概要
静岡県静岡市を拠点とする鉄道会社。通称「静鉄(しずてつ)」。
鉄道事業の他にも、静岡市周辺の路線バス「しずてつジャストライン」や、スーパーマーケット「しずてつストア」などを経営している。なお新静岡駅にはかつて、同社経営の駅ビル「新静岡センター」があったが、2009年に建て替えのため取り壊され、2011年より「新静岡セノバ」として営業を再開している。
連結売上高は1000億円を超えており、中小私鉄では遠州鉄道に次いで2位となっている(他の1000億円超えの中小私鉄はOsakaMetroのみである)。
東急と関係が深く、今でも東急が大株主である(相鉄と小田急の関係に近い)
鉄道路線
現有路線
静岡清水線
新清水駅~新静岡駅を結ぶ全長11kmの路線。
最短6分間隔で運行し、朝のラッシュ時は急行運転も行われている。
廃止路線
静岡市内線
1922年6月28日開業、1962年9月15日廃止。
静岡駅前~新静岡~安西を結んだ静岡市内の路面電車。全長2kmと非常に短い路線であった。
かつては静岡清水線の一部だった。
清水市内線
1928年12月25日開業、1975年3月22日廃止。
港橋~新清水~横砂を結んだ清水市内の路面電車。全長4.6km。
いわゆる「七夕豪雨」の台風災害で被災し、復旧することなく廃止。
北陸ロジスティクスに、65号車が保管されている。
駿遠線
1913年11月16日開業、1970年8月1日廃止。
駿河岡部~新藤枝~新袋井を結んだ、軌間762mmの軽便鉄道。全長64.6kmと軽便鉄道としては長い路線だった。
初期は蒸気機関車、後に独特なデザインの気動車やディーゼル機関車を使用。
快速列車も運転されていた。
鉄橋などの老朽化した設備を更新できず廃止。
藤枝市郷土博物館にB15形蒸気機関車が保存されている。
秋葉線
1902年12月28日開業、1962年9月20日廃止。
新袋井~遠州森を結んだ路面電車。全長12.1km、支線1.1km。
太平洋戦争直後は輸送力不足になるほど混雑したが、1950年代はモータリゼーションにより輸送量が減少。バス転換により廃止。
未成線
三保線
1945年4月に着工するも、空襲で整備車両の大部分を焼失し建設中止。
静岡大井川線
1950年12月23日に免許許可が下りるも、着工することなく中止。
バス路線
しずてつジャストラインを参照。
新しいロゴマーク
静鉄グループは2019年5月1日に創立100周年を迎える事から、同日より新たなロゴマークを採用すると発表(下の画像)。ロゴマークは同グループの起源である鉄道のレールをモチーフに、イニシャルの「S」を伸びゆく2本のラインでデザインし、静鉄グループが大切にしている姿勢や利用客と築きたい関係性を表現しているとのこと。
ラインの原点(中央の白い部分にも存在する「S」)は「Safety(安全)の確保とさらなる追求」を、下に伸びる青いラインは「親和、誠実、奉仕、安心、快適、信頼」を、下に伸びる赤いラインは「挑戦、「いろどり」ゆたかで「ときめき」あふれる社会の創造」をそれぞれ表している。また、上下だけでなく左右にも丸く広がりを持つこのマークは、地域を包み込む優しさを持ちながら、躍動感を持って発展していきたいグループの思いもあわせて表現した。
ロゴマークは今後、グループ全社で共通のシンボルマークとロゴを使用し、グループの一体感と発信力を強化するとのこと。