢。タツヒコとはひょんな事から知り合い、以後よき理解者となる。合気道の有段者であり、腕っぷしはそこそこある。
実写化
2007年8月18日よりテレビ朝日の土曜ミッドナイトドラマで実写化されテレビで放送された。主演となる男優の川村陽介が白鳥龍彦役を演じた。ドラマは全6話。
2015年5月30日に劇場版1作目2017年1月21日に2作目が公開された。劇場版の龍彦役は綾野剛(劇場版2作目も同様)になっている。
主な出演者(映画版キャスト)
映画2作目から
余談
作者の和久井は、かつて実在した日本一のスカウト会社の元スカウトマン。『新宿スワン』は実在したスカウト会社を舞台とした作者本人が体験した出来事にフィクションを交えて描かれている。
その中でも、作中に登場する横浜ウィザード社長「滝マサキ」はインフルエンサーのZ李の中の人の一人である田記正規(読みは「タキ・マサノリ」)がモデルであった事が2024年11月に逮捕された際に明かされた。