ラクシュミー・バーイー(Fate)
らくしゅみーばーいー
紡がれし歴史、営みの記憶、誇りの母胎……ああ、それらが理不尽に奪われることを私は決して許しはしない!
プロフィール
真名 | ラクシュミー・バーイー |
---|---|
性別 | 女性 |
スリーサイズ | 不明 |
身長/体重 | 159cm/44kg |
出典 | 史実 |
地域 | インド |
属性・カテゴリ | 秩序・善・人 |
好きなもの | 祖国と民の笑顔 |
嫌いなもの | クジや賭け事 |
ILLUST | 武内崇(Fate/GrandOrder) |
CV | 佐藤利奈 |
概要
初登場は『Fate/GrandOrder』第2部4章「創世滅亡輪廻ユガ・クシェートラ」。クラスはセイバー。異聞帯に抵抗するため召喚された汎人類史のサーヴァントであり、主人公一行に協力する。
また、2部4章実装と同時にピックアップ召喚にも登場している。レアリティは☆4で、ピックアップ期間終了後恒常召喚のラインナップに追加される。
アジア圏のサーヴァントとしては珍しいセイバー顔、特にジャンヌ系統の顔立ちをしている褐色肌の女性。
セイバークラスには珍しい飛び道具を持って来ており、剣術と銃を組み合わせた戦法を得意としている。アーチャークラスが剣などの近接武器を持っていることは珍しくないが、今回はその逆。
神代をテーマとした章に登場した同地域の近代鯖、という珍しい立ち位置にもある。
人物
冷静で真面目な軍人気質の性格。反乱軍の旗頭となっただけあり、相応のカリスマと武勇も併せ持つ。
生前の波乱な人生に加え、とある事情で幸運ステータスがE-とやたら低い。この為時々ドジをやらかす面がある(これに関しては、本編で事情が説明される)。ただし、肝心な場面でドジをやらかす事は見受けられなかったので決める時は決める女。
彼女が活躍した当時のインドはイギリスが占領していた為、英国人に関してはあまり良い感情は持っていない。その一方で個人個人に対しての恨みは持っておらず、仲間ならばイギリス人だからといって突然襲ったりする事はない。
生前における指揮官としての視点から、主人公には物資の補給の大切さなどを説く。また、サーヴァントの身で召喚されてはいるものの、全ての命令に従うという訳ではなく、命令次第では異を唱えるという彼女なりの線引きもしている。他、幸運ランクの低さ故に致命的な失敗をする可能性を案じており、マスターには自分に頼り切りにならないようにと忠告している。
史実の記録によるとターバンを着用し、ブラウスと欧米風の乗馬ズボンを好んで着用していたという。霊基再臨により、これらの要素を含んだ衣装に変化する。
真名
19世紀のインドにおける「インド大反乱(セポイの反乱)」の指導者。
インドにかつて存在したジャーンシー藩王国の王妃。夫である国王の死後、後継者である養子が英国に認められず、王国は英国領に併合されてしまう。彼女は祖国を取り戻すため、自ら馬を駆り、剣を振るう事で民衆を導いた。その戦いぶりはイギリス側の司令官からも賞賛の声が上がったほど。
しかし最期は敵兵の銃弾に倒れ、1858年6月にグワーリヤルの地にて戦死。
今では『インドのジャンヌ・ダルク』と呼ばれるほどに人々の心に焼き付いている人物とされている。
少女時代から剣術を学んでいたという逸話があり、セイバークラスで召喚されるのも納得である。
異聞帯に召喚されるにあたり、自身と同名であるインドの女神の一柱『ラクシュミー』を宿しているのだという。この神霊の力により彼女は疑似サーヴァントに近い状態になっており、また「女神の神核」スキルも有している。
能力
常にサーベルと軍用ライフルを併用して戦う、セイバーとしては珍しい戦闘スタイルの持ち主。
彼女に宿った神霊の力が魔力エンジンのような働きをしており、全体的にステータスは高め。一方、とある理由から幸運がE-と極端に低く、事実上歴代のサーヴァント中で最低値となっている。
