「カディル・サキナム・ター(I'm coming, sir.)」
概要
古代人「リント」が作り上げた、クウガのサポートメカ。クウガの乗り物に合体し、その機能をアップさせる事ができる。本来は先代のクウガの乗る馬と一体化するように作られており、「馬の鎧」という異名を持っていた。
遺跡からバラバラの破片となって発掘されるが、様々な金属を吸収して自己再生を果たし、クウガの元へと駆け付けた。
現代では馬の代わりに、クウガの専用バイク(トライチェイサー2000ビートチェイサー2000)に合体。劇中で見せたバイクの防御力・突進の威力を向上する働きや、走行スピードをアップさせる働きの他、地中を掘り進んで潜行していく機能や水中潜航能力などをバイクに付加できるとされるが、これは劇中では未使用。
なお、必殺技を使用するとエネルギーを使い果たし、バイク表面から剥がれ落ちて、金属物吸収前の破片に戻ってしまう。その場合はクウガがゴウラムのアマダムに触れることで再び金属物を取り込み、自己再生を開始する。
ただし、ゴウラムが合体している間はマシンの形状も変化させられており、それがトライチェイサーに負担をかけ、金属疲労を起こす原因となった。後に開発されたビートチェイサーは初めからゴウラムとの合体を想定して造られているため、この問題はある程度解消されており、必殺技を用いる度にゴウラムが破片に戻ったりしないよう、専用の液体金属を注入する機能も設けられた。
空中を飛行する能力を持ち、クウガを自分の脚に捕まらせた状態でも飛行が可能。ペガサスフォームによる空中からの狙撃や、バイクでは渡れない海上への移動等に活用される。
飛行速度は時速500km。しかしクウガを吊り下げた状態では250kmが限界であり、五代雄介自身も「俺を吊り下げるとスピードが落ちるみたいで」と発言している。
意思(現代で言うAI)を持っており、クウガの遺志によって呼び出す事もできる。
またグロンギ語とは異なる独自の言語(古代リント族の言葉)も喋る(古代リント語は、かな表記した英語を変換したもの)。
作中でゴウラムが喋った古代リント語
- 「キー・ムー(See you.)」…EP15
- 「シェンク・ゾー・ター(Let's go, sir.)」…EP15
- 「カディル・サキナム・ター(I'm coming, sir.)」…EP22、EP33
- 「カー・ムー・ソーサディ・ター(Are you all right, sir?)」…EP24
外見
黒と金のメカニカルな外見をした巨大なクワガタムシ。赤い眼が可愛らしい。
羽の付け根に巨大な緑色の鉱石が存在するが、これはクウガの持つ霊石アマダムと同質のものである。
ゴウラム(エンシェントバージョン)
放送当時発売されたビートゴウラムの玩具に同梱されていたゴウラム。カラーリングが灰色とガンメタルを基調としたものに変化している。
「エンシェント」とは「古代」という意味であり、ホビー雑誌の記事では「破片となって発見された際のカラーリングを再現したもの」と紹介されていた…
が、後に本編でも「ライジングビートゴウラムとなった影響によって変色した姿」として1度だけ登場した。
しかしそれがゴウラム自体の最後の登場シーンであり、変色の理由に付いても液体金属を注入したのが原因なのか、クウガのライジングパワーで器質変化を起こしただけなのか、はたまたクウガがアルティメットフォームに近付き始めたことで、後述の「砂になる」機能が動きはじめていたからかは明言されずに終わった。
備考
書籍では「装甲機ゴウラム」、玩具では「バトルゴウラム」と表記されていたが、本編での呼称はあくまで「ゴウラム」である。
また、ゴウラムにはクウガがアルティメットフォームに変身すると、自身の力を悪用されないよう自動的に砂と化して消滅する安全装置のような仕組みが内蔵されていた。しかし、五代雄介が赤目のアルティメットフォーム(通称レッドアイ)に変身したことにより、消滅しなかった。このことから、五代が理性を保ったままアルティメットフォームになったことの証明となった。
『仮面ライダーディケイド』には未登場だが、ディケイドのファイナルフォームライドによってクウガ自身がゴウラムに変形したクウガゴウラム、その進化形であるアルティメットゴウラムが登場している。
『仮面ライダーウィザード』でもクウガが無理矢理クウガゴウラムにされるシーンがある。