正式名は2012年まではソシエテ・デ・オートモビル・アルピーヌ・ルノーとされ、レーシングカーやロードカー、すなわち舗装された道路を走るためにチューニングされた自動車、などを製造する自動車メーカーである。
設立
この会社は1956年、フランスのパリにてレーシングドライバーで、ルノーのディーラーを経営していたジャン・レデレにより設立された。1969年にフランス北西部の大西洋に面した町「ディエップ」に移転。1973年にルノーに株式を買収されルノー社の傘下となった。
この会社は当初よりルノーのチューンナップおよびレースバージョンを数多く手がけ、ルノー4CVをベースにFRPボディをのせたA106を販売する。その後ドフィーヌをベースとしたA108,R8をベースとしたA110を販売、特にA110はラリーで活躍してその名前を不動のものとした。また、ル・マン24時間レースなどのモータースポーツで大活躍した。
アルピーヌ・ルノー
1973年にレデレ家からルノーに株式を譲渡、ルノー傘下の会社となった。正式名は「ソシエテ・デ・オートモビル・アルピーヌ・ルノー」である。 1973年当時、A110およびA310(A110の後継車種、1973年のWRCチャンピオンになった)を製造、その後A310V6(4気筒エンジンを搭載していたA310にV型6気筒エンジンに積み替えたもの)、V6GT(さらに高排気量のエンジンを搭載したモデル)、V6ターボ(ターボエンジン搭載)、A610(V6ターボの後継車種、かなりの改良とエンジンの強化を行ったモデル)を生産するも、A610を最後にこの名前を付けた車両は作られていない。
また当時はアルピーヌの生産と同時に、ルノーのスポーツ・モデル、競技車両の生産もアルピーヌ社で行われており、R5ターボ、スピダー、クリオV6、トゥインゴRS、クリオRS、メガーヌRSなどを製造した。
また、ルノー・スポールで販売される競技車両もアルピーヌ社で生産されている。それらの部品供給もアルピーヌ社が行っていた。
現在、アルピーヌの名前のついた車は生産されていない。
しかし知名度・ブランドイメージともに高いことから、現在のルノー会長であるカルロス・ゴーンが推し進める車種拡大にあわせて、近年中にそのブランドが復活するのではないかと噂されていた。そして2007年10月9日、アルピーヌブランドを復活させることが発表され、それは2010年からの復活と思われていた。
しかしその年にはDeZir(「ルノー・デジール」。スポーツカー型の電気自動車のコンセプトカー。この車は結局無茶だったようで、月並みなガソリン車「ルノーLUTECIA」に化けた)が発表されたのみであった。
そして2012年、この年は大きな出来事が二つ存在した。すなわち、コンセプトカーアルピーヌA110-50の発表、およびイギリスケーターハム(同地に存在する小規模の自動車メーカー、ロータス・セブンの製造を引き継いだ会社、F1にも参加している)に株式の半分を提供、オートモビル・アルピーヌ・ケータハムという新会社を立ち上げ新車を製造する、ということである。
pixiv
pixivのタグとしてはA110など、このメーカーが製造した車種のイラストが多い。