ねじ式とはねじ式である。手塚治虫は「不条理ギャグ」と言っている。
概要
何をどう説明すればいいのか全く分からない漫画である。
作者の夢を元ネタにすると言う作劇手法をおそらく漫画で初めて行った作品で、一応あらすじを言うと見知らぬ街の海岸に来た青年が、左腕をメメクラゲなるクラゲに刺されて医者を探すという話なのだが、
そもそも全体的に説明不足でメメクラゲや青年に関して読者が分かる事は少なく、街の風景は夢を元ネタにされているだけあり、訳が分からない程に幻想的で奇怪な光景となっており、絵のみならずセリフまで夢の中のような支離滅裂感が強く、作品全体に漂う強烈なシュールな雰囲気と訳の分からなさから、一度見たら忘れられないインパクトを帯びており、自由な作風が持ち味とされる『ガロ』でも一際強烈な個性を放っている。語り尽くされてる余談であるが、作者は始め「××クラゲ」と書いて印刷されたら誤植でこうなった。
詳しい内容が知りたい人はアンサイクロペディアのつげ義春の記事を読もう。
なお、同人誌ではなく商業流通した作品である。
2016年には電子書籍化されeBookJapanにて配信。
余りに強烈な個性から度々パロディのネタに使われ、『ブラック・ジャック』第一話「医者はどこだ」やポケモンのメノクラゲ、ゆうきまさみの『究極超人あ~る』、その他にとり・みき、長谷邦夫、赤瀬川原平、鴨川つばめ等によるおびただしいオマージュが捧げられた。
また『千と千尋の神隠し』は、「めめ」という看板、列車などねじ式の影響が指摘される。普通につげ作品だけから持ってくるのでなくて、高橋留美子の漫画『うる星やつら』のある回(銭湯でアルバイトする話)で、「悪質な冗談はやめてください!」等のセリフ、線路以外を走る蒸気機関車等この作品のパロディ(『ゲンセンカン主人』がちょっと入る)が登場し、ほぼ原作準拠の形でアニメ化され(「決死の亜空間アルバイト」)た、これも「千と千尋の~」は参照してるのではないかと言われる(BSアニメ夜話)。
1996年頃 NHKの評論番組「BSマンガ夜話」、つげの「赤い花」の回では、ちょうどゲストにねじ式の実写映画版を撮っている監督が登場した関係で、視聴者の「綾波レイの片腕押さえ立ちはねじ式じゃないんですか?」と言う質問が紹介され、否定的な意見が出されていた。
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