「……ゲームなんて、成立させない!」
概要
超古代の人類・リントの科学者たちが、グロンギの魔手からリントを守るために制作したアークルのプロトタイプを用いて変身した、クウガの称号を持つもう一人の戦士。
超古代ではリントの戦士が、現代では夏目実加が変身する。
姿は劇中で先代と称される2番目のクウガ(五代雄介が変身したクウガ)と大差ないが、フォームチェンジしても頭の角(コントロールクラウン)が小さいままという違いがある。
また、能力は先代クウガと同様と推測されるが、劇中の描写から少なくとも攻撃力に関しては先代クウガをも上回るようで、荒々しい格闘術やグローイングフォームのグローイングキックだけでも容易くグロンギを葬る事が可能。
しかしプロトタイプ故に霊石・アマダムには「心の闇」を感知して変身者に警告するセーフティ機能(TV本編のジャラジ戦で雄介が見た幻影がそれに当たると思われる)が設けられておらず、容易に「心の闇」を増幅して変身者を暴走させ、「凄まじき戦士(=アルティメットフォーム)」へと変貌させうるという欠点を持っている。
古代においては先代クウガよりも先にグロンギと戦っていたが、数体のグロンギ怪人を封印した後、上述の要因によって「凄まじき戦士」に成りかけたリントの戦士は自ら命を絶ち、「究極の闇」と化すのを防いだと言われている。
この出来事に驚いたリントの科学者たちは、その反省を元に第2のアークルには使用者に心の闇の増大と凄まじき戦士の危険性を警告するセーフティ機能を備え付けたようだ。
残されたプロトタイプアークルは小説本編の三年前、父親である夏目教授の遺した研究資料から長野県にある「闇の棺」と呼ばれる遺跡(バルバ曰く「最初の屈辱の丘」)の存在を知った夏目実加により、秘密裏に発掘される。
研究資料から新たなグロンギの復活を危惧した彼女は、クウガになる事の危険性や戦う事の無残さを知らないままグロンギと戦う事を決意、クウガへと変身を遂げた。
バルバのセリフから、プロトタイプクウガに封印されたグロンギは小説本編に登場した3体だけと思われる(ただし劇中言及されているのはゲゲルの権利を持つ「プレイヤー(ムセギジャジャ)」の人数だけであり、権利を持たないグロンギに関しては不明)。
一部では、プロトタイプのクウガが封印した中にはテレビ本編でその存在が示唆された「ン・ガミオ・ゼダもいたのではないか」と推測するファンも多い(「ン」である彼は「ザギバスゲゲル」以外のプレイヤーにはなり得ないため、小説本編で単なる「ゲゲル」のプレイヤーの人数に入れられていなくても一応筋は通る)。
フォーム
グローイングフォーム
覚悟がまだ決まっていなかったからか、それとも元から機能がないのか、劇中では通常形態としては「未完成形態」であるグローイングフォームしか登場していない。
が、作中のバルバとライオが『半人前』と称している事から、超古代のプロトタイプクウガは雄介のクウガと同様、他の4フォームになる機能も有していたと思われるが詳細は不明。
しかし上記にある通りその戦闘能力は凄まじく、グロンギの残党の1人であるゲラグを(ゲラグ自身が起こした天井崩落に巻き込まれ弱っていたとはいえ)『グローイングキック』一発で仕留めている。
アルティメットフォーム
「今度こそ殺す……絶対に殺す!!」
ゴ・ライオ・ダとの最終決戦において、ライオへの憎悪に支配された実加が「凄まじき戦士」としての能力を開放した姿。劇中では仮称として「黒の二号」と呼称される。
先代クウガとの見た目の差異は角が短い部分のみで、能力的には然程差異は見られないと思われる。
当初は本能と理性のせめぎ合いからその瞳は赤と黒の明滅を繰り返していたが、やがて完全に心の闇に支配され、伝承通りの黒い瞳(ブラックアイ)に変貌、完全に理性を失った生物兵器と化してしまった。
その能力はあまりにも強大であり、劇中ではゴ・ライオ・ダの火炎弾を幾度と無く喰らい続けても意に介さないタフさや攻撃力を見せ付けた。
能力
『怒りの塔』
ブラックアイへと変貌した実加が、ライオを殺すためにモーフィングパワーで東京タワーを変異させ作り出した超巨大兵器。
これの生成に連動し『鋼の蕾』と呼ばれるビーム砲台が生成され、その花蕊からはアマダムによって増幅された無限大のエネルギーが斉射される。
劇中では帰って来た雄介の尽力により不発に終わったが、おそらく実際に放たれていれば東京全土が焦土と化してていただろうと推測される。
関連項目
プロトドライブ・・・同じく主人公ライダーのプロトタイプ。こちらはほぼ完全な下位互換である。