ヤマト(宇宙戦艦ヤマト)
やまと
2018年5月現在「ヤマト(宇宙戦艦ヤマト)」タグとしての使用はない。もっぱら「宇宙戦艦ヤマト」または「ヤマト」、あるいはリメイク版のタイトルでタグ付けされている。
タグとして使われていないがリメイク版はBBY-01の項目へ。
概要(旧作)
西暦2199年、ガミラス帝国の侵略攻撃を受け放射能汚染により滅亡まで残り1年となった地球人類。惑星イスカンダルへ放射能除去装置コスモクリーナーDを受け取るべく、イスカンダルの女王スターシャよりもたらされた波動エンジン技術を用いて太平洋戦争末期アメリカ海軍の攻撃により東シナ海へ沈没した旧・大日本帝国海軍戦艦「大和」の骸を修復して作り上げた宇宙戦艦である。
スペック(~完結編)
設備
艦橋/大司令塔
旧戦艦大和から受け継いだ巨大な塔型艦橋。いかにも被弾しやすそうな位置にあるが割合的にはそんなに被弾していない(第一艦橋に被弾すると下手したら話がそこで終わりかねないので)……が回数だと多く感じる。そして被弾すると大抵大変な事態が起きる……
- コスモレーダー
旧大和の二一号対空電探があった個所に装備されるレーダー。元の電探内にこの巨大なアンテナが収まらないのは昔から言われる事。
- 艦長室
旧射撃指揮所があった艦橋最頂部にある艦長専用の居室。
- 第一艦橋
戦闘指揮や艦内管制など色々な役割をこなす最重要設備。
『ヤマトⅢ』では珍しく次元潜航艇の亜空間魚雷を10発近く受けて古代艦長(当時)が負傷している。艦橋外観は相変わらず無傷だったがな。
前面は窓(ガラスではなく硬化テクタイトという透明物質なので割れたことがない。)4から5枚(作画が安定しないためカットによって変わる)が張られ有視界戦闘時などに活用されている。
ちなみに外から見た図と内部図で面積が一致しないのは有名な話(作画上2倍の面積に誇張されているのだ。おかげでキムタク版で組んだ実写セットが狭くなったことといったら……)。
- 第二艦橋
航行管制などに使われる艦橋。だが作劇上有効活用されたかというと疑問符が……
前面窓は6枚で中には航海長が直接操舵するための舵輪がある。
完結編ではハイパー放射ミサイルの直撃を受けて艦内中に放射性物質が広がり機能不全に陥ったりと意外と被弾している。戦闘中の宇宙艦に安全な個所などないのだ。
舷側
- 主翼
大気圏内航行用に装備された折り畳み式の翼。
艦底部
該当記事参照。不死身のスケープゴート。
艦内
- 兵站関係
何でもできる艦内工場を搭載。コスモクリーナーDはここで組み立てられた。また、食料のための艦内農園も完備。
- 医療関係
診察室や手術室はもちろん、手術待ちの重態患者のための冷凍睡眠装置、患者に取り込まれた未知の物質を開腹することなく検査する機器や脳波分析機、メンタルケア用のバーチャル映像室も設置されている。
- 調査船としての設備
物質分析・解析室、および惑星探査機能を保持。これらはIIIで増強され、コスモハウンドや探査衛星も搭載された。
- コスモクリーナーD
第1作の鍵である放射能除去装置。これのおかげで大抵の場所に行ける。
- その他
対潜能力も完備どころか、自身が潜水艦としても活動可能。もうチート過ぎる戦艦である。というか一隻に機能詰めすぎだ。お前のような戦艦がいるか!
復活篇
再建に伴い全長は280mに大型化。更に艦幅が増したことで斜め前からのアングルの迫力が増した。が、引き換えに真ッ正面から見ると割と悲惨に……
主機が6連波動エンジン×1基になり、マスト下の小型ミサイル発射機が使用されるなど細かい改修が多数行われている。格納庫が拡充された模様。
ちなみに内部図を見ると艦内のほとんどをエンジンで占めている。乗員の居住区画はどこに…?