ステータス
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|
B | B | B | C | E- | A |
保有スキル
対魔力(A) | 魔術への耐性。Aランク以下の魔術を完全に無効化する。事実上、現代の魔術師では、魔術で傷をつけることは出来ない。近代の英霊の中でもかなり高い。 |
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騎乗(B) | 乗り物を乗りこなす事を可能にするスキル。大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種あるいは魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなすことが出来ない。 |
女神の神核(C) | 生まれながらにして完成した女神であることを現す、神性スキルを含む複合スキル。ラクシュミーには彼女と同名の女神の分霊が宿っているとされているが…。尚、このスキルは異聞帯で召喚されるにあたり新たに付加されたもの。 |
ラーニーのカリスマ(B+) | 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示すスキル。ジャーンシー藩王国をまとめあげ、イギリス軍に反抗した王妃としての軍団指揮力。ラーニーとはヒンディー語で『王妃』の意味。 |
進撃するシパーヒー(B) | シパーヒー、あるいはセポイと呼ばれる東インド会社のインド人傭兵部隊が反乱の引き金となった事を示すスキル。ジャーンシー藩王国における反乱は、デリーを占拠した反乱軍に呼応し、ジャーンシーにいたシパーヒーが駐屯イギリス兵を殺した事が契機であった。しかしその後、シパーヒーたちはデリーに向かってしまったため、ラクシュミーは私費を投じて兵を雇い、残されたジャーンシーを守らなくてはならなかった。 |
グワーリヤルの抵抗(A) | 詳細不明。グワーリヤルは彼女が最後の抵抗運動を戦った地の名前である。 |
宝具
侵奪怺えぬ拒絶の王国(ナヒン・デーンゲー)
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~40
- 最大捕捉:200人
我が背にあるは国なり。尊き民なり。守らねばならぬ、人々の幸福なり! 不当なる侵奪者たちよ、退け!
彼女の『絶対に祖国を渡さない』という強い決意と願いを源泉とする宝具。
本来は敵対者の侵入・攻撃を防ぐ絶対的な領域を発生させる結界宝具であり、『彼女はジャーンシー王国を命をかけて守った存在である』という定義により、『彼女が守っているものは彼女の王国である』と因果を繋げる事で発動する。ゲーム中ではジャーンシー王国の城を出現させ、跳躍したラクシュミーが剣の衝撃波で敵を駆逐するという宝具になっている。
今回はセイバーとして召喚された事により、『外敵に対する拒絶』の概念を攻撃に転化させた対軍宝具として機能させている…この事から他のクラスで召喚された場合によって攻撃方法が変わるものと思われる。
宝具名の由来は『メーレー・ジャーンシー・ナヒン・デーンゲー』。ヒンディー語で『我がジャーンシーは決して放棄しない』という意味で、併合を迫ったイギリスの将兵達に向けて彼女が告げた言葉とされている。
2部4章のストーリー上では本来の防御宝具としても使用しており、その際の真名解放は『決して奪われることはない(ナヒン・デーンゲー)』となっていた。
ゲーム中での性能
最大HP | 11362 |
---|---|
最大ATK | 9949 |
コマンドカード | Arts:1/Quick:2/Buster:2 |
宝具カード | Quick |
スキル1 | ラーニーのカリスマ(B+)/味方全体の攻撃力をアップ&確率で味方全体のスター発生率をアップ&確率で味方全体のクリティカル威力をアップ |
