概要
属性 | 超人の神→完璧超人 |
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出身地 | 天上界 |
身長 | 290cm |
体重 | 320kg |
超人強度 | 9999万パワー |
主な必殺技 | 鉄拳制裁 |
完璧超人始祖(パーフェクト・オリジン)の創始者にしてその一員。完璧・零式(パーフェクト・ゼロ)。
作中ではその他に「超人閻魔」「あやつ」など複数の呼称が存在する。
今日における「正義超人」「悪魔超人」の源流ともなった「超人界の父」ともいえる人物でもある。
人物像
はるか太古の昔、地球上の至るところで私欲にかられた超人たちが暴走を繰り広げ、超人の神の怒りに触れた。
神々はカピラリア七光線により地球上の超人を一斉に粛清する計画を立てるが、その際、1人の「慈悲深い神」が全ての超人を粛清するという方針に反発。
その神は「能力や人格に優れた超人は生かすべきだ」と主張し、自らも超人となって天上界を出奔した後、己の見出した10人の超人を七光線の被害から救い出した。
この神こそが、今日のザ・マンである。
ザ・マンは、自身の見出した10人の超人を弟子として育成すると同時に、彼らと協力して地上の監理を目的とする「完璧超人始祖」を名乗る。そして、弟子たちの成長を見守るに連れて「超人には神を超える可能性がある」という思いを懐いた。
やがて地上は彼ら完璧超人の手で繁栄を取り戻すが、その後、他の地上の超人たちが別の手段で光線を免れていた事実を知り、それをむしろ喜ばしい事としつつも「種に交われば種にあらず」の考えの下、完璧超人が暮らすための異空間「聖なる完璧の山(モン・サン・パルフェ。後の超人墓場)」を造って移住。以降はそこから地上の超人たちの監視を始めた。
しかし、地上の超人たちはかつてと変わらず再び抗争を繰り返し、邪悪な超人がのさばり善良な超人が虐げられるという現状に、ザ・マンは言いようのない失望感を抱く。
結果、とうとう彼は弟子たちと共に地上の「下等超人ども」を自ら粛清。同時に、地上の超人たちへ干渉する体制を新たに築き、聖なる完璧の山の最奥に「超人墓場」を構築、超人たちの魂の管理を始め、自らも墓場の番人「超人閻魔」を名乗るようになった。
ただし、彼がこうした方針になびいたのも、かつて彼自身が神であった頃に発した言葉である「超人という種が産まれたことは間違いではなかったことを証明したい」という想いあってのことである。また、弟子が自分を超える日を心待ちにしていた筈が、最も自分に近い弟子であるゴールドマンでさえダイヤモンドパワーという一面でしか自分に及ばない事で、いつしかその期待は絶望と諦めに変わっていき、「超人の成長に限界があるならば、その限界点である自分の判断こそ至高」という考えに囚われた事も変貌の一因であり、後にゴールドマンも「不甲斐ない我らがザ・マンを追い詰めた」と述べている。
しかし皮肉にも、彼のこうした方針の転換は弟子たちの間にも動揺を広げてしまい、まず“完璧・壱式”ゴールドマン(後の悪魔将軍)が彼と盃を分かち下野。
それを連れ戻すために派遣された“完璧・弐式”シルバーマンもまた、兄に感化され地上に留まることになる。
他の始祖も、あくまで「ザ・マンであった頃の」彼を敬愛しており、現在の彼に理解を示すことはあっても心の底では誰も認めておらず、彼を「超人閻魔」と呼ぶことを憚り、会話では敢えて「あやつ」と三人称で表す。
唯一、“完璧・拾式”サイコマンだけが彼を「閻魔サン」と呼んでいるが、彼もまた、内心では現在の超人閻魔とザ・マンを明確に分けている。
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その正体
※注意:以下の内容には作品の核心に迫るネタバレが含まれます。
その後、完璧・無量大数軍(パーフェクト・ラージナンバーズ)の一人“完武”ストロング・ザ・武道こそが、ザ・マン(超人閻魔)であることが悪魔将軍ことゴールドマンによって明言される。
