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美遊兄の編集履歴2021/01/07 12:04:52 版
編集者:Haruki
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美遊兄

みゆあに

『プリズマ☆イリヤ』の登場人物。劇場版『fate/kaleid liner~プリズマ☆イリヤ雪下の誓い~』の主人公。

「…そんなの考えるまでもない、俺はお兄ちゃんだからな、妹を守るのは当たり前だろ?」

「お前が全のために一を殺すというのなら、俺は何度でも悪を成そう──覚悟はいいか、正義の味方」

※以下、『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』5巻以降のネタバレが含まれます。

概要

美遊が兄と呼び慕う青年。

『ツヴァイ!』で美優が彼とイリヤの兄の士郎を間違える一幕があったが、それもそのはずで、彼もまた平行世界の衛宮士郎なのである。

原作やイリヤ兄の士郎とは異なり、肌の一部分が浅黒く、頭髪の一部分が白にそれぞれ変色しており、アーチャーと混ざったような見た目になっている。

また漫画版では夢幻召喚に伴う英霊置換(後述)の影響かエインズワースから拷問でも受けたのか、声すらもイリヤが聞いて衛宮士郎と判別できないほど嗄れた渋い声になっている。(アニメ版では没設定となった)

妹の美遊を救うために世界を救わんとするエインズワース家に立ち向かい、命がけの戦いの末に美遊を別の世界へと逃がしたが、彼自身はエインズワース家に捕まり、幽閉されていた。

だが、エインズワース当主の正体発覚直後に子ギルの手によって解放され、イリヤ達に協力する。

衛宮切嗣の「正義の味方」という理想を受け継ぐ事を決めて以降その成就に始終し「人間のふりをしているロボット」と称された原作の士郎に対し、こちらは5年にも及ぶ矛盾と葛藤の歳月を経たことで「ロボットになりきれなかった」衛宮士郎であり、作者のひろやまひろしからは「士郎であって士郎でないナニモノカさん」と表現された。

「世界よりも個人を優先する」という考え方自体は原作の『Heaven's_Feel』ルートでも至ったものだが、こちらは美遊との交流で衛宮切嗣の「正義の味方」という理想に本気で疑問を感じていた為、さらに極端な思想であり自身の事を「最低の悪」と評している。

しかし、「美遊も世界も全て救いたい」という理想を掲げるイリヤの姿を見てまだ他の道を模索できるのではと思い直している。

※ 以降「過去編」(漫画7~8巻、劇場版)のネタバレ注意

経歴

幼少時に大災害に巻き込まれた事で家族を失くし、死を待つだけだった自身を救った衛宮切嗣に養子入りするという「stay night」に近い境遇を持つ。

異なるのは、災害が聖杯戦争による火災ではない点、そして切嗣がその後も自身の理想を追う事を諦めていない点、士郎を養子ではなく助手のような扱いにしていた点である。

それゆえ、養子入り後は切嗣と共に彼の理想を実現させる願望器を求めて世界を巡り、その尽くが空振りに終わった。そうした旅路の果てに神稚児信仰の生き残りを探すために冬木市へと向かった先で、街を覆い消し去る黒い闇とそれを祓った神稚児・朔月美遊に出会う。

切嗣はその黒い闇によって天涯孤独となった美遊を引き取り、冬木市にて彼女の力を使う研究を始める。だが、病に侵されていた切嗣は焦りを生じさせ研究に根を詰める事になった。結果、美遊に対して「人間らしい」事を何もすることなく「道具として」しか扱えない彼と、無邪気な「子どもの親愛」を寄せてくる美遊の姿に、士郎の心には「正義」へのわずかな疑問が湧きたつようになるが、この時点ではそんな自分を恥じて疑問を飲み込み続けていた。研究に根を詰めすぎた切嗣は程なく死去。月は無くても星明かりが満ちる空の元、士郎に正義と理想を託して亡くなる。

そこから5年、子どもの頃から湧いていた疑問の果て、美遊をヒトとして見るべきかモノとして見るべきか判らないまま時は流れ、士郎は高校生となる。閑散とした学校で友人の一義樹里庵や後輩の間桐桜と過ごす中で美遊を家族として迎え「本物を始めよう」と決意し、その第一歩として彼女の生家へ向かう。

だが、そこに魔術師であることを明かした樹里庵(ジュリアン)が現れ、抵抗も虚しく美遊を連れ去られてしまう。

負傷した士郎は直後、言峰綺礼によって命を救われるが、そこでジュリアン達エインズワース家が世界を救うため聖杯を捜していたことを知らされるとともに「切嗣の理想に反している」自身の現状と決別の選択を迫られ、美遊を取り戻すことを決意する。

