キュラソ星人
きゅらそせいじん
詳細
- 身長:2.5 - 43メートル
- 体重:250キログラム - 1万トン
本作に登場した個体は故郷の星で重罪を犯して捕まったが脱獄し、小型の宇宙船(1人乗りのスペースポニー)で地球に逃亡してきた宇宙人である。囚人番号は303。
既にキュラソ星から地球に暗号で警告が送られており、乗って来た宇宙船もウルトラ警備隊に破壊された為、自らの主食であるガソリンをガソリンスタンド(しかも後に出る根性ロボットのやり方で)やタンクローリー等あらゆる場所から盗み、彼を目撃した地球人を次々と殺害しながら(劇中では猟師2人、ガソリンスタンド店員2人、外人女性客1人、警官3人と少なくとも8人の被害者が出た)逃亡を続け、地球を脱出する機会を窺っていた。
飲んだガソリンを使って口から火炎を放射するほか、恐ろしい怪力の持ち主。
また、頭の一部を光らせる事で催眠術をかけて相手を操る事が可能。
余談
キュラソ星人に襲われた出光のガソリンスタンドの店員役で西条康彦氏(ウルトラQの戸川一平役)がゲスト出演している。また外人女性客役には、いくつかの特撮作品に出たキャシー・ホーラン氏が演じた。さらに先に襲われた店員・ジロウ役には、東宝出身の久野征四郎氏が演じた。
またロケ地では、向かい側に共同石油のスタンドがあった(しかも花輪付き)。
スーツはゼットン星人の改造。細長い頭部や眼球の動くギミックが類似している。※念の為に言っておくが頭部と両手は新規造型である(製作:高山良策)。頭部の形状は「包帯を巻いた宇宙人」とのモチーフでデザインされたらしく、ゼットン星人の頭部とシルエットが似ているのは偶然である。
名前の由来はドラキュラまたは酒の一種キュラソーから取ったとする説が存在する。
成田亨氏による初期デザインはペスターと同じく、都市の血液であるガソリンを飲む吸血蝙蝠の耳を持ち、犯罪者をイメージした無精ひげを持つ姿だった。そうイカルス星人である。
シナリオの描写では頭部はキュラソ星の犯罪者がかぶせられるマスクをかぶった姿である。なお初期稿ではキュラソ星は独裁国家で、マスクは政治犯がかぶせられるものだったが、重すぎる設定だと変更になった。
その他の作品
脱獄囚という設定からウルトラマンを題材としたギャグ漫画では犯罪者役で登場する。
ウルトラ怪獣かっとび!ランド
コロコロコミックに連載された『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』では準レギュラーとして登場。ジャンパーを着ているのが特徴。
登場するたびに犯罪行為(泥棒、強盗、ぼったくり店経営など)をしているが、最後は大体ウルトラマンによって酷い目にあう。
故郷に息子が居て「かっとびランドで王様をしている」と嘘をついている。
ウルトラ銀河伝説
映画『大怪獣バトルウルトラ銀河伝説THEMOVIE』ではベリュドラの左腕の一部として登場。
結末
ネタバレを含む為、記事の閲覧には注意
ガソリンを盗んだ民家で立て籠り事件を起こしてウルトラ警備隊を誘い出し、彼らの突入と入れ替わりで家を抜け出て、ポインターに残っていたアンヌ隊員に催眠術をかけ基地に潜入、ウルトラホーク1号のβ号を奪って逃亡する。しかしβ号は単体では大気圏を脱出できず、α号とγ号により空中で無理矢理合体させられ、モロボシ・ダンにβ号へ侵入される。ダンとの戦闘中に放射した火炎でβ号が炎上、1号から切り離されたβ号は墜落して爆発する。自身も巨大化するがβ号の火災に巻き込まれ(その時に泣いているような描写が成されたが、ダンからは「自業自得」と言われた)、体内のガソリンに引火し、ウルトラセブンやウルトラ警備隊と戦うことなく勝手に爆死した(ダンは引火したウルトラホークから脱出するためだけに変身した)。
キュラソ星は宇宙でも有数の治安の悪い星系国家だったが、脱獄した凶悪犯を倒した今回の件により、地球とキュラソ星政府は友好関係を樹立した。