戦歴(旧作)
宇宙戦艦ヤマト
竣工前の敵高速空母迎撃戦を初陣とし、その後浮遊大陸や冥王星、バラン星、七色星団、ガミラス本星を連戦しついに目的地であるイスカンダル星へ到着。藪の反乱や古代守の生存などのハプニングがあるも無事コスモクリーナーDを受け取り、地球に帰還。
さらば戦艦ヤマト
地球帰還直後は英雄として歓迎されたようだが、地球の復興によって無機質になっていった民衆の心からは薄れてゆき、一年経つころには元乗員や一部の人間以外からは忘れられかけたまま、地下ドックに放置されていた。(おい待て、まだ一年しかたってないぞ)
さらには廃艦処分の後記念艦とされることまで決定していた。
しかし宇宙の彼方から送られた助けを求めるようなメッセージの謎を探るため元乗員たちによって強行出港される。
途中謎の敵の襲撃で壊滅した第11艦隊の指令土方を収容、救助の後艦長として迎え入れる。
目的地テレザートを包囲する艦隊に対し、初めて波動砲を敵艦に対し使用、続く地上部隊も地球長官の差し金で乗艦していた空間騎兵隊の奮戦で打ち破る。
メッセージの主、反物質世界のテレサとコンタクトを果たし、地球で観測されている大彗星が地球を狙う白色彗星帝国ガトランチスの人工天体だと教えられる。
帰路を急ぐヤマトだが、彗星帝国に拾われ手駒となっていたデスラーの襲撃を受ける。しかし白兵戦の末機械兵を打ち破られたデスラーは敗北を悟り、乗艦の艦橋に乗り込んできた古代に白色彗星の弱点を伝え自ら宇宙に身を投げ散った。
一方地球防衛艦隊は白色彗星迎撃に向かうが、白色彗星の弱点を見抜けず返り討ちにあい全滅する。
いよいよ地球に迫る白色彗星に非力にも単身立ちふさがるヤマト。収束波動砲は彗星の渦を取り払うも、その内部より超科学的要塞都市帝国が姿を現す。
都市帝国の鉄壁の守りと猛攻の前に傷つき戦力も乗員も失っていくヤマト。失われた命の中には森雪もいた。そして新艦長土方も、機関長徳川も、艦医の佐渡も……。
決死隊を艦載機で乗りこませ内部より都市帝国要塞を破壊するも、決死隊は古代を除いて還らなかった。
しかし尚も彗星帝国大帝ズォーダーには戦う力、超巨大戦艦が残っていた。
主砲も破壊され、魚雷ミサイルも尽き、艦載機も失い波動砲を撃つエネルギーもなく満身創痍のヤマト。しかし古代は心中で沖田と語らう(※)うち、たった一つ、超巨大戦艦を打ち破る方法を見出した。
生き残った乗員を退艦させ、雪の亡骸を傍らに抱き艦を進める古代。その行く手に明日の地球人類がより良い明日を目指すだろうと感じ取ったテレサが現れ、共に歩み始める。
いつしか艦橋の古代と雪の周りには共に戦ってきた乗員たちが生者死者を問わず、二人の旅立ちを見守るように現れていた。
そして宇宙の彼方に大きな閃光が広がり、そしてあとは何もなかった。
だがそれこそがヤマトが、古代が命を捧げてつかんだ勝利の光であった……
※この場面の沖田の言葉は初作の沖田とイメージが違うという意見があり、実際の沖田の言葉と見るかはファンによって意見が分かれる。かなり暴論だが「古代はこの時点で精神が錯乱しきっており、ありもしない幻覚に縋り付いている」という珍説もあったりする。
宇宙戦艦ヤマト2
劇場版のさらば宇宙戦艦ヤマトとはパラレルとなる。
太陽系第三外周艦隊旗艦の任に就いていたが、謎の敵(白色彗星帝国)の強行偵察部隊であるナスカ艦隊の襲撃を受け、僚艦も被害を受けたため地球に帰還。その際進水したばかりの新戦艦アンドロメダと一悶着起こしている。
地球に帰還後は地下ドックで改修を受けるが、その改装の最終段階にはヤマトをアンドロメダのように自動化するという物があった。しかし自動化改装は着工前に強行出撃されたため行われなかった。
