「コレクションの秘めた力を使えば、どんな願いも叶えられる……消えた人も、取り戻せる」
「今日もお店はサボタージュですか?」
演:温水洋一
概要
稀代の大快盗アルセーヌ・ルパンの末裔に執事として仕える初老の男性。
ギャングラーに奪われたルパンコレクションを取り戻す為、同じ様に大切な人をギャングラーに奪われた夜野魁利・宵町透真・早見初美花の三人を快盗戦隊ルパンレンジャーにスカウトした。
役割は全てのルパンコレクションを図鑑に収納することであり、ルパンレンジャーがギャングラーから回収したコレクションを受け取るとその都度図鑑に収めている(描かれているコレクションは空の時は白黒だが、実物を収納すると色が付く)。なお、一度収納したコレクションは再び取り出すことも可能。
ルパンレンジャーの面々にはルパンコレクションの手がかりを一つずつ告知し、「ビストロ・ジュレ」で食事を取る事もなく、コーヒーを飲む程度でそそくさと帰ってしまうのが常。
快盗の執事であることを知らない一般市民に対しては『「ビストロ・ジュレ」のオーナー』という事になっている。
前情報なしにギャングラーが現れた場合、コグレはルパンレンジャーが戦った時の情報と図鑑の記述を照合し、持っているであろうコレクションを教えてくれる。
高度な変装術の持ち主で、#8では魁利に変装しルパンレンジャーがパトレンジャーの追及を逃れるのをサポートした(因みに変装した際は厚底のシークレットブーツを履いて背を伸ばしており、事が終わった後でそれを知った透真は思わず吹き出した)。
#33ではエンビィ・チルダの能力で子供にされた透真と初美花が国際警察に押収されたVSチェンジャーを取り戻した直後、魁利に変装して目の前に現れて回収した後、立て続けに母親を名乗るつかさ似の女性(魁利の発言から)に変装して3人を保護した。
ちなみに同話での回収の手際の良さはまさに快盗そのものであり、見た目の割にかなり身体能力は高いようであるが、変身できないこともあってか彼自身がコレクション回収に自ら動くことはまずない。
その代わり情報収集は自ら動いているようで、後述の通り#35では変装してギャングラーの潜伏場所を探っていることが明らかになった。その際は見つかって負傷しており、彼は彼なりのリスクを背負った活動を行っている模様。ちなみに調査に赴く前にはエスプレッソを堪能するのが日課らしい。
同話ではルパンレンジャーが戦っている姿を見て、「なるべく……見ないようにしてきたんですが……」と、彼等に情が移らないようにしているかのような言動を取っている。
このように重要なサポート役である一方で、ルパンレンジャーに対しては最低限の情報しか与えず、何かしら大きな秘密を隠している節があり、一概に味方とは言い切れない怪しい人物である。
特にゴーシュ・ル・メドゥのもつ双眼鏡のルパンコレクションのことを聞くと知らないふりをして、その能力の謎は教えていない。彼の正体に関わる秘密でもあるのだろうか。
疑惑
・ギャングラーへの復讐と引き換えにルパンレンジャーへのスカウトを持ち掛ける
・明らかに常人ではない神出鬼没ぶり(目を離した隙に音も無くいなくなる、逆にいつの間にか席に付いている)
・コグレの話をした途端にグッドストライカーが逃げる
等そこはかとなく胡散臭さが漂っており、視聴者の間では30分前の番組の味方のふりをした悪役のようなキャラなのではないかとも予想されている。
特にルパンレンジャーの大切な人が謎の怪人の被害に遭った際、あまりにタイミング良く三人の前に現れた事、ギャングラー怪人のアジトの在処など詳しい情報まで入手してルパンレンジャーに伝えている事から、ギャングラー怪人の自作自演という可能性も上がっていたが…。
なお数多の情報を持っていた件については後述の#35での活躍がきっかけで大体明らかになったが、それでも未だに謎が多い人物である。
活躍
- #7
魁利と透真がメルグ・アリータに飲みこまれトラウマが再発してしまい、周りに助けてもらってばかりいる事を悔しんでいた初美花を優しく励まし助言を与える…と言った一面を見せつつ、ジュレを出た直後に「大切なVSビークルですから」と漏らすなど、ルパンレンジャーの命については重要視していないと思われる一面を見せている。
また#7以降は情報提供以外でも積極的にルパンレンジャーのサポートをする様になったが、一方で去り際に怪しげな含み笑いを残しており、ますます疑惑が深まっている。
- #8
グッドストライカーがルパンレンジャーに接触しパトレンジャーの捜査の目を誤魔化す手伝いをした際には、ルパンレンジャーがコグレから「ルパンコレクションを集めることで大切な人を取り戻すことができる」と聞かされていると知って「あいつの考えそうなことだ」と呆れとも感心ともつかない言葉をかけていた。
また魁利にゴーシュのルパンコレクションについて聞かれた時には、「分かりませんねえ。調べておきましょう」と言いつつもなにがしかの情報を掴んでいるようなそぶりを見せた。
