概要
第11話より留学生としてナシマホウ界(人間界)で生活する事となった、リコが考えた便宜上の名前。
(編入希望の時に苗字を提出していなかったのか)高木先生に苗字を聞かれたリコ。
「リコが初めてナシマホウ界に来た日(第1話冒頭の夜)の月は十六夜だった」と前日みらいに話された事を思い出し、咄嗟に名乗ったものがこの十六夜姓である。
即興で付けたせいか、リコ自身も名字に慣れておらず周囲には(勿論理由は伏せているが)「リコ」と名前で呼んでもらっている。その為劇中では教師以外からはあまり「十六夜」の姓で呼ばれることはない。
どちらが正式名称なのか
その名が初登場した第11話でのEDクレジットは「リコ」のままであり一時は演出以上の意味は持たないと思われたが、後に東映アニメーション&朝日放送の公式サイト、第12話以降のEDクレジット、幼児誌での名前表記も「十六夜リコ」に変更された。
しかしデータカードダスやボーカルアルバムでの名義は十六夜姓を名乗った後にもかかわらず「リコ」のままであり、どうやら公式は両方の名義を状況に応じて使い分けていく様子。
Pixivでは
元々「リコ」の名前は架空のキャラクターとしてはよくある名で、タグ付け・検索の時に利用者はいろいろ苦心していた。
この表記が差別化タグとして浸透していくかは未知数。実際検索しやすいようにと「十六夜リコ」タグが付けられている場合もあるが、今のところ主にナシマホウ界の服を着た(あるいはナシマホウ界で暮らしている)リコのイラストに付きやすい模様。
苗字について
「十六夜」という苗字は架空のキャラクターに使用されるものとしてはポピュラーな部類である。本事典にも複数の記事が存在するので興味のある方は十六夜の記事なども参照されたし。
現実世界ではどうかと言えば、1世帯だけ存在するという話が実しやかに囁かれている。実際のところは芸名の類いに近い可能性もあり、あまり信憑性は無いらしいが。
十六夜姓を名乗る劇中での理由は前述した通りだが、メタな視点でいうならば朝日奈みらいの苗字と対照的になるものとして「月を表す言葉」の中で同じく漢字3文字・平仮名読み4文字のものがチョイスされたと思われる。事実、アニメージュ内インタビューにて二人の名字を対照的にしたとの旨が触れられた。
なお「十六夜」を「いざよい」と読むのは当て字であり、読みに適合する本来の漢字は「猶予い」。猶予という字が示すようにモラトリアムな状況におちっている様を表す言葉である。前日の完全な満月に比べて少し形が崩れた十六夜の月は、前日よりも月の出の時刻が遅い。古人はこれを「満月よりもすこしだけ歪んだ形になったために、人々に見られるのを躊躇って空に出てくるまでに時間がかかっているのだ」と情緒的な解釈をして、十六夜の月を「いざよい」と呼ぶようになったと言われている。
完璧を目指そうとするが成りきれないリコの立ち位置を上手く表したネーミングと言えるかもしれない。
「苗字」という概念
ここまでの時点において、魔法界の住人にはリコを含めて苗字のあるキャラクターが存在しない。高木先生から苗字のことを聞かれたリコが一瞬キョトンとしていたことを考えると、魔法界には苗字という概念自体がないとも考えられる。
現実世界でも「家名」としての苗字が存在しない国はいくつか存在するのだが、アイスランドのようにファーストネームと対になるラストネームが一応存在する(「父親の名」+「の息子or娘」という形式。こちらを参照)パターンと、ミャンマーのように本当にファーストネームしか存在しないパターンがある。作中の描写を見る限り『まほプリ』の魔法界は後者なのかも知れない。
関連タグからも判るように、これまでも人間界における仮の名前を持つ者はたくさん居たが、追加戦士ではなく第1話から主役級として登場しているキャラが1クール目の終盤というタイミングで初めて苗字を考える必要にせまられるというパターンは少々珍しい。物語が人間界ではなく魔法界側から始まった本作ならではといえよう。
関連イラスト
関連タグ
「仮の名前を名乗る」繋がりの先輩たち
ちなみに、この内「異世界人」ではないのはひめのみ(あくまで「地球上の外国人」)だが、ネタキャラとしてのベクトルはリコとかなりの部分が共通しており、また奇しくも中の人的にも「十六夜」繋がりだったりする(⇒キュア九衛門)。