出港後アンドロメダに追撃を受けるが、アンドロメダ艦長土方竜がヤマトの意を汲んだ事で見逃している。
襲撃を受けた第11番惑星を救援、駐留していた空間騎兵隊をヤマトに組み入れる。
ゴーランド艦隊やデスラーとの数度に渡る戦闘、超能力者テレサとの会談を経て太陽系へ帰還、防衛軍へ復帰し機動艦隊を率いてゲルン機動艦隊を強襲、土方主力艦隊の勝利に貢献する。しかし太陽系内にワープアウトした白色彗星の影響で巡洋艦と衝突、機関部を損傷し戦線を離脱、土方艦隊が都市帝国に壊滅させられるのを微弱な通信越しに聞く事しかできなかった。
ガニメデ基地で修理の後再度デスラー艦隊と交戦し、都市帝国攻略のカギを得る。映画同様決死隊で都市帝国を攻略するが、直後の超巨大戦艦の攻撃により完全に戦闘力を喪失する。
テレサが超能力のすべてを使い刺し違えたことで生還、地球へと帰還する。
宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち
2の続きのため地球帰還を果たしている。三ヶ月後修理を完了し、宇宙戦士訓練学校の卒業者を乗艦させ、訓練航海へ出発。訓練中にイスカンダルの危機を伝えられたヤマトは藤堂司令長官の後押しもありイスカンダルの救援へ向かい、暗黒星団帝国の発掘部隊を撃退するが、続くゴルバ戦に手出しができず、イスカンダルの消滅を見届けることとなった。
ヤマトよ永遠に
外宇宙から現れた謎の光が地球に向けて進んでいく。その光球飛行物体が通り過ぎていった各惑星の前線基地からの通信が次々と途絶し、さらに光球飛行物体は急速に地球に接近、地球側も迎撃ミサイルで応戦するも効果はなく、地球上に悠然と降り立ったそれは、超大型ミサイルであった。そして後から地球に押し寄せて来た大艦隊の奇襲攻撃に地球艦隊は為すべも無く壊滅し、地球は瞬く間に制圧される。
暗黒星団帝国はヤマトの在処を示せと要求、超大型ミサイルは重核子爆弾で、地球の中間子質量を破壊し、人類の脳細胞を一挙に死滅させることが出来ると脅してくる。
古代達ヤマトの乗組員達は、英雄の丘に集結、森雪のもたらした地球防衛軍長官からの極秘命令を受け小惑星イカルスへと向かう。しかし森雪は途中で負傷し、一人だけ地球に取り残されることになる。地球から決死の脱出を果たした一行がイカルスに着くと、そこにはヤマトが隠されていた。
ヤマトの乗組員たちは、重核子爆弾の起爆コントロールが敵母星であることを突き止め、爆発を阻止するために40万光年の航海に旅立つ。(なお、ゲーム版では展開が少し違い、さらにルートによっては山南艦長とサーシャが生き残る)
宇宙戦艦ヤマトIII
23世紀初頭、星間国家ボラー連邦と新興帝国ガルマン・ガミラス帝国との間で、銀河の覇権を争う銀河系大戦が勃発。ボラー連邦の属領バース星をめぐる戦闘で、ガルマン・ガミラス帝国軍の使用した惑星破壊プロトンミサイルが流れ弾となり太陽に命中する。
地球連邦大学のサイモン教授は、太陽で起きている核融合の異常増進に気づく。このまま進行すれば、1年以内に地球は灼熱地獄となり人類は滅亡し、3年後には、超新星爆発を起こして太陽系自体が消滅する。観測データと導きだされた結論を地球の危機として警告を発するが、地球連邦政府は事態の深刻さを理解するどころか、サイモン教授を大学から解雇する。
ただ、地球防衛軍司令長官藤堂平九郎は、サイモン教授の警告を重く受け止めていた。最悪の事態に備え、ヤマトを第2の地球探しの特務艦として、銀河系中心方向に派遣することを決定。長く艦長代理を務めてきた古代進を正式に新艦長として任命。補佐役として島大介及び真田志郎を副長に任命。また、土門竜介、揚羽武ら新人乗組員を乗船させ出航準備を進めさせる。暁の日本アルプスの雪原から、ヤマトは人類が移住可能な惑星探索に旅立つ。