それまでもザ・マン自身が敵対する7人の悪魔超人に対し将軍との浅からぬ因縁を仄めかす発言をしたり、先行して超人墓場に侵攻した将軍と始祖との会話の中で「あやつ」の話題に触れられるなどの形で、その正体を示唆する描写が数多く存在した。
地上の下等超人の間で蔓延する「友情パワー」の存在を危惧し、自ら地上へ介入するための変装としてこの姿と経歴が用いられた。
そもそも無量大数軍そのものが武道の正体を隠すための隠れ蓑を兼ねていたとされ、その正体を知る者は“完幻”グリムリパーことサイコマンを除いて誰もいなかった。
なお、正体が明かされて以降も、ザ・マンは武道のコスチュームを着用し続け、最終盤までその本来の姿を公に晒すことはしなかった。本来のザ・マンの姿については始祖たちの回想の中で描写されていたが、いずれも顔は影が入り不明瞭にされていた。が、将軍の必殺技地獄の断頭台・改 神威の断頭台を食らった際に、遂にはっきりとなった。
かつての宿願を果たした悪魔将軍こと元ゴールドマン、一番弟子のゴールドマンに師匠超えを達成されたザ・マン。もはや自分たちの役割を果たされ、後進に道を譲るべきと考えた2人は自決し、消えていこうとしたものの、キン肉マンの必死の説得によりザ・マンの処刑は中止、 代わりにゴールドマンから不老不死の力の封印と、老いて死ぬまで超人墓場から出ないという妥協案を出され、ザ・マンもこの案を飲んだのである。
ザ・マンとゴールドマン、2人が仲間と共に永遠の命を持ってまで追い求めた“完璧”には、確かに大義があった。
だが、お互い命を捨てる覚悟で死闘を繰り広げた果てに2人が目にしたのは、その大義すら乗り越えて自分たちを救おうとした1人の超人、“慈悲”の男だった。
ザ・マンはこれを受け、一線を退くことを決意。キン肉マンの心の正しさを讃えつつ、その力が暴走する可能性を戒め、後進の超人たちに今後の超人界を託すのだった。
新シリーズでは
前シリーズでのゴールドマンとの約束を守り、超人墓場にて隠居生活をしていたものの、サタン(キン肉マン)により各超人陣営の拠点が結界の中に封じ込められてしまう(正義超人ではキン肉星、悪魔超人だと魔界、完璧超人だと超人墓場)。 墓守鬼がパニックに陥ってる中、ザ・マンは何者かによって結界を張られたのを見透かし天を見上げていた。
また、オメガマン・アリステラの回想で彼の双子の弟であるオメガマンことオメガマン・ディクシアは実は「完璧超人界に潜入したスパイ」であることが発覚し、ザ・マンの動向やマグネットパワーの最新情報の収集に勤しむため超人墓場へ訪れ、門番のミラージュマンとの直接対決で実力を認められて完璧超人入りし、そこから実力を発揮し周囲の信頼を経て無量大数軍に近い立場にまで上り詰めていたのだが、真の狙いは彼らオメガの民の祖先が太古のある日、完璧超人始祖と大激闘を繰り広げそれまで築いてきた全てと共に地球から辺境の星へ追いやられ、その総大将であるザ・マンの首を狩ることであった。この時のザ・マンは超人閻魔として登場しているがこれまで常に顔が影で覆われていた姿ではなく、顔には影がなく閻魔の冠をかぶり、ローブを着た姿となっており、キン肉星王位争奪編でも描かれたネプチューンマン討伐をディクシアに命じている。
実は、完璧超人登用試験の時からからディクシアがスパイであることを見抜いていたが、それを黙認していた。それについてネメシス(キン肉マン)問われたことに対し、元はといえば古代の地球にて虐殺と支配に明け暮れたオメガの民を滅ぼす指示を出したも、同時に根絶やしにはするな、と“逃した”のも自身であり、その自身の甘さが彼らに復讐の歴史を歩ませ、彼らという種を歪ませたと語る。話を聞き、全てのオメガの民を粛正しようとするネメシスを止め、今回の騒動には黒幕がおり、彼らは利用されているにすぎないと言及している。
余談
「The Man」とは英語で「凄い男」「男の中の男」といった意味があり、ゆで先生も「完璧超人始祖の頂点」に相応しい名前を模索する中で「男の中の男」という意味合いで名付けたと語っているが、一方で好ましくない人物に対して「やつ」「あやつ」といったニュアンスで使われる場合もある。
それを踏まえると、始祖の面々の「あやつ」呼ばわりにも、彼らのより深い愛憎を感じられるだろう。