スキル2 | 進撃するシパーヒー(B)/味方単体に無敵状態を付与&確率で味方単体に毎ターンHP回復状態を付与&確率で味方単体に被ダメージカット状態を付与(3回) |
スキル3 | グワーリヤルの抵抗(A)/自身にガッツ状態を付与(1回)&自身の弱体耐性をダウン【デメリット】&味方全体の強化成功率をアップ |
宝具 | 敵全体に強力な攻撃&敵全体の攻撃強化状態を解除&敵全体のクリティカル発生率をダウン(3ターン)〈オーバーチャージで効果UP〉 |
基本ステータスは攻撃寄りで、コマンドカード構成はArts:1/Quick:2/Buster:2とランサーに多いタイプ。
スキルはどれも複合効果の固有スキルで、いずれも優秀な反面確率発動となる効果が多い。これに対しては、第3スキルで成功確率を上げてから他スキルを使うことにより自分自身で補うことができる。
宝具はセイバークラスでは初となるQuickの全体攻撃宝具。攻撃宝具だが、攻撃強化解除とクリティカル発生率ダウンのデバフにより味方の防御面に寄与する追加効果がある。
複数ヒットする全体Q宝具であるためスカサハ=スカディ二騎と組ませていわゆる「スカディシステム」運用もできなくないが、自前でのNP回収量が少ないため、オーダーチェンジで孔明(NPチャージ)やパラケルスス(NP獲得量アップ)を呼んで補う必要がある。
関連人物
そっくりさん。ただしこれは「インドのジャンヌ・ダルク」と謳われた逸話からのメタ的なネタであり、作中ではそこまで似ていない(はず)。
イギリスと戦った者同士、ラクシュミーもジャンヌに対してはどこか親近感を抱くようである。また、第三再臨の兜はジャンヌのサークレットを思わせる造形になっている。
実はラクシュミーにはもう一つ『インドのブーディカ』という異名がある。彼女はラクシュミーが敵対していた英国のサーヴァントであるが、必要とあらば因縁のある相手とも手を取り合う度量を持っている点など立場は非常に似通っている。
ジャンヌに雰囲気が似ているので、彼に追い回されている。またかよ。
同じくアジア圏出身のセイバー顔の先輩格に当たる。
ちなみにベトナムのセイバーは氷室の天地の読者が考案したサーヴァントであるため、日本以外のアジア圏出身セイバー顔を武内崇社長が描いたのはラクシュミーが初めてである。
名前の元になったラクシュミー神の化身が彼の妻であるシータとされる事もあり、4章での絡みが多かった。
『ベトナムのジャンヌ・ダルク』。アジア圏の「ジャンヌ・ダルク」としては先輩格…というかジャンヌ・ダルクより前の時代の人物である。
その他
2部4章ネタバレ注意
当初彼女が自己申告していた神性は『ラクシュミー』だが、これは仲間たちに不安や不審を与えることを危惧して偽っていたもの。
彼女に宿る神霊の真名は『アラクシュミー』。ラクシュミーの姉であり、「吉祥」を司る彼女と揃う事で「不幸や貧困」を司る神である。妹思いの性格らしく、インド異聞帯の王に吸収されていた女神ラクシュミーを助けたいために力を貸していた。
サーヴァントのラクシュミー・バーイーはこのアラクシュミーの力により霊基がパワーアップしている一方で、幸運値が極端に低くなってしまっている。
高所に登れば滑り落ち、マイルームでは突然壊れたシャワーの冷水を被ってサーヴァントなのに風邪を引き、タンスに足をぶつけて爆音が出るほどのダメージを受けるというドジっ娘……というより「不幸体質」的な状態となっているのである。
その一方でストーリー中ではこの幸運の低さを逆手に取り、ウィリアム・テルの狙撃の雨を不幸にも自身に集中させて味方を守るという離れ業も披露している。
そして異聞帯インドで発生する魔獣カリは、実は彼女に宿るアラシュクミーの眷属。
ここでは多くは語らないが、カリの発生する所以はラクシュミーにあり、終盤ではこれに気が付いたことから「神の空岩」に棲むカリを制御して聖獣の群れと戦わせるという芸当もこなしてみせた。