概要
1995年にマリオシリーズからのスピンオフ作品として発売されたアクションゲーム。
この時点ではヨッシー単独のシリーズが続くかどうかは未定だったためか、
正式タイトルは『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』となっている(ワリオシリーズと同じような扱い)。
『スーパーマリオワールド』でマリオの冒険を助けたヨッシーがが赤ちゃんマリオとともに冒険する作品で、
時系列的には(後付けになるが)前述タイトルよりも前にあたる。
あくまでスピンオフ作品という位置づけながら、後発の作品では本作の存在をふまえて
「マリオは赤ん坊の頃にヨッシーと冒険したが、赤ん坊だったので覚えてはいない」
という設定にされる場合もある。
また、本作のストーリーでは「空から落ちてきた赤ちゃんを拾った」という導入のため、
この点に配慮してか、一貫して「マリオ」ではなく「赤ちゃん」と呼ばれている。
絵本のようなグラフィックで表現された世界観と、それまでのマリオシリーズとは
異なる基礎システム・アクションを搭載しているのが特徴。
横スクロールアクションゲームであるが、ヨッシーが敵に触れることではミスにならず、
運んでいる赤ちゃんを落としてしまうという設定になっている。
赤ちゃんを落としてしまうとしばらくの間はシャボン玉に包まれた状態で漂い、
画面上に表示されるスターのおまもりカウントが減っていく。
このスターのおまもりが0になるとカメックの手下のコカメックたちが現れ、
赤ちゃんを連れ去ってしまうとミスとなる…と、実質的なライフ制を採用している。
落としてしまった赤ちゃんは体か舌で触れることでキャッチすることができ、
素早くキャッチすればするほどおまもりの消耗を抑えることができる。
また、おまもりの残値が10以下になった時は赤表示となり、10までは自動回復する。
ライフに無関係で一発ミスとなるギミック(溶岩、針など)もあるが、
これ以外の理由でヨッシーが敵にやられてしまうということはない
(ただし、ダメージを受けて赤ちゃんがシャボン玉状態の場合に限り、敵と接触すると1〜2秒ほどダウンする)
ステージ内にはそれぞれアイテムがあり、星のお守り(スター)、赤コイン、フラワーはステージクリア時に入手した個数に応じて点数が加算される。
- スターと赤コインは1つ(1枚)につき1点、フラワーは1つにつき10点となる。
- ステージ毎に赤コインは20枚、フラワーは5個必ずある。
- スターについてはステージ毎に個数は異なるがストックされるのは30まで。
これらを合計すると100点となる。
点数は特別ストーリーに変化を及ぼさないが、全てのコースで100点を取るとスペシャルコースが出現する。
普通にクリアするだけならばそれほど難しくないが、100点を取ろうとすると話は別であり非常に難易度が上がる。
ちなみに、ステージセレクト画面でセレクトボタンを押しながら『X・X・Y・B・A』と入力すると……
また、もうひとつ余談として、ヨッシーの出世作であると同時にヘイホーの出世作でもある。
というのは、もともと『夢工場ドキドキパニック』のザコ敵だったヘイホーは
そのキャラクター差し替え版である『マリオUSA』でもそのまま続投した後、
本作にて代表的なザコ敵として抜擢されたことで亜種の数も激増。
以後、シリーズでの端役や子分役というポジションで登場するようになったという経緯がある。
ストーリー
むかし、むかしのおはなしです。
あかちゃんマリオとヨッシーのはなしです。
よあけまえのくらいそらを コウノトリが
おおあわてで すっとんでゆきます。
そのくちばしに ふたごのあかちゃんを
しっかりくわえて いそぐ いそぐ!
そのとき、くものあいまからもうスピード
で つっこんでくる ひとつのかげが!
キィーッ!ウキー!
そのあかちゃんをいただくぜー!
うわあぁぁっ!
そいつは、すれちがいざま あかちゃんを
ひったくって ゆきました。
あっ…
なんということでしょう。あかちゃんの
ひとりが、おっこちて しまいました。
いっぽう ここはヨッシーアイランド。
ヨッシーが いっぱいすんでいる しまです
いっぴきのヨッシーが、おさんぽちゅう。
けさは、とっても よいてんきです。
んっ?
なんと そらから さっきのあかちゃんが
ヨッシーの せなかに おちてきました。
どうやら あかちゃんは、ぶじなようす。
よかった よかった。
おやっ?ほかにもなにやら あかちゃんと
いっしょに おちてきたものが。
どうやら これは‘‘ちず’’のようです。
コウノトリが、つかっていたものかも?
だけどヨッシー ちんぷんかんぷん。
なかまと そうだんすることにしました。
ウキッ、ウキキー!
あかちゃんを さらったのは、カメックと
いうクッパじょうにすむ まほうつかい。
あかちゃんを ひとり おとしてきたのに
きがついて こぶんにさがしにゆかせます
なかまのところへむかう ヨッシーですが
どうにかなるさ と きらくなようす。
しかし、カメックたちは しまじゅうで
あかちゃんの ゆくえをおっています。
はたして ふたりの あかちゃんは ぶじ
パパとママに とどけられるのでしょうか
(ヨッシーアイランド オープニングより)
移植作品
スーパーファミコンの性能をフルに活かしきった名作として知られた本作だが、
その表現を実現するためにスーパーFXチップが用いられていた。
このスーパーFXチップの仕様の関係上、ベタ移植した際に様々な相違点が出てしまうためか
完璧に同じ内容が移植・バーチャルコンソール配信されるということが長年なかった。
2003年の『スーパーマリオアドバンス3』にて、『マリオブラザーズ』と本作が
セットで収録されているが、追加要素や改変点が多数存在する。
ニンテンドー3DSおよびwiiUにて配信されたのもこの『スーパーマリオアドバンス3』版であった。
スーファミ版と同じ内容が移植されたのは2017年に発売された『ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン』内臓ソフト版が初。
また、2019年にはNintendo Switchのオンラインサービス加入者特典ソフトである
『スーパーファミコン Nintendo Switch Online』にて、収録ソフトとして
他のスーパーFXチップ搭載ソフトとともに配信され、本体+オンラインサービス加入で誰でもプレイできるようになった
(おそらく上記のスーパーFXチップ仕様を再現するのが難しいという問題がクリアされたと思われる)。
関連シリーズ
関連タグ
スーパーマリオRPG:とある場面で戦う事になるカメックになにかんがえてるのを使うと……?