宇宙戦艦ヤマト完結編
赤色銀河との衝突による被害確認のためガルマン・ガミラスを訪れるがすでに壊滅。ヤマトも恒星の爆発による衝撃波を避けるためワープしたさきで水没する惑星を発見。溺れる人達を救助しようとコスモハウンドを発進させるが収用作業中、大波にあおられ、コスモハウンドはヤマトからふりおとされ、多数の乗組員と救助した人達も犠牲になり、残ったのは古代と1人の少年だった。
地球に帰還中、謎の艦隊によるミサイル攻撃を受け、放射能を撒き散らされ、真田の機転で宇宙服を着用するが多くの乗組員が仮死状態になる。
ディンギル艦隊による地球攻撃を生き残ったヤマトは月面の冬月以下の残存艦隊とアクエリアスの接近を阻止するため出撃する。途中の冥王星沖会戦ではハイパー放射ミサイルにより、ヤマトと冬月以外の艦が沈没してしまう。
冬月は地球へ負傷者を乗せて帰還し、ヤマトは再びアクエリアスを目指して航行を開始、やがてアクエリアスに到着するが、アクエリアスの急接近はディンギル帝国の仕業と教えられた直後、ディンギル艦隊によるミサイル攻撃を急上昇でかわした直後、真田さんが完成させた対ハイパー放射ミサイル艦首ビーム砲で追撃してきたディンギル艦隊のハイパー放射ミサイルによる攻撃を乗り切る。
ついでディンギル艦隊を波動砲で殲滅したヤマトはそのまま都市衛星ウルクを攻撃しようとするがニュートリノビーム防御幕に阻まれてしまう。さらにニュートリノビームを照射されるが波動エネルギーに弱いことが判明し、沖田の判断で波動砲口から波動エネルギーを放出しながらウルクへ強行着陸。少年や島を含む犠牲を出しつつもアクエリアスの最後のワープを阻止できなかった。
アクエリアスで重水を汲み上げ地球へ向かう途中、ルガールの攻撃を受けるが生きていたデスラーの救援で窮地を脱する。
最期はアクエリアスの重水に含まれるトリチウムと波動エネルギーを混ぜた自爆により、アクエリアスからの水流を断ち切った。沖田の犠牲よって。
宇宙戦艦ヤマト復活篇
完結編から17年後、真田さんの手によって復活したヤマトは第三次移民を成功させ、アマール星ではSUSの攻撃隊をミサイルで撃ち落とした。さらにSUSの要塞をアマールとの連合艦隊で攻撃ハイパーニュートロンビームで護衛艦隊とアマール艦隊は全滅するが残ったヤマトが信濃に乗った大村の犠牲もあり、要塞を撃破。続く潜宙艦も太陽に偽装したエネルギー供給源を破壊することで撃破する。
この後地球へ向かい移民船二隻と市民を救助する。
以降、公開版への分岐
遂に地球を救う事が出来ず無力さを噛みしめるしかできない古代。
しかしそこに勝ち誇ったメッツラーが余計なことをやらかした。何と大事なカスケードブラックホールが自分たちが差し向けた人工物であると暴露してしまったのだ。
人工物なら破壊できることを感づいた古代は6連波動砲を一度に集約すればブラックホールを破壊できると試算させる。それに応えるように真田さんが仕込んでいた隠しシステムの封印が解かれ、果たしてヤマトにさえダメージが返るほどの最大の波動砲はブラックホールを破壊、地球は救われた。
ブラックホール突入時に破壊された第三艦橋電算室オペレーターたちの尊い犠牲と引き換えに……。
以降、ディレクターズカット版への分岐
こっちではメッツラーが余計なことをしないのでブラックホール破壊はしない。
ディレクターズカット版では残った市民をブルーアース率いる旧式艦隊と救助。その後ブラックホールに飲み込まれる地球を見守る。しかし波動実験艦ムサシの報告に何かを感じ取った古代が銀河中心部へ艦を進め、ここで第一部完。