一方でグッドストライカー曰く「オイラにはコレクションを守る義務があるから、お前らが捕まったら困る」とのことで、どういう思惑があるのかは不明だがルパンコレクションの扱いについては信用している節がある。
- #10
今話にてルパンレンジャー達三人も完全に信用している訳ではないらしいことが明かされ、ザミーゴの存在を知った三人は「もしもルパンコレクションによる大切な人を取り戻すことに失敗した際の保険」として、敢えてコグレにはその存在と接触したことを明かさない方針を取っている。
- #21
前話(#20)にてルパンレンジャー・パトレンジャーの前に現れたルパンエックス/パトレンエックスこと高尾ノエルとも、同じ主人に仕える者同士で知り合いだった事が判明。
ただノエルの方も慌てて逃げようとしたグッドストライカーを押さえて「大丈夫。僕がついてる」となだめたり、戦闘後ルパンレンジャーとの演技で得たコレクションを手に取引を持ちかける等、底が見えない態度を露わにしている。
- #32
ビストロ・ジュレにて、実験体を撃破し同時に5つものコレクションを回収した魁利たちに感激しながら上機嫌でコレクションを収納していたが、ゴーシュの持つ上述のコレクションについて透真に尋ねられると様子が急変。
「ノエル君に確認してみましょう」と口にしつつ、コレクションの収納もそこそこにどこかへ去ってしまった。
- #34
魁利がルパンマグナムを手にしたことを聞いて内心驚いており、マグナムを彼が使うことを許可した。その後、快盗としての強い覚悟を持つ魁利について「想像以上の逸材でしたね…」となにやら不敵に笑いながらどこかへ立ち去っている。
- #35
ある意味初となるメイン回。
ドリューン・サンブの持つ印ろうのコレクション「大いなる分裂~Le grand fossé~」の力でなんと善・悪・普通の3つの人格に分裂してしまった。
善人格は人助けに奔走し、悪人格は昭和チックな暴走族スタイルで走り回るなど(少しワルに憧れがあったらしい)、好き勝手に動く3人に魁利たちは悪戦苦闘(因みに悪人格が爆走していた場所は仮面ライダービルドのOPのロケ地)。
だが混乱の最中、普通人格は分裂してから6時間経過すれば元に戻れなくなるという危険があるにも関わらず、単独行動でドリューンのアジトを突き止めていた。
この回にて実は日頃から変装して自ら危険を冒してまでギャングラーの情報を収集していた事が判明。
魁利達ばかりに戦わせていることを心苦しく思い、ルパンレンジャーとしての戦いに巻き込んでしまったことに対しても罪悪感を感じている様子を見せていた(ただしこれは善人格と普通人格の発言によるものであり、悪人格が喋っていたら何か危険な秘密が明らかになったかもしれない…)。
幸いにも消滅まで残り1分というギリギリのところで、何とか元に戻ることができた。
- #42
ビクトリーストライカーとサイレンストライカーの力を身に付けたデストラ・マッジョとの闘いで負傷した魁利の傷の手当てをしていた所、先程の戦いでゴーシュに「世界を癒そう~Guéris lemonde~」の力を使われたノエルがひどく焦っていたと様子だったと聞くと血相を変えてわざと包帯をきつく締めて、ノエルのことは自身に任せるようにと三人に伝えて退室(その際魁利に「鬼か……」と言われた)。
その夜、ノエルの元に現れるとゴーシュに「世界を癒そう~Guéris lemonde~」の力を使われた事に叱責。この失態が後に大きな損失になる可能性があると危惧し、ルパン家に仕える者としてこれ以上むやみに戦場に出るべきではないと言い渡してその場を去った。
- #43
ノエルが自身の正体をルパンレンジャーのメンバーに告げた後、コグレも自身の正体を明かす。
彼はノエルと同じく異世界の者の血を引く者であり、自分をルパン家に引き取ってくれたアルセーヌを「命の恩人」と呼ぶほど深い恩義を感じていた。
しかしルパン家に仕えていたある日、ギャングラーの襲撃を受けアルセーヌは死亡。コグレはノエルとともに奪われたコレクションを取り戻し、喪われた主君を取り戻すべくルパンレンジャーを結成した…という事実が判明した。
そう考えるとコグレが魁利達3人をスカウトしたのは、ギャングラーによって大切なものを奪われ絶望に打ちひしがれる彼らに、自分と同じものを感じたからなのかもしれない。
なお仮にノエルと似たような経緯でアルセーヌに仕えるようになったと考えた場合、#35で言及された「ワルに憧れていた」時期は、おそらくアルセーヌにスカウトされる前の出来事と思われる。
余談
オープニングにおいて、彼が持つ本の中から大切な人を失い絶望するルパンレンジャーが描かれたページが飛び出すシーンがある。
これは「コグレ自身も大切な人を失っており、ルパンコレクションを全て集める事が最後の希望だと信じていた=ノエルを含めたルパンレンジャーの4人と同じ立場だった」事を意味するものであった。
温水氏がこの役の演者に起用されたのは、プロデューサーの宇都宮孝明がファンだった事もあるらしい。
関連タグ
長月平之丞・・・・同じく怪盗のサポートをする執事繋がり。