正確には宇宙適応Bの事を指す。
『スーパーロボット大戦』シリーズは代々地形適応において
ロボットの地形適応とパイロットの地形適応の平均で算出されるのだが
地形適応Aは機体(ロボット)とパイロットの両方がAでないと地形適応Aにならない
ゆえに
宇宙Bのパイロットはどんな機体に乗り換えてもどんなに機体を改造しても宇宙適応はB以上になれないのである。
これが「宇宙B」である。
宇宙Aと宇宙Bの違い
宇宙Aは宇宙Bの1.2倍の攻撃力と装甲になる。それだけである。
そのたったそれだけが大いなるヒエラルキー、格差となるのである。
仮に宇宙Bの攻撃力が1000だとすると気力を限界の150まで上げた場合1500になる。
しかしこれが宇宙Aだと気力を限界の150まで上げた場合1200×1.5倍の1800になるのである。
気力125の時点で攻撃力は1500となり、宇宙Bの限界である1500に並ぶ。
しかも宇宙Aはまだ気力が25も上げられるし、装甲も同様である
宇宙Bである兜甲児のマジンガーZの装甲が4800だとした場合、宇宙Aは4000の装甲でゲーム中の実際の装甲は1.2倍の4800で互角になるのである
これが宇宙Aと宇宙Bの覆せない差なのである。
宇宙Bの悲劇を味わった参戦作品
『スーパーロボット大戦F/F完結編』を例に挙げると、
・『マジンガーZ』
・『グレートマジンガー』
・『戦国魔神ゴーショーグン』
・『聖戦士ダンバイン』
・『新世紀エヴァンゲリオン』
と、作品単位で宇宙Bの参戦作品が多い。
また宇宙適応というものは地上戦で空中戦適応を付けてくれるミノフスキークラフトのようなフォローする手段が殆ど存在しない。
フル改造ボーナスで機体側を補うしかないのだが金が掛かる上パイロットの適応の悪さはカバーできないため後半ステージのほとんどが宇宙となる『F/F完結編』ではこれらの作品はほぼ二軍落ちが確定する。
特にゴーショーグンは主題歌「ゴーショーグン発進せよ」の歌詞に「宇宙スペースNo.1」とあるのにこの有様だったため、作品未視聴者からは「宇宙Bの宇宙スペースNo.1(笑)」などと皮肉られた。
実際ゴーショーグン自体、地上戦がメインで宇宙戦を行うのは17話、20話と少なく、真吾自体宇宙が不慣れと言う事もあり真吾が自ら苦手な宇宙に出る際にはキリーとレミーは驚いていた。
その後も真吾は単独で宇宙に出る時は無く、キングアローを操縦できるケン太のサポートがあった。
原作視聴者に対してあまりネタにするとスパ厨と呼ばれ嫌悪されトラブルの元になる為、必要以上に言うのは辞めよう。
ただし…
さすがに『F完結編』での扱いを問題視してか、その後の作品では以前の作品では宇宙Bだった面々も宇宙Aになることが多くなったり(近年の作品では基本的にスーパーロボットはパイロット込みで大体宇宙Aである)、強化パーツ「スラスターモジュール」やアダプター系の登場で宇宙適応を補強したり、そもそもパイロットの養成によって宇宙適応を上げられるようになったりと劇的に改善されている。あと携帯機シリーズはパイロット側の地形適応がなくなった(つまりロボット側の地形適応
のみで地形適応を参照)。
ところが…
歴史は繰り返す
『F/F完結編』から10年以上が経過してから登場した『スーパーロボット大戦Z』『スーパーロボット大戦K』と
宇宙に出た参戦作品が少ないせいか作品単位で宇宙Bというのが多い。
簡単に言えば、
・『戦闘メカザブングル』
・『マジンガーZ』※1
・『神魂合体ゴーダンナー!!』※2
・『ガン×ソード』※3
・『機獣創世期ゾイドジェネシス』※4
※1…強化後のマジンガーZは宇宙A
※2…コスモダイバーは宇宙Sだが、スポット参戦でしか登場せず宇宙で戦う機会が無いため無意味
※3…隠しユニットのサウダーデ・オブ・サンデイは宇宙A 『スーパーロボット大戦T』では作品機体はAに修正されている。
※4…レインボージャークウインドと隠しユニットのバイオプテラは宇宙A
は※で紹介したユニットを除けば全て宇宙Bである。
しかもこれらの作品は7割方序盤参戦である。
本格的な宇宙ステージは『K』『Z』共に中盤以降だがその頃には『機動新世紀ガンダムX』『機動戦士ガンダムSEEDDESTINY』『ガイキングLEGENDOFDAIKUMARYU』『電脳戦機バーチャロンマーズ』『UFOロボ グレンダイザー』といった宇宙Aの作品が数多く参戦している。
さらに『α外伝』以降の作品では『F/F完結編』とは違い宇宙Aの上に宇宙Sが存在するため更に辛い。
一応強化パーツで宇宙適正をAにすることは可能だがその強化パーツ自体が少ないためパーツの足りない1周目はフル改造ボーナスで適性を上げるか出撃ユニットを絞るか性能低下を覚悟で使うしかない。なお『K』『Z』共に最終ステージも宇宙である。
2周目以降は強化パーツの購入が可能になるため問題はほぼ解決するのは一応救いではある。
その後、『スーパーロボット大戦L』では『K』より継続参戦の『ゴーダンナー』※5の面々と、『マジンカイザー』※6『エヴァンゲリヲン新劇場版』の面々が基本宇宙Bとなった(もちろん他作品にも宇宙Bの面々がちらほらいる)が、強化パーツが撤廃されたため、補強するにはユニット同士でチームを組んだ時に宇宙適応ボーナスをくれるユニットと組むしかない。そのボーナスをくれるユニットも全体で8機(その内離脱の可能性があるのが1機、合体等を捨てる必要があるのが1機)。宇宙B組が宇宙へ行く機会は少ないとはいえ、やはり厳しいやりくりが必要となる。そして強化パーツとは違い購入解放もないので2周目以降もずっとこのままである。
ちなみに、このせいで旧グレートマジンガーが初登場時に宇宙Bで戦わされる羽目になる。
※5…『K』よりは改善されており、ゴーダンナーとブレイドガイナーは相方の機体と合体すると宇宙Aになる。ブレイドガイナーはその相方が乗り換え可能なコスモダイバーが宇宙適応ボーナス持ちなのはここだけの話である。
※6…マジンカイザーと真グレートマジンガーは宇宙A
これはやり過ぎだったと思ったのかは不明だが、さらに後の『z』シリーズやVTX3部作、携帯機シリーズでは敵も味方もサイボーグだろうが人間扱いのSDガンダムだろうがみんな宇宙Aになった※7
※7…宇宙適正は上位修正されたが作品によっては空、海適正が下方修正される機体も存在した。
で、これはこれはやり過ぎだったと思ったのか、『スーパーロボット大戦BX』では再び宇宙Bの機体が登場し始めて…
…まぁ、ヘリコプターとか戦車とかが宇宙Aだと主張されても困るのも事実ではあるが。
あと、ディバイディングドライバーで地形適応をなんとかするドライバーおじさんが爆誕した。