概要
湘北短期大学(しょうほくたんきだいがく、英語: Shohoku College)は、神奈川県厚木市温水428に本部を置く日本の私立大学。1974年創立、1974年大学設置。大学の略称は「湘北」。2024年3月現在で3学科を擁する総合短期大学である。
1974年(昭和49年)の開学にあたり、ソニー株式会社ファウンダー、学校法人ソニー学園 理事(当時)の井深大が「私の期待する大学教育」として語った次の言葉を建学の精神とする。
なんとかして有名大学を出ることが、もっと簡単に言えばよい大学へさえ入ってしまえば人生の大半が決まってしまう様な今日の世の中の機構に、私は大変疑問を感じる。ほんとうに世の中の役に立ちその存在に意味のある人は、こんな教育の考え方の中から決して生れてこないだろう。教育は決してだまっていて上から自動的に与えられるだけのものではない。自分で求め何処までも自分で追求して行くのが真の教育の姿ではないだろうか。こんな方向を目指し、どんどん実現して行ける学校がこれからの日本にはどうしても必要であるということから、湘北短期大学が生れることになったのである。実技を通じて智識のみでなく、世の中を活きていく、人を率いて行ける人柄を身につける教育を、私は大いに期待している。
総合ビジネス・情報学科、生活プロデュース学科、保育学科の3学科を持ち、学生数は2024年5月1日 時点で642名を誇る。所在地は、神奈川県厚木市温水428番地で、最寄り駅は小田急電鉄小田原線本厚木駅。通学用に、最寄り駅の本厚木駅付近から大学までスクールバスを無料で運行している。
設置母体である学校法人ソニー学園は、1964年(昭和39年)にソニー株式会社の寄付により設立され、翌年に「ソニー厚木学園高等学校」を開校した。この高等学校は、企業で働く若年労働者に優れた高校教育を提供するものであったが、時代の変遷とともに所期の目的が終了したことに伴い、昭和50年度をもって閉校するに至たる。一方、高等教育への需要の高まりから、1974年(昭和49年)に湘北短期大学が開学された。これは、ソニーを創設した井深 大の日本の次時代を託す若人達の育成に対する強い思い入れに、意を同じくした初期の学園関係者により開設されたものだった。
湘北短期大学では全国の大学に先駆けてFelica対応学生証(非接触ICカード)を導入。在籍証明のほかID機能(セキュリティ管理)や電子マネー(楽天Edy)機能が盛り込まれており、学内では、キャンパスレストラン、売店、書店、飲料自動販売機、証紙販売機などで電子マネー(楽天Edy)を利用できる。
ソニーグループをはじめとする各企業でのインターンシップ(企業実習)が盛んで毎年100名を超える学生が参加している。1年生の2月または3月に参加する春季インターンシップは、最低5日間のプログラムであり、就活スタート前の貴重な就業体験の場となっている。保育学科では1年生の2月から2年生の8月(9月)にかけて4回の実習を行っている。
2023年3月卒業生の就職率は96.9%。湘北の就職率は2015年3月卒業生以降、連続で96%以上を達成している。