曖昧さ回避
1.の概要
実のところ鈴鹿山という名称の山はない。
古代の山はひとつを指すものではなく、鈴鹿山脈南部の三子山と高畑山の間の鞍部にある鈴鹿峠や鈴鹿関周辺の山々を総称して鈴鹿山と呼称された。
中世から近代まで畿内と東国を結ぶ東海道が広く利用されたことから、鈴鹿峠を挟むように鈴鹿越のための土山宿・坂下宿・関宿の3ヵ所の宿場が置かれた。
和歌などの鈴鹿山は鈴鹿峠や鈴鹿越を指し、鈴鹿山を詠んだ歌の大半は関を越える心境を詠んだものである。
2.の概要
京都府京都市東山区に鎮座する八坂神社の祭礼である祇園祭の山鉾のひとつ鈴鹿山は、鈴鹿権現が鈴鹿山に出没する悪摩あるいは鈴鹿山の鬼「立ゑぼし」を退治した伝承に基づく。
この故事にちなんで鈴鹿権現(瀬織津姫尊)を御神体として祀り、金の烏帽子に大長刀を持つ女人の姿であらわしている。