「昔のオオムカデはでかいだけだったが、現代の妖怪オオムカデは…おおっと、何を言わせやがる。それは秘密秘密」
演/CV:平久保雅史
概要
妖怪の1体。赤と白の防具とユニフォームに身を包んだアメフト選手と思しき姿をしており、頭部の触覚や体の側面に並んだ脚の意匠が申し訳程度に百足の要素を
演出している他、両肩や胸部にも「100」や「leg」と書かれている。外国気触れの口調で喋り、一人称は「ミー」。こんな形に反して人間態は何故かサンタクロースである。
劇中ではサンタクロースの国を占拠し、取り憑かれるとオオムカデの言いなりになってしまう百足を入れた箱をサンタに配らせる事で子供達を操り、人間社会を大反乱させようと目論んだ。因みに百足に憑依された者には手に黒いムカデ型の痣が浮かび上がる為、一目で分かる仕様となっている。
本人は昔の「大百足」を「デカイだけ」と自虐的に語っており、ムカデを憑り付かせた人間を意のままに操る自身の能力を現代のオオムカデの特権としている模様。
戦闘では「ムカデボール」なる球状の爆弾を蹴り飛ばすと言うアメフトらしい攻撃を仕掛けて来る他、「ムカデパンチ」なるパンチ技や両肩に装備された「ムカデミサイル」を繰り出して来る。
活躍
本編開始時点で既にサンタクロースの国を占拠しており、自身の百足をサンタにクリスマスのプレゼントとして世界中の子供達に配らせようと目論む。所が、慌てん坊のチビサンタが23日にプレゼントを配りに行ってしまい、俊夫の家で計4匹の百足がサスケ達に見られる事となる。
サスケ達に嫌疑を掛けられたチビサンタがトナカイの角が付いたサンタ宅配便の自動車(※サンタクロースも近代化している)で逃げようとすると、その場に姿を現してカクレンジャーと交戦。ムカデパンチやムカデボールで攻撃すると同時に、サンタ宅配便に乗ってその場を逃走する。
逃走後、ガイコツ城にて妖怪大魔王にカクレンジャーの動向を伝えると、4時間後に自身の操るサンタクロース達が世界中に百足のプレゼントを配る事を確認。そうやって子供達を操って人間社会を大混乱に陥らせ、その隙に乗じて世界を支配しようと言うのがこのオオムカデの目論見であった。
その頃、チビサンタを連れたカクレンジャーとニンジャマンは、それぞれネコマルと筋斗雲でサンタの国へ向かっていた。忍装束を怪しまれ、サンタに変装すると、チビサンタの案内でサンタ城の中をカクレンジャー達は捜索する。
やがて、配送センターからいよいよプレゼントが配られようとする中、チビサンタがその場に現れてサンタクロース達の前で箱の中身を暴露。中から現れた百足に噛まれて倒れるチビサンタだったが、これによって計画が露見してしまう。
それでも百足を憑依させた長老サンタを囮にしてカクレンジャーを引き付けている間、オオムカデは自らサンタクロースに化けて計画を続行しようとする。何も知らないニンジャマンを騙し、彼にもプレゼントを配らせようとするも、着陸した際にツバサマルに乗ったカクレンジャーに追い付かれた挙句、レッドのカクレイザーの射撃でプレゼントを爆破されて計画はご破算。
正体を現し、ムカデミサイルとムカデボールで応戦するオオムカデだったが、ニンジャマンにムカデボールを蹴り返され、逆にカクレンジャーボールを受け敗れる。
直後に妖怪エネルギーの落雷を浴びて巨大化すると、巨大戦ではニンジャマンを圧倒するも、禁句である「青二才」と口走った為にサムライマンへの変身を許してしまう。そうしてサムライ激怒斬りを受け、怯んだ所へ隠大将軍から止めの鉄拳ゴッドフィニッシュを喰らい、「オー、ノー…メリークリスマス!」と叫びながら爆散。
それと同時に、子供達も百足の呪縛から解き放たれるのだった。
余談
上記の「100」や「leg(脚)」の文字はそのまま「百足」のアナグラム。
原典の大百足は俵藤太に退治されたとされる妖怪で、近江の三上山を根城とし、琵琶湖に住む竜神の一族を脅かしていたが、藤太が唾を付けて放った三本目の矢に眉間を射られて絶命したと伝えられている。
襲って来た際、さながら二、三千本もの松明が連なって動いているかの様だと形容され、その長さも三上山を七巻半する程に長大だったという。
尚、この伝説は藤原秀郷が朝廷に反乱を起こした平将門の討伐を妖怪退治に見立てた創作であり、まさしく史実を元にしたフィクションと言える。
アメフト選手をモチーフにした怪人は『超電子バイオマン』のラガーメガス以来の登場である。
関連タグ
忍者戦隊カクレンジャー 妖怪軍団 妖怪(カクレンジャー) 大百足
首領タウ・ザント:忍者スーパー戦隊第2作目『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する百足繋がりの戦隊怪人。但し、こちらは首領格。
上級妖怪オオムカデ:忍者スーパー戦隊第3作目『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する後輩。