ネタバレ注意!
「私はあらゆる才能の持ち主になれる!愛する者の死をエサにおびき寄せたこの街の要人達に成り済まし、いくつものゴージャスな人生を満喫するのが……この私の生きが……イテッ!」
概要
ロベルト志島が変身したドーパントで、デス・ドーパントの正体。
銀色のノッペラボウのような風貌で、亜樹子からは「ショボい」と言われた。
ロベルト志島の持つ「D」のガイアメモリは「デス」ではなく「ダミー」であり、「死人返り」も死者を蘇らせたのではなく「自らが死者に変身した」というのが真相であった。
「運命のガイアメモリ」ではT2ガイアメモリの1本としてT2ダミーメモリが登場した。
能力
自分や敵対する相手のイメージから生物・非生物問わずあらゆる物に(自分以外のドーパントにさえ)変身し、その能力や武器を擬態することができる。
また相手の深層意識を読み取ってその相手にとって最も影響力の強い人物や存在に擬態することも可能。
相手の記憶からその人物の言動や能力を模倣することもできるが、あくまで記憶からの抽出なのでその相手の記憶にないものを再現することはできない。
例えば、彼の擬態した鳴海荘吉やスカルはあくまで翔太郎の記憶から再現したものである為、娘の亜樹子(翔太郎は生前の亜樹子と荘吉のやり取りは知らなかった)やフィリップに対しては特に反応できておらず(ダミーに記憶を読み取られた時点の翔太郎はフィリップと荘吉の地球の本棚内でのやり取り等は知らなかった為)、また翔太郎が直接目にした事がないスカルボイルダーなどの専用マシンやスカルの能力も完全には再現できていない。
加えて車を見てタイヤに変身していたシーンを見る限り、自分の質量より大きい物には変身できないと思われる。
「デス・ドーパント」もロベルト志島が思い描く「死神」の姿に化けた姿であるため、実際の「デス・ドーパント」の姿は不明。またデス・ドーパンドの際には"空中を浮遊する"、"姿を消す"といったダミーには無い能力も使っているため、本人がイメージして作った存在にはある程度は本人のイメージする能力も付加できると思われる。(姿を消す能力に関しては単に擬態能力を応用してそう見せていた可能性も高いが)
しかし後に別世界でダミーの擬態ではない(と思われる)デス・ドーパントが登場しており、本当にデス・ドーパントの姿や能力を模倣していた可能性もある。
なお他の能力特化型ドーパントの例に漏れず、ダミー本体の戦闘力は鳴海亜樹子に負けるほど低く、おそらくは生身からほとんど強化されていない。
さらに他のドーパントの姿だけでなく能力や武器などすら擬態できるとはいえ、当然ながらロベルト本人が擬態した能力を活かせなければ意味がない。作中では仮面ライダースカルに擬態したものの、上記の通りあくまで翔太郎の記憶の中から再現したものに過ぎなかったことと、ロベルト本人の直接の戦闘には到底向いていない性格などのせいでその力を全く活かしきれておらず、覚悟を決めたダブルにはほぼ一方的に圧倒された。
ロベルトは自分がただ豪華な生活を満喫するだけの目的でこの能力を利用しており、愛する者を失った著名人たちを標的にし、上記の能力で対象の愛する故人に擬態して誘惑し、更に催眠術を利用した夢を見せることで金を騙しとり、さらに催眠状態にした著名人に今度は自分が成り代わって豪遊するという、悪質極まりない詐欺を働いており、同様に死んだ父を利用された亜樹子からは「なんてクズ野郎なの!」と激怒された。
しかし一方でこの時のロベルトは相手を催眠状態にするという明らかに本来のダミーには無い能力を使ったり、亜樹子を片手で吹き飛ばして棺桶に閉じ込めるということを生身でおこなっているため、彼もまた風都探偵で明らかになったハイドープか、それに近い存在だった可能性が高い。
このようにロベルト本人とダミーの適性はかなり高く、実際にミュージアムからも幹部メンバーがわざわざ助けに来るほど強い関心を持たれており、ネット版では井坂深紅郎からも「使い方次第では最強の能力になる」と評されている。
しかし前述のように結局はそれを全く戦闘に活かせなかったのが致命的だったと言える。(ネット版の井坂からは頭が悪かったとはっきり言われている)
活躍
Wに正体を見破られ、近くに停車していたトラックからタイヤに擬態して逃走を図る。
その後ハードボイルダーで追跡するWごとオーロラカーテンを越えて「ライダーバトルの世界」へと飛ばされ、スーパーショッカーのマンモスメカに飛び乗りWを倒そうとするもディケイドに叩き落されあえなく逃走。
そのまま情けなく敵前逃亡を繰り返すも、そこへ同じくスーパークライス要塞が崩壊して逃げのびてきたネオ生命体と遭遇。強引に合体され「アルティメットD」へと変貌した。
その時点で既にロベルト自身は死亡(自我が消滅)していたらしく、現にそのままメモリブレイクされることもなくまとめて撃破されており、自分自身が命を落として「死人」になるという、結果的に皮肉且つ最悪の形で悪事の報いを受ける事となった。
また、メモリブレイク無しで死亡したドーパントは作中では彼のみである。
余談
スーツは仮面ライダードラゴンナイトで新造されたゲルニュートの改造。
ちなみに彼が擬態した仮面ライダースカルは皮肉にも変身している間は死人も同然の状態になるという自らが「死人」になって、ある意味では死を操る能力を持った存在だった。
しかしその能力に関しては直接の具体的な記憶が翔太郎の中には無かった為、ロベルトはその能力を擬態で自分の物にすることはできなかった模様。