だが、その選択の末に聖杯戦争の参加者であり、ジュリアンの部下でありながら自身に肩入れしてくれた後輩の間桐桜がジュリアンに陥れられる形で死亡。その事で「生き残ってしまった絶望」に完全に叩き落されながら、それでも自らに残された唯一の存在である美遊を「人間として幸せに生かす」事を望み、桜が遺したカードを「自分の全てを差し出す」事で「英霊エミヤ」に強引に繋げてエインズワース製とは異なる「偽物のアーチャーカード」を作成し自ら夢幻召喚をする事に成功。これをもって強引に聖杯戦争に割り込み、美遊を救うための戦いを始める。

最終的にジュリアンが差し向けた「人形」たちを次々に退けて「本物のアーチャーカード」であるギルガメッシュ以外のカードを揃え、自らの運命に嘆く美遊の元へと駆けつけて彼女に願いを託す。

―――我、聖杯に願う

美遊がもう苦しまなくていい世界になりますように

やさしい人たちに出会って

笑いあえる友達を作って

あたたかで ささやかな 幸せをつかめますように

七枚のクラスカードを使って「美遊が幸せになれる世界」を願い彼女(聖杯)の力を使用。それこそは士郎の命すら懸けた美遊に向けた兄として示せる最大の無私無上の愛情だった。彼のその願いに応じた聖杯の力は美遊をイリヤたちの世界へと次元跳躍させる。

だがその最中、美遊の次元跳躍を防ぐためにアンジェリカが立ち塞がる。士郎はアンジェリカに対して時間稼ぎをするため、「無限の剣製」を使って抗戦したが、最後は「天地乖離す開闢の星」の前に敗れるも「美遊を聖杯戦争から逃がす」という自身の目論見は見事に成し遂げた(※)。

そして倒れた彼は「人類を裏切った許されざる最低の悪(=人類種の敵)」としてエインズワース家に捕縛・監禁され、子ギルに解放されるまで地下牢へと幽閉されていた。

※この際、本編でも指摘されている通り大空洞周辺の空間ごと美遊世界とイリヤ世界が入れ替わったのだが、作者のひろやまひろし曰く「固有結界内にいたため士郎とアンジェリカは影響を受けなかった」とのこと。「ややこしくてやーねー」とは、やはり作者自身の談。

能力

だからーーー

遥かな彼方へと呼びかけたんだ

何だっていい 誰だっていい 力を貸せ

その代わりに 俺の全部を差し出すーーーと

そんなガキの戯言に 応えてくれる英霊なんて

ひとりだけだった

前述したように、前回の聖杯戦争ではが遺した屑カード(クラスカードにできずに失敗してしまったブランクのサーヴァントカード)を使い、平行世界における未来の自身である「英霊エミヤ」に繋げ、「偽物のアーチャーカード」を創り出して参戦した。

しかし、自身のカードを繰り返し使用した結果、彼の身体は上記の通りに「自分の全てを差し出す」事により「英霊エミヤ」へと置換されつつある。

この置換は、現象としては「自分自身の全てを差し出す」事とクラスカードに使われている「置換魔術」がかみ合わさった故のエインズワーズにとって予想外の出来事であり有体に言えば事故である。

流れとしてはまずは起源を塗りつぶして彼のそれを錬鉄の英雄と同じにし、力を行使する毎に進行する。

究極的には意識や記憶すらも錬鉄の英雄と全く同じ存在になり果てる可能性が示唆されている。現在の彼の体がアーチャーを彷彿とさせる色とのまだら模様になっているのは、これが原因(すでに体への置換が部分部分で始まっている)である。

だがこれが理由でクラスカード無しで(つまり本人の能力として)投影魔術や無限の剣製を使用できるに至った。

アーサー王の鞘が一切関わっていないにも関わらず彼の起源が「剣」となり固有結界を使えるのもこのため。ただし原作同様、固有結界の発動・維持にかかる魔力は士郎自身では賄えないため余所から供給する必要があり、他の士郎やエミヤとは違い完全に体が特化しているわけではないため使用するだけでも体(主に魔術回路)に大きな負担がかかる

英雄王との再戦時に無限の剣製が使用できなかったのは魔力よりも前回固有結界を発動したことによる魔術回路のダメージが回復していなかったことが原因。

ちなみに契約前の能力は強化魔術を使用したことぐらいで、詳細は不明である(一応一度だけとはいえアサシンの攻撃を防いでいるためそれなりに練度はあったようである)

夢幻召喚時のデザインは、エミヤの他にリミテッド/ゼロオーバーの士郎もモチーフとなっている。

美遊兄の編集履歴2021/01/07 12:04:52 版
編集者:Haruki
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