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ねじ式

ねじしき

『月刊漫画ガロ』1968年6月増刊号に掲載された、つげ義春の代表作。漫画における「夢」の始まり。
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ねじ式とはねじ式である。手塚治虫は「不条理ギャグ」と言っている。

経緯

私は、1967年から約5年のあいだ青林堂に在籍し、『ガロ』の編集に携わっていた。ほかのところでも告白したことだが、私が青林堂への転職を希望したのは、つげ義春という作家にこだわりたかったからだ。(中略)その頃のつげ氏は、水木プロに近い薄汚いラーメン屋に接したボロボロの木造アパートに住んでいた。四畳半の部屋には小さな本棚と机があるだけだった。『ねじ式』はその部屋で生まれた。私は『ねじ式』の発想の自在さに舌を巻き、誰が何と言おうと構わないからその作品を描き上げて欲しい、と訴えた。だがつげ氏は再び、『こんなの描くのはまずいんじゃないかなあ』と繰り返した。マンガ界全体を見渡したとき、氏の心配と動揺が理解できないわけではなかった。私はこの作品も発表されないで終わるのかもしれない、と半ばあきらめていた。『ガロ』五月増刊への描き下ろしは間に合いそうになく、急遽六月増刊に変更した。連日の催促の末に、氏は『ねじ式』の原稿を携えて青林堂にやってきた。 私は原稿を前にして圧倒されていた。その何日か前に断片的な画像は目にしており、シュールな作品の完成が間近いことは薄々気付いていたのだが、これほどまでに派手な作品になるとは思ってみなかった。そして、『ねじ式』こそは旧来のマンガ観を木っ端みじんに粉砕するだろうと思った

元『ガロ』編集者・高野慎三による回想録「『ねじ式』夜話」より引用)

概要

何をどう説明すればいいのか全く分からない漫画である。おそらく漫画で作者のを元ネタにすると言う作劇手法を初めて行った作品でもある。(実は夢だけではなく実在した人物や建築物も元ネタに組み込まれている)。

一応あらすじを言っておくと、見知らぬ街の海岸に来た謎の青年が、左腕を「メメクラゲ」なるクラゲに刺されて医者を探すという話なのだが、そもそも全体的に説明不足でメメクラゲや青年に関して読者が分かる事は少なく、街の風景は夢を元ネタにされているだけあって訳が分からない程に幻想的かつ奇怪な光景となっている。

絵のみならずセリフまで夢の中のような支離滅裂感が強く、作品全体に漂う強烈なシュールな雰囲気と訳の分からなさから、一度見たら忘れられないインパクトを帯びており、自由な作風が持ち味とされる『ガロ』でも一際強烈な個性を放っている。語り尽くされている余談であるが、作者は始め「××クラゲ」と書いて印刷されたら誤植でこうなった。逆にこれの方が作品として合っているとしてそのままになった。

詳しい内容が知りたい人はアンサイクロペディアつげ義春の記事を読もう。
なお、同人誌ではなく商業流通した作品である
2016年には電子書籍化されeBookJapanにて配信。

余りに強烈な個性から度々パロディのネタに使われ、『ブラック・ジャック』第一話「医者はどこだ」やポケモンメノクラゲゆうきまさみの『究極超人あ~る』、その他に蛭子能収長谷邦夫赤瀬川原平とり・みき鴨川つばめ等によるおびただしいオマージュが捧げられた。

千と千尋の神隠し』に登場する「めめ」という看板や列車などは『ねじ式』の影響が指摘される。また高橋留美子の『うる星やつら』で諸星あたる銭湯でアルバイトする「決死の亜空間アルバイト」というエピソードでは、「悪質な冗談はやめてください!」等のセリフ、線路以外を走る蒸気機関車等、ほぼ原作準拠の形でアニメ化された(また『ゲンセンカン主人』のパロディも少し入る)。これも「千と千尋の~」は参照してるのではないかと言われる(BSアニメ夜話)。

1996年頃 NHKの評論番組「BSマンガ夜話」、つげの『紅い花』の回では、ちょうどゲストに『ねじ式』の実写映画版を撮っている監督が登場した関係で、視聴者の「綾波レイの片腕押さえ立ちは『ねじ式』じゃないんですか?」と言う質問が紹介され、否定的な意見が出されていた。

関連イラスト

つかさばかり
テッテ的に目医者ばかり
センシティブな作品
まさかこんな花園にメメアゲハがいるとは思わなかった



関連タグ

つげ義春 月刊漫画ガロ シュール ねじ式(火曜日P)
金太郎飴 お医者さんごっこ イシャはどこだ 目医者 メノクラゲ 

紅い花:ねじ式とは対極にあるもう一つの代表作。

外部リンク

ねじ式 - Wikipedia

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