キサラギ社
『アーマード・コア3』、『サイレントライン』および『ネクサス』、『ナインブレイカー』、『ラストレイヴン』における変態企業。
3の時代における地下世界、すなわちレイヤードでの三大企業の一つである。
管理者対する立場は曖昧かつ現実的なスタンスで、他の企業が管理者の是非で争っているのに対して、キサラギは興味すら示さない。
規模は競合企業であるミラージュ、クレストよりも小さく、前作におけるバレーナのような位置づけだが、その技術力は侮れなく、主にFCSやジェネレーターなどの内装パーツやエクステンション、他社と比較して全く別の設計思想に基づく武器等を開発しており、市場でも一定の購買力を維持している。
しかし、純粋な軍事力や経済力では二大企業に劣っている事もあり、キサラギ自身が直接的な武力行使に出る事は殆ど無く、主に破壊工作やスパイ活動等を行なって他企業を妨害や自社勢力の拡大を目指している。
ミラージュが企業総意を盾にキサラギが所有していたグラン採掘場を奪われた事を恨み、接収されたグラン採掘所に嫌がらせを行うだけでは止まらず、なんとミラージュ社が建築したナイアーブリッジを一般人の乗ったモノレールごと橋を爆破して責任をミラージュに押し付けるなど、かなりの腹黒企業である。
反管理者組織「ユニオン」を支援していた(ユニオンの管理者脱却に賛同した訳でなく、単に自社勢力拡大の手駒として利用)が、そのことをクレストに嗅ぎつけられ、クレスト社とキサラギ・ユニオン合同部隊との総力戦が行われるが、敗退。管理者の実働部隊まで介入したことで大損害を受けてしまう(しかも、この戦闘でキサラギの代表が生死不明になる)。
その後は態勢を立て直すため、グラン採掘所に残存部隊を集結されたが、この動きを察知したクレスト社が雇い入れたレイヴンによりキサラギ残党も撃滅されてしまい、キサラギは壊滅した。
その後もキサラギの残党は各社の小競り合いや管理者の実働部隊による混沌としたレイヤードでユニオンと共に活動を続けており、キサラギを狩るための掃討部隊との間に戦闘が起こっているという。
3では1度崩壊の憂き目に遭うが、地上進出後のSLではミラージュの支援により復活を遂げている。しかし、地下世界争乱で一度瓦解した事がかなり尾を引いている様で、クレストからは併合要求まで出されている。他企業と争いながらもミラージュの下請けを行ったりすることで、生存を図っている。
キサラギ代表からの「一つの作戦の失敗が組織の進退に影響する」というメールが本作のキサラギの立場と現状を物語っている。
NXの時代では前作から半世紀近い年月が経っている事もあり、組織の立て直しには成功している。遂にACのフレームパーツの製造に着手。(プレイヤーが使用できるのはごく一部のパーツのみ)
更にはプレイヤーの間でマスコットキャラとして親しまれる生体兵器を生み出した。
上層部の人間に何かあったのか、以降開発した自社製の兵器には仏教用語にちなんだ名前が付けられている。
特攻兵器の襲来により荒廃したLRの世界では、弱体化したミラージュ、クレストの2社と共に相互の企業力と権益を守る為にアライアンスを結成したが、一部の旧キサラギの構成員はアライアンスと袂を分かち、独自に行動をとるようになった。
彼らは前述のマスコットキャラを爆発しないように品種改良、更には飛行可能な新種までもが確認されている。
キサラギの技術力
- 前述した通り、キサラギは主にACの内装パーツや武器を専門に開発・製造を行っており、他の企業には見られない独創的なものとなっている。
投擲銃(AC初の左腕銃、後のダブルトリガーの発端になった)
光波ブレード
武器腕ブレード
etc…
性能にクセがあるイロモノなパーツを扱っているが、とっつきと左腕銃を開発した功績は大きい。
生体兵器
キサラギはAC用パーツ製造の他にも、生体兵器を生み出す技術力がある。
地上進出後の時代(3SL)では3種の生体兵器を造っていたが、やはり注目すべきはNXで登場したAMIDAだろう。
AMIDAの外観はダニの手脚を増やして大きくしたような感じであり、繁殖力が異常に高い。
NXで登場した個体は直接的な攻撃能力は持たないものの、敵と見なした者にピョコピョコ跳んで近づいて自爆するという習性を持っている。
LRの時代では♂♀の区別が明確となり、品種改良が進んだのか自爆をしなくなった代わりに口から酸を吐くようになり、飛行型も確認されるようになった。
しかし、キサラギの企業力もあってかそれらを制御し切れない事もあり、レイヴンを雇って駆除依頼を出す事もある。
なお、SL以降はキサラギといえば生体兵器を作る側として認知されているが、意外にもキサラギが初登場した3では、生体兵器に悩まされる側であった。
まず、下水道に出没した蜘蛛型の生体兵器B988A C-Typeと、その親玉の巨大蜘蛛M-typeの駆除依頼がある。
かなりでかくてキモい為、虫の苦手な人にはリアルに厳しいミッションである。
更に、キサラギの施設を占拠したダニのような生体兵器B7723cの駆除依頼がある。
こちらの生体兵器は、恐ろしい事にACの2~3倍ほどのAP(耐久力)を持っており、そんなものが数十匹も施設内を徘徊しているのである。
(APは30000、ACのAPは最大でも9999だが、ACには防御力が存在するので単純計算はできない)
当然、射撃武器で挑んだところで数匹倒した時点で弾が尽きる。
よって使用回数無制限のレーザーブレードで挑む事になるが、最強のブレードであるMOONLIGHTですら一匹倒すのにクリーンヒットで3回ほど斬らなければならない。
しかし、このB7723cは酸に弱く、ミッション途中に現れる酸の入ったシリンダーを破壊するごとにAPが5000ずつ弱体化し、最終的にはAPが1にまで低下する。
ただし、クリア後の隠しパーツを取得する為にはシリンダー破壊数を2つまでに留めなければならない為、実質AP20000の状態で全て撃破しなければならない。
これらの経験から、以後生体兵器に惹かれ変態企業に目覚めてしまったのだろうか…