概要
2008年頃から若い女性を中心に確認され始めた。
自然発生的に流行していたファッションに着目したメディアによって新たにカテゴライズされたものである。
「森に居そうな」とは言っても、「逞しくて野生生活できそうな」という意味合いではなく、あくまである種のイメージ上のものであり、ゆったりした形状、やわらかな素材、淡いあるいは落ち着いた色合いの服を重ね着し、ヒールは低いものが好まれる。
森ガールが好みそうな日用品を「森ガール雑貨」と形容することがあり、撮影には緑豊かな公園などが使われることが多い。
発祥は中央線沿線のサブカルチャーとも言われ、一般的な女性性とは異なる方向を向きながら装飾性の高さや着心地の良さを追求する姿は、実際一帯の雰囲気によく馴染んでいる。
メディアによって存在が知れ渡ると全国から反響があり、次第に一般的な東京発のファッションとして商業化されていった。
その過程で最大公約数的に定義付けがなされたものの、業界が主導した流行ではないためそれら全てが後付けのものであり、(癒し系ブームなどを経て)気付いたらなっていたと言える性質のカテゴリで、各人の好みに応じて発展の可能性が無限にあるファッションでもあると言える。
「少女趣味」「カメラ女子」「雑貨屋さん巡りが好き」といった要素とも親和性が高いとされるが、もちろんそれも人それぞれである。少女趣味はスローライフを突き詰めていった結果であろうし、森ガールとカメラの親和性が高いのは「森ガールに花や動物や風景の写真を眺めるのが好きな人が多い」というイメージが定着した為であろうし(流行時にそれらをデジカメで撮った写真をブログにアップする人が多かった為)、雑貨屋さんは日用品が沢山売られている為、元々女性に人気で、自然と女性向けの内装に変わっていったのであろう。
もっとも、彼の層の生活環境に対する意識が高い傾向にある事は事実であり、「ロハス」「カントリー系」といったレベルでならイメージに沿った暮らしを送る人に出会える可能性は十分ある。
いずれにせよ、外野が勝手な決め付けをせず、当人達の声を聞く事が理解への第一歩であろう。
…とはいうものの、やはり安易な流行として叩く向きも一部にはあり、ライムスターの宇多丸は森ガールに対して言及した際に「本当の森とはラース・フォン・トリアー(が制作した)の『アンチクライスト』のことだ!」と述べている。
英語で訳せない。フォレストガールとなるからか。山ガールだと、マウンテンガールになる?
Pixivでは
名称の矛盾や(草食系男子から始まる一連のバッシングと絡んで)「ガール」と呼んだ点、サブカル文化自体への批判等によりネットではしばしば槍玉に挙げられたが、pixivにおいては大きな争いも無く概ね平和裏に受け入れられている。
漫画やアニメへの登場例がまだ少ない事もあって(森ガールのデザインの源流自体が二次元であるし、二次元の源流も昔の人々の質素な生活であるのだが)オリジナルの一枚絵の比率が高い。
単に「森の中に女性が居るイラスト」という意味合いでの使用も散見され、ネタとして山賊やアマゾネスのような違う意味で森の中にいそうな女性のイラストも稀に投稿されている。
関連タグ
※「森林」も参照。
別名・表記ゆれ:森女
森 林 草原 高原 野原 植物 葉 / 葉っぱ 紅葉 枯れ葉 木の枝 切り株 丸太 木目
湖 泉 川 小川 沼 木陰 土 小石 茸 自然音 香り マイナスイオン
アナログ レトロ アンティーク 自然/ナチュラル 天然 素朴 アースカラー セピア 木属性
少女趣味 メルヘン ファンシー リラックス ゆるふわ ゆるかわ エスニック カントリー
グリーンヒロイン ブラウンヒロイン グレーヒロイン 緑と茶色 緑とグレー
男性版:森ボーイ
ヤマノススメ:登山をテーマに描かれた漫画 作・しろ(漫画家)。1巻八合目(合目=号)はタイトル「森の中に森ガール!?」であり、初登場の青羽ここなとの出会いは主人公あおいをして「も…森に森ガール!?」と言わせしめる程の森ガール。
アニメ・ボイスドラマ化によるここな役小倉唯をして森ガールキャラクターを不動の地位とした。
食堂かたつむり:2008年に出版された小川糸の小説。森ガールをモチーフにしたといわれる。2010年に映画化されている。だが、ペットの豚「エルメス」の解体シーンの妙な克明さやゲイの描き方の不自然さ、この他俯瞰すると矛盾やご都合主義に満ちているとして宇多丸らレビュアーから凹殴りにされた。
モガ モボ…森ガールと森ボーイを略するとこれになることから、SNSなどでネタにされていた。
盛り髪族…別の意味での「もりガール」であり、時々この森ガールと掛けたイラストも見られる。
夢がMORI MORI…森脇健児と森口博子と森且行が出ていたバラエティー番組。
その他、“「森が、ある」「盛り上がる」が訛った言葉でしょ?”と解釈する人も散見された。