概要
CV : 関智一。
第3新東京市立第壱中学校2年A組における碇シンジのクラスメート。
関西弁を喋る熱血漢で、一人称は基本的に「ワイ」もしくは「ワシ」。
黒いウィンドブレーカーがトレードマークで、学校内でも制服の代わりに常にこれを着用している。
同じくクラスメートの相田ケンスケとは気の合う間柄のようで、しばしば一緒に行動している。
当初、妹がEVA初号機の初戦闘の巻き添えとなって負傷し入院したため、その操縦者であるシンジに辛く当たっていたが、後に和解。ケンスケと共にシンジの親友となった。
普段の言動は粗野で大雑把だが、根は真面目で思いやりに長けた性格であり、劇中ではレイに彼女のシンジへの気持ちを示唆するといった意外な一面も見せた。
アスカやヒカリからは、シンジ・ケンスケ共々「3バカトリオ」と呼ばれるが、ヒカリからは密かに想いを寄せられている。
劇中での平穏な日常シーンを象徴するキャラの一人であったのだが、後にEVA3号機のパイロット(フォースチルドレン)として極秘裏に選出され、妹を設備の良い病院に転院させる事を条件にこれを承諾する。
しかし起動実験の際、使徒バルディエルに寄生されていた3号機は彼を乗せたまま暴走、迎撃に駆り出されたシンジは戦いを拒絶するも、ゲンドウの手によりダミープラグを強制起動させられた初号機によって破壊されてしまう(ちなみにこの時、シンジはその中身がトウジである事を全く知らされていなかった)。
この一件によりトウジは左脚を失い物語から退場してしまい、シンジの心に消えない傷を残す事となる。
漫画版
上記のTV版の展開とは若干経緯が異なり、漫画版では起動実験前日にシンジに事実を打ち明けた。しかし結局同様の暴走事件が起き、シンジはトウジが中に居る事を知った上で強制殲滅させられるという酷い事に。しかもこちらではトウジが死亡してしまうなど、TV版以上に悲惨な展開となっている。
彼の死は、シンジとゲンドウの亀裂をここでも決定的にしてしまう。
新劇場版
新劇場版一作目『序』での立ち位置は、ほぼ旧作と同様。終盤の第6の使徒との決戦前にはケンスケと共に励ましのボイスメッセージをシンジに送っている。
二作目の『破』では上記の3号機暴走事件が描かれたが、その際の搭乗者がアスカ(式波・アスカ・ラングレー)に変更されたため、彼が前述のような悲劇に遭う事は無くなった。妹の退院に立ち会い、彼女を抱きしめて喜ぶなど元気な姿を見せている(なお、劇中でシンジやケンスケと学校帰りに寄り道し、食べたアイスの棒を見て「はずれかいな」とつぶやくシーンがあるが、これは搭乗者の選出候補から外れたことを暗示しているのではないかと思われる)。
『Q』での活躍
これ以後は「エヴァンゲリヲン新劇場版:Q」のネタバレを含みます。
『Q』では前作『破』のラストの14年後、「ニアサードインパクト」と呼ばれる大破壊で荒廃し切った世界が舞台になっており、彼の出番は一度もなかった。
その代わり、かつて入院していた彼の妹「鈴原サクラ」が反ネルフ組織「Will-E(ヴィレ)」陣営の一員として出演、シンジに接触している。
トウジ自身の生死については劇中一切触れられておらず、不明。しかし、ネルフ本部に帰ってきたシンジが着替え用のYシャツを配給された際、そこにトウジの名前の入っているのを見てショックを受けるシーンがある(もっともこれは、シンジの精神を揺さぶるためのゲンドウの工作である可能性もあるのだが……)。
その他
ゲーム版
ゲーム「新世紀エヴァンゲリオン2」では、条件次第で3号機に寄生した使徒を「なんやこのカビ」と掃除してしまう場面がある。
また「スーパーロボット大戦」シリーズにおいては真ゲッターロボやラーゼフォンが使徒だけを殲滅してくれて、後に3号機と共に参戦する作品もある。
新劇場版名義で参戦した第3次Z時獄篇では、中断メッセージで過去シリーズのようにEVAに乗ろうと奮起するも、シンジからは「今回はそういうのないらしいよ」とダメ出しをされると言う一種のメタネタがある。
トリビア
名前の由来は、村上龍の小説『愛と幻想のファシズム』の主人公・鈴原冬二から。