概要
積屍気(せきしき)、つまり人間の死体から立ち込める「気」が凝り固まって妖怪となったもの。
鶴や鷺に似た姿をしており、羽毛の色は黒く、目は赤い。人面鳥のごとく、人間のような顔立ちをしている。蒼い焔を口から吐く場合もある。
仏殿に不用意に凡人が近寄るとけたたましく鳴き叫んで驚かすと言われている。また、戦場などで死者が出ると出現して騒ぐとも言う。
似たような出自・姿の妖怪に「羅刹鳥」(らせつちょう)と言うものもあるが、此方は陰摩羅鬼よりも遥かに獰猛で、特定の人間に化けてこっそり社会に紛れ込み、虚を突いて人間の目玉を抉って食べてしまうと言われている。但し羅刹鳥の伝承は陰摩羅鬼よりも遥かにマイナーな為か、日本の妖怪系創作ではあまり名前を見かけない。
フィクションでの扱い
ゲゲゲの鬼太郎の陰摩羅鬼
御大による作風は妖怪かるたの絵柄を元にしており、三つ目で鳥山石燕の描いた姿よりもモンスターチックになっている。
またアニメ「ゲゲゲの鬼太郎」の4期(小池小百合)と5期の陰摩羅鬼の話はファンからの評価が高い。
4期は切ないストーリーとねずみ男役の千葉繁氏の好演が光り、5期は切ないストーリーは勿論の事、途中で目と口を開いた死体が力なくブラブラと動くというニチアサの放送とは思えない5期屈指のホラー演出がある。
ちなみに、5期での鬼太郎の変装である「情熱の天才画家・ゲゲゲラス」は原作でも登場している (参照)。
女神転生の陰摩羅鬼
女神転生シリーズでは悪魔絵師金子一馬による、タマネギ頭に糸目の丸鶏という姿の”凶鳥”オンモラキがソウルハッカーズから登場した。
侍戦隊シンケンジャーの陰摩羅鬼
陰摩羅鬼の伝承の元になったという設定の、片腕が嘴となった女性型アヤカシ「ヨモツガリ」が登場した。
妖怪ウォッチの陰摩羅鬼
関連タグ
ガイガン…モデル説もあった。