概要
「───────ドーナツは最後の一口がおいしいの」
CV:平野綾
ネーミングモチーフは京都見廻組の組士、衝鋒隊の副隊長として知られる今井信郎。
赤い目をした黒髪(アニメでは藍色)の女性で、真選組と対を成す警察組織見廻組の副長。年齢は不詳で、過去の描写を見る限りでは、神楽(14歳)以上沖田(18歳)以下かと思われる。その目はベタで塗り潰されてハイライトを入れずに描かれており、アニメでも同様に描写されている。特技は「声帯模写」。
横になった時に谷間が描写されるなど、結構な美乳(少なくとも九兵衛と同等かそれ以上のサイズ)であることが伺える。刀の鞘が異様に長く見えるが、これは鞘の両側に長刀と短刀が収められているからであり、バラガキ篇では沖田を相手に二刀流を披露した。第四回人気投票では初登場で16位にランクイン。
暗殺部隊(後述の天照院奈落)から引き抜かれた殺しのエリートで、その可憐な見かけによらず、腕は近藤に「暗殺剣」と言わしめるほどのもの。一度スイッチが入ると、その場のものを殲滅するまで止まらない。人を斬る事を趣味のように楽しんでいるようであり、そよ姫達と缶蹴りをした時は「自分が鬼になって見つけた人を斬っていく」と危険なルール変更を申し出た。
無表情かつ無感情に殺人行為を行い、ビルの中では沖田と対峙して斬り合い、彼と互角の勝負を繰り広げた。テロリストが逃げた時には一時休戦し、テロリストを一網打尽にした後に再戦。沖田の罠に嵌まってビルの柱を悉く切り崩してしまい、崩落に巻き込まれた。
ドーナツが大好物であり、異三郎の差し入れにもドーナツを送っており、崩壊したビルから異三郎が釣り糸から垂らしたポンテリング(ポン・デ・リング)に釣られて生還を果たしている。その為、皮肉を言いながらドーナツを頬張る沖田を目にした時は、血走った目で「ポンテリングよこせェェェェエエ!!」と叫びながら沖田の頭を鷲掴みにすると言う豹変振りを見せた。本当に地球人なのかこの人…。
天導衆傘下の天照院奈落に所属していたという経歴があり、奈落三羽の一人に数えられていた。組織内では「骸」と呼ばれていたらしく、実際に朧と会った時もその名を口にされていた。銀時、高杉、そして松陽など、以前から彼らのことは知っていたかのようなセリフが随所に見受けられる。
見廻組にやってきた詳しい経緯は不明だったが、異三郎のことは非常に信頼している様子。一国傾城篇で異三郎が負傷した際は彼の無事を信じており、また高杉と組むことで天導衆と対立してしまうことに対しても、異三郎につき合うと発言している。
バラガキ篇では敵として登場したが、一国傾城篇ではストーリーの関係と共通の敵がいたことから万事屋と共闘して定々の城へ突入した。一国傾城篇で万事屋と絡んでいる際は舞蔵を遠ざけるために行った缶蹴りに参加しようとしたり、神楽やそよ姫と一芝居打って兵達を騙したり、終盤では舞蔵を鈴蘭の元に行かせるために再び缶けりに参加したりと、バラガキ篇に比べるとギャグパートにおいてもノリの良い一面を見せた。
余談
本誌掲載時には他の隊士達と同様にズボンを履いていたが、コミックスではホットパンツ(+ニーソックス)に修正されたため、投稿されている絵には二種類の隊服がある。
中の人繋がりから、この手のネタが多い。
また、3zでもフォーエバーにて佐々木共々登場。ドーナツ好きは変わらないらしく、図書館にて男子用制服を着せたドーナツ型人形を相方に見立て、カップルの一人芝居を行うというボケを披露した。本人曰く、「甘いひと時を過ごしたかった」らしい。
関連イラスト
関連動画
関連タグ
共通点がみられるキャラ
椿平子…ベタ目つながり
