概要
長いスパッツは以前からロングスパッツという名で存在していたが、「レギンス」と呼ぶ場合は2006年以降に(主に女性用)ファッション用品として普及した物を指す。
日常生活向けと割り切って耐久性を落として装飾性を高めた作りをしており、柄付けやレース加工等が施された物も見られる。
ファッション用品として特化していった下着には、他にハイソックスやタイツも存在するが、それら2種が保温の役割を持つのに対してレギンスはスポーツ用品譲りの通気性や伸縮性を持っており、むしろ暖かい時期に着用される傾向にある。
この特性から「ミニスカートやサンダルを履きたいけど生足はちょっと・・・」といった年頃の女性の声に応える形で広まっていった。森ガール系の重ね着するファッションとも相性が良く、ブームの下地を作った。
2009年頃からは生地を更に延長して足部を部分的に覆うデザインも流行し始め、「トレンカ」として独立したカテゴリを作った。また、保温性を持たせた冬用の物や男性用の物も作られており、現在進行形で研究が進んでいるファッションである。
他の下着との見分け方としては、膝下丈がレギンス、膝上丈がスパッツ、土踏まずまで覆われているとトレンカ、足全体が覆われているとタイツ、股上が無いとハイソックス、脚部のみだとレッグウォーマーとなる。
名称論争
日本における「スパッツ」が英語圏の意味からかなり離れたものになっていた事や、スパッツ自体の人気が低下傾向にあった中での発表だった事等業界の大人の事情が重なった結果、販売に際してかなり強引なイメージ戦略が行われ悪い意味で鮮烈なデビューを飾った事でも知られる。
酷い時には「“スパッツ”は昨シーズンから“レギンス”と呼ぶことになっているのでご注意を(笑)。年齢がバレますよ」と言った脅迫紛いのキャッチコピーまで打ち出され、ターゲットにしていたはずの女性層から総スカンに遭っても仕方が無い程のゴリ押しぶりであった。
そのような状況に対し、かねてからマスコミに対して不信感を抱いていたネット上の男性達が猛反発。スパッツ消滅を危惧していた愛好者も加わって煽られている女性そっちのけで代理戦争を始めるというわけのわからない事態も発生した。
実際日常生活における「ロングスパッツ」の呼称はほとんどレギンスに吸収されて死語となっており、今日膝上限定ながらも「スパッツ」が残存した要因の何割かは彼らにあると言っても過言ではない。
着用を取り止めたり彼らに殊更に感謝したりする必要は無いが、レギンス好きならば心の隅に留めておいてほしい事実である。
一方、反発した男性の中に「レギンスを着用する女はマスコミに踊らされるスイーツ(笑)だ」「女達がスパッツ消滅に加担している」といった過激な意見を発する者が見え隠れした事もまた事実であり、成人女性のお洒落そのものをバカにするロリコンや「見せるなら見せる、隠すなら隠すではっきりしろ!」という漢らしい(?)そもそも論も入り混じって当時のファッション界は相当に混沌とした状況であった。いい意見から悪い意見まで乱れまくり。
だが、萌え漫画ではスカートの下にレギンスを履いた女性キャラが2000年代辺りから散見されており、好意的な目で見ている男性も多かったことが分かり、女性の間でもレギンスをお洒落に着こなすファッションモデル、女性キャラの増加、気軽にスカートが履けること、タイツのように転んでも破れないこと、パンチラしないこと、防寒具になること、(毛糸のものを除き)静電気が立たないこと、乙女の恥じらいが隠せることなどが好意的に受け取られていき、徐々に論争は収まった。
商品は一切悪くなく、広めた団体が悪かっただけである。
スパッツ派にも言える事だが、決して過去の過ちを繰り返さず、ファッション自体の魅力と共存共栄の心掛けによって愛好者を増やしてゆくようにしていただきたい。
pixivではスパッツとの投稿数に差が付けられているが、レギンスをエロ絵ではなく普段着として見ている人が多い証拠だと思おう(黒脚フェチはいる模様)。
ちなみにレギンスは足にまとわりつく感触が気になって昼寝などができたものではない為、太腿までのスパッツ、ショートスパッツと比べるとルームウェアに使われる率は少なく、外着に使われている。
レギンスを着用しているキャラ
※五十音順で並べてください。