概要
押井守が原作・総監督を手掛ける、吸血鬼の少女と女子高生によるスラップスティックコメディアニメ。
監督は西村純二が務める。
2020年秋からテレビアニメとして放送するつもりだったが結局実現しなかった。
ひとまずYouTubeに設置された公式チャンネルにて2020年12月18日から第1話のみ配信を行い、2021年2月14日からはABEMAやAmazonプライムビデオなどで全12話が配信された。
ところが、2021年7月から、千葉テレビなどでテレビアニメとして放送される事になり、当初の構想がようやく実現する事となった。
一方で、その千葉テレビでは無限ループと言わんばかりの再放送も披露した。
理由に関しては夏休みアニメスペシャルという理由は存在しているが……。
ちなみにTOKYOMXでも2021年8月8日に12話一挙放送を行っていたが、こちらはTOKYOMX2での放送のため、チャンネル設定に注意が必要であった。
登場人物
献血部
マイ・ブラド・トランシルヴァニア(CV:日高里菜)
空手部
拷問研究会
那美のストーカー/植村(CV:勝杏里)
周辺人物
キャロライーン/キャリーン
関連作
ちまみれマイ・らぶ
2013年にiPhone/iPad向けアプリ用の電子コミックとして発表されたが、当時はあまり話題にならなかったマイナー作品。全12話。
なお絆播貢が男子高校生であるという大きな違いはあるものの、『ぶらどらぶ』と基本設定や大筋は共通する。
現在は英語版が入手可能。
血ぃともだち
押井を含めた本広克行、小中和哉、上田慎一郎ら映画監督による、低予算映画の実験レーベル「Cinema Lab(シネマラボ)」発として、ワークショップを通じてキャスティングされた実年齢が高校生である女優(当時)を出演させて2018年に撮影された実写映画作品。
2019年2月に「さぬき映画祭2019」に編集途中のものがスニークプレビューされたのみで、諸事情により完成版は未公開になっていた。
渡部マキが絆播貢にあたる人物となっているなど、キャラクター設定の変更もある。
本来は『ぶらどらぶ』と連動して、2020年に同時公開する計画もあったようであるが、コロナ禍などもあり上映延期を繰り返し、ついに2022年2月5日に1度限りの上映として公開された。
なお同年8月5日から有料でネット配信されているので(『Blood Friends』という作品名でも)視聴できる。
キャスト
渡部マキ(演:唐田えりか)
墨田仁子(演:尾碕真花)
紺野カオル(演:天野菜月)
雲天那美(演:日比美思)
マイ・ブラド・トランシルヴァニア(演:牧野仁菜)
血祭血比呂(演:松本圭未)
薙野素子(演:松井玲奈)
橎堂栄戸(演:鈴木敏夫)
伴新九郎(演:筧利夫)
余談
押井は「いつか吸血鬼をテーマにした作品を発表したい」と、インタビューやコラムで語っており、2000年にはアニメ映画『BLOOD THE LAST VAMPIRE』の企画協力を行い、小説『獣たちの夜』を執筆していた。
その後下記の関連作も制作していたが、いちごアニメーション株式会社からアニメを一本制作して欲しいとの依頼があった際に、TVアニメ用に企画したのがこの作品である。
押井による裏テーマは「じじいを怒らせたらどうなるか、思い知らせてやる」で、ゲームや動画に影響を受けたワイプで分割された会話シーンや、難しいメカ作画などは模型を撮影してコンピュータ処理するなど、その作画に手間がかからない各種手法は、実働部隊であった若手スタッフたちに感心された。
関連項目
vladlove(英語表記)
となりの吸血鬼さん:「吸血鬼の少女と女子高校生のスラップスティックコメディ」つながり。
吸血鬼すぐ死ぬ:同年に放送開始された吸血鬼アニメ。本作と上記のアニメと同じく二人の主人公が同際している。
よふかしのうた:翌年の夏に放送された吸血鬼との恋を題材したアニメ。
機動警察パトレイバー2themovie:第4夜の一部がこの映画のセルフパロディになっている。
ねじ式:第9夜「ボルト式」としてパロディ化したが、若い声優たちは意味不明な内容であると困惑したという。
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア:最終第12夜「インタビュー・ウィズ・マイ」の元ネタ。
うる星やつら/御先祖様万々歳!:押井がかつて関わった来訪者居候型のギャグアニメ。ちなみに前者のリメイク版は先述の「よふかしのうた」の後継番組でもある。