四次元ポケット
よじげんぽけっと
概要
四次元ポケットとは、藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。主人公・ドラえもんがお腹に付けている半円形のポケット。
四次元という名の通り、ポケットの中は無限の広さを持つ四次元空間となっており、入るはずもない大きさや数の品物(基本的にはひみつ道具)が入っている。
中は食品や生き物を直接しまい込んでも一切問題ないほど清潔な空間となっている(実際にアンキパンや桃太郎印のきびだんご等の食品系ひみつ道具が保管されていたり、時にはドラえもんがドラ焼きを入れていることもある。更にそれらの食べ物がポケット内で腐敗する描写も無い)。
欲しい道具を思い浮かべながら手を突っ込むと、ポケットに搭載されている「イメージ検索機能」により、欲しい道具をポケットのコンピュータが探して出してくれる(慌てていてイメージが正確に出来ていなかったり、ドラえもんが何らかの原因で故障したりすると、使用者が欲しい物とは全く関係ない物が現れる)。
まさにドラえもんを象徴すると言っても良いひみつ道具であり、実際に『太陽王伝説』ではドラえもん自身が「僕はこれが無いとしまらない」と述べている。
ちなみに『新魔界大冒険』や『ひみつ道具博物館』にて、四次元空間内は黄色で、万華鏡を動かしたかのような光景が広がっていることが明らかとなった。
また、予備として「スペアポケット」という同型のひみつ道具も存在し、中の四次元空間はドラえもんが付けているポケットと繋がっている(普段はドラえもんが寝ている押入れの枕の下に隠されている)。
ちなみに大長編や映画作品では、数回ほど互いのポケットが四次元空間で繋がっている性質を利用し、スペアポケットに潜り込みドラえもんのポケット(行方不明となっているドラえもんの居場所)へ移動するという荒業を行ったこともあった(その場合ドラえもんがいる場所次第では「テキオー灯」を使っていた)。
なお、原作でもドラえもんが同名・同型のひみつ道具「四次元ポケット」を取り出してのび太に貸しているが、こちらは新品であり、ドラえもんのお腹のポケットとは繋がっていない。また、中にひみつ道具も入っていない。
ドラミのお腹にも赤い格子の入った四次元ポケットが付いている。
ドラ・ザ・キッドの「四次元ハット」、ドラメッド三世の「四次元ランプ」などのように、ポケット以外の四次元収納道具も多くある様子。『ザ・ドラえもんズスペシャル』では、ドラえもんズ同士のポケットや四次元収納道具の四次元空間を繋げることが可能となっており、敵が発射したプラズマ兵器を四次元空間にワープさせて打ち返したり、亜空間で迷子になった時に乗っていた宇宙船ごとポケットにねじ込み、他の仲間の四次元収納道具から脱出したりしていた。
素材は不明だが、耐火性はそこまで大きくはなく、火をつけると燃えてしまう。かと思えば学習漫画『ドラえもん 宇宙大探検』ではドラえもんが太陽の至近距離まで移動してもポケットは全く燃えていなかったり、『ブリキの迷宮』ではドラえもんが電撃の拷問を受けて完全に破壊されるも、ポケットは焼け焦げることなく正常に機能していたこともある。水を通さないフタがついており、洗濯機で洗うことも可能。ただ、見た目はパンツと誤認されやすい。
基本的に「ドラえもんが登場する=ほぼ毎回登場する」ため、登場・使用回数は間違いなく1位の道具である。
余談
関連道具
- 四次元くずかご
四次元ポケットのくずかご版。
壊れてしまったり、使えなくなったひみつ道具を捨てる為の道具。
『宝島』では、この道具の「無限の広さを持つ四次元空間に物を捨てることが出来る」という特性を活かし、船に入り込んだ海水を取り除く為に使われた。
- 四次元ペットボトル
『ふしぎ風使い』で登場したひみつ道具。厳密にはドラえもんが取り出した道具では無く悪役が使用した道具。
これを使うと、どんな物でもペットボトルの中に吸い込むことが出来る。吸い込める物に例外は無く、作中ではなんと霊魂すら吸い込んでしまった。
- 四次元若葉マーク
初心者マーク型のひみつ道具。
これを貼った物は四次元空間に入った状態となり、三次元空間に存在する物なら何でもすり抜けてしまうようになる。
ただし同じ道具を貼り付けた物同士は衝突してしまう。
- 四次元三輪車
三輪車型のひみつ道具。
見た目とは裏腹に凄まじい性能を誇り、なんと一こぎで100m進み、スピードを調節すれば飛行機並の速度で走ることが出来る。人の匂いを探知して追跡する機能も備わっている。
更に、四次元世界に入り込んで周囲の物をすり抜けて進むことも出来る。ただし上記の四次元若葉マークとは違い、こちらは四次元世界に入り込むと姿が消えてしまい誰からも見えなくなる。