以下、重要なネタバレあり。
幼少期
幼少期は奈落三羽の『骸』として吉田松陽の牢屋番をしていたが、彼女もまた投獄中の彼から手習いを受けていた。それまではまさに機械のごとく無感情に人を殺していた彼女だが、松陽の語る「人」の姿に感銘を受け、同時に密かな憧れを抱くようになる。
やがて松陽が処刑された後、彼女にある命が下る。
幕府の意に背き、暗殺されるはずだった定々の政敵である一橋親子を庇った佐々木異三郎に対し、その報復として彼の妻と生まれたばかりの娘を殺害するというものである。だが、一橋親子の暗殺計画に際し佐々木の見せた抗いに思うところのあった骸は、自身も奈落の頭首『虚』に背き佐々木の妻子を守ろうとしていた。しかし、現場に到着した時には既に先行していた奈落の刺客が殺戮を終えた後だったため、彼らに深手を負わせて一掃した。
その後、現場に現れた佐々木にあたかも自身が下手人であるかのように振舞い自身を斬るように頼むが、佐々木はそれを看破したうえで彼女を斬らず、復讐の道具として自身の傍に置くことを決める。後に佐々木が見廻組を立ち上げた際、「警察が『骸』等という物騒な名前を名乗るわけにはいかない」という名目で、本来彼が亡き娘に付けるはずだった「信女」という名を与えられる。
そして現在
茂々の暗殺、新将軍喜々の即位等で江戸が大きく揺れる中、異三郎はついに悲願の「復讐」計画を実行する。それは自身の尽力で天下の覇権を掴ませた喜々の暴政、反発勢力の弾圧・粛正を通じて自身を民草の敵と成し、反乱を喚起して倒幕の流れを作るという壮大な計画であった。彼はその布石として、捕らえた近藤達を囮にして解散に追いやった真選組や彼らと手を組んだ桂一派など倒幕勢力を集め、自身の動かせる戦力をこれにぶつけて全てを壊しつくそうとした。
そんな彼の意思を汲んだ信女は、先頭に立って黒縄島に上陸した沖田と交戦。交戦の最中に、過去に佐々木が真選組を救ったことにまつわる一連の因縁を彼に伝える。沖田との交戦を通じて、改めて佐々木を自身の手で斬ることを決意した信女の目には、いつぞやと同じ涙が浮かんでいた。たとえいずれ斬るべき敵として共にいたにせよ、ずっと一人だった彼女の隣で一緒にドーナツを食べる佐々木は、いつしか彼女にとってもかけがえのない存在になっていたのである。その後、二人の闘いを止めに入った神楽から諭されたことで、信女自身こうした心境を自覚するに至る。
だがその直後、天照院奈落の先代首領「虚」が参戦したことに気付いた彼女は、とっさに神楽を庇い、重傷を負う。見廻組に撤退指示を出して彼等が逃げる時間を稼ぐべく沖田や神楽と共に虚に挑むが、ほとんど手も足も出ないまま圧倒される。だが、助太刀に入った銀時が一時的にせよ虚を退けたことで、辛うじて神楽の肩を借りながら脱出を図る。その後は佐々木と再会を果たし、鉄之助の助けを得ながら共に満身創痍の状態で脱出用の船を目指すが、最後の最後自身と鉄之助を庇った佐々木が奈落の砲撃で上昇中の船から落下。
この時、穏やかな表情で落ちていく佐々木を救わんと涙を浮かべ必死の形相で鉄之助の制止を振り切ろうともがいており、今までの彼女には見られなかった人間味のある表情を見せた。その後、夜明けを迎えた船上の甲板で、今まで大量に送られてきた佐々木のメールに対して最初で最後の返信を行うと同時に、どこか悲しげな笑顔と共に敬礼を行った。この時を境に、彼女の目には神楽などと同様ハイライトが入るようになり、ベタ塗りではなくなった。
その後、生き残った見廻組の連中を真撰組に託し、自身は単独行動を取るようになる。銀時達と再会した際は、自身の知る虚の秘密を彼らに教えた。