概要
ローグタウンで武器屋のいっぽんマツからロロノア・ゾロが受け取った名刀。
いっぽんマツが家宝として店頭には出さずにしまっていた自慢の一刀だったが、三代鬼徹を手にしたゾロがその逸話を聞いた上で実行した「運試し」に感銘を受けたいっぽんマツから三代鬼徹共々無償で譲り受けた。
世界に50本しかない良業物の一つで、拵は「黒漆太刀拵・乱刃・小丁字」。
一般的な刀と比較すると軽くて扱いやすいのが特徴。それでいて切れ味も十分に鋭く、酒樽くらいなら簡単に輪切りにできるほどで、ゾロも初めて実戦に投入した際に「いい刀だ」と称賛している。そのスペックにゾロの剛力と瞬発力が加わる事で斬られた敵がそのダメージに一瞬気付かないほどの高速の斬撃を繰り出した事もあった。
本格的な活躍は偉大なる航路に突入してからだが、ゾロの戦闘シーンの多さもあってか読者にはゾロの愛刀の一つとして認知され、十分な知名度を獲得していた。
しかし、エニエスロビーでの激戦もクライマックスに突入しようという時、誰も予想していなかった悲劇がゾロと雪走に襲い掛かった。麦わらの一味に向けて発令されたバスターコールにサビサビの実の能力者であるシュウが参加しており、しかも運悪く乱戦中にシュウとゾロが相対する事になってしまった。初対面の海軍本部大佐が能力者であることなど分かるはずもなく、ゾロは普通に雪走でシュウに切りかかる。その結果白刃取りで攻撃を止められた上に能力によって酸化させられ、雪走の刀身は修繕が不可能なレベルで大破してしまった。あまりに呆気なく破壊された(しかも当時のシュウは名前すら公表されず、ほとんどモブキャラ同然の扱いだった)ため、目の前で雪走を破壊されたゾロ以上に驚かされた読者が多かった。
その後、どうにか敵方から剣を奪う事で激戦を切り抜けはしたものの、残念ながら雪走の「死」という事実に変わりはなく、しかも(ルフィが恒例の宴で盛大に散財したせいもあって)資金難から新しい刀を調達する事もできないという事態となり、ゾロは新たな刀を入手するまで自身の代名詞とも言える三刀流を実質的に封印する事を余儀なくされた(ただ、使えなくても外したままでは落ち着かなかったらしく、秋水を入手するまで帯刀し続けた)。
そしてスリラーバークでの戦いが終わった後、先の戦いの中で秋水を手に入れたゾロは、ついに雪走を完全に手放すことを決める。
ブルックに断りを入れ、ルンバー海賊団の遺骨を埋葬した墓に雪走を鞘ごと突き立てて彼らと共に供養した。その際にブルックには「死んだ刀だ」「ついでに供養させてくれ」と語っており、合掌しつつ黙祷を捧げる姿はゾロがいかに雪走を大切に思っていたかを物語るシーンとなっている。
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