概要
大江戸博士が開発した巨大メカ。
もともとはプロメテ計画(太陽系第十惑星・プロメテ(仮称)への人類移住計画)のために開発された惑星移民用宇宙船(全高がロボットとしては規格外なのはそのため)だったが、ドップラー軍団に対抗するための戦闘ロボットに改造された。
作品タイトルであり、主人公・一文字タクマが搭乗する事から所謂主役メカではあるのだが、作中での扱いは当時主流であったロボットアニメのパターンとは趣を異にする。
スペック
全高200m(ロボット形態)
重量500t
出力3億馬力
小型航空機ガードランチャー(ロボ形態の兜に相当)、上半身、下半身の三つのパーツからなり、これらの組み換えによって飛行形態サテライザーに変形可能。サテライザー形態の全長は160m。
搭乗員は二名で、メインパイロットはガードランチャーに、コ・パイロット(副操縦士)は下半身パーツのコクピットに搭乗。下半身側は予備のコクピットにもう一人搭乗できる。ただし大きさの割にはキャノピーからタラップを通ってコックピットへ向かう搭乗方式を取っている。大きさ的に矛盾が生じる設定だが、誰もそれに気づかなかったのだろうか。
当初は機体そのもののパワーのみで格闘戦を行っていたが、後に武装が追加される。
武装
パルサーカノン:胸に装備されている二門のショックキャノン砲。威力こそあるが射程距離は短いので接近戦に使用されることが多い。
コズモアロー:脚部に装備された二等辺三角形状のパーツが変形して完成する手持ち武器。
ダブルシャフト:コズモアロー2本を組み合わせてランサー状にしたもの。
テレポーションパンチ:前腕からエネルギーの塊を発射。その際に拳型の形状になるため『パンチ』扱いとなる。
ハードパンチ:前腕そのものを射出。いわゆるロケットパンチ。
テレポーションミサイル:肩部からホーミングミサイルを発射。
アイブレスターライフル:両目から目の形をしたエネルギー弾を射出、敵に着弾させる。
レーザーバルカン(サテライザー限定):ガードランチャーの先端から発射される。分離時にも使用可能。
テレポーションガン(サテライザー限定):ダンガードの腰に当たる所から発射。ダンガード時にも使用可能な位置にあるのだが使用されない。
ダンガードAα
ダンガードAのパワーアップバージョン。
ロボットガールズZオンラインにおける『チームT レジェンド化計画』で、ダンダンのパワーアップバージョン・ダンダンαに対応するものとして、新規に設計(設定)された。
『エースアルファ』という珍妙な命名も含めてのネタである。
作中での扱い
原作者である松本零士は変形合体ロボットものに対しどちらかと言えば批判的なスタンスをとっており、ダンガードAの待遇にも影響を及ぼしているといわれる。
第3話で主人公のタクマがテストパイロットの一人に選ばれるのだが、この時点ではダンガードAそのものは登場しない。
第4話からは組立工程や合体訓練の描写でサテライザー形態のみ登場。以降はキャプテン・ダンによるスパルタ教育の描写が続く。
タクマが正式にパイロットとして任命される第12話でようやくダンガードA形態での活躍が開始するのである。
TV版の放映と並行して連載された漫画版はさらに極端な待遇を受けている。
組み立て前の部品の状態とサテライザー形態だけで物語が進行していき、作品タイトルにもなっているダンガードAの形態はラストシーンの見開き一回のみ、それも攻撃を繰り出したり能動的に動く姿ではなく、人類側の意思表示として棒立ちで遺棄される姿で描かれるというもの。
結果的に似たような末路をたどるロボはそれなりに存在するが、そのシーンでしか描かれない主人公機というのはさすがに異色と言わざるを得ない。
なお、1979年にはアメコミの大手MARVELと東映の提携により、『Shogun Warriors』の"Dangard Ace"として登場している。
余談
二足歩行の人型メカで全高200mというのはかなりの巨体で、同ジャンルの主人公機では滅多に見られない。かのガンバスターと同サイズ、といえばお分かりいただけよう。上記の通り元が惑星移民用の宇宙船ということを考えればおかしくはないが。
ちなみにガンバスターの重量は9,400tだが、ダンガードAは500t。これはいかにも軽すぎるということで5,000tと記載された資料も一部にはあるようだが、公式設定は500tである。
『身長57m』のコン・バトラーVでも『体重550t』。これは決して重過ぎる数字ではなく、形状や内部構造を考慮すれば軽すぎるという意見もある。そのコン・バトラーVの3.5倍の上背があるダンガードAの方が軽量なのだ。
おそらくプロメテ計画のための建材として開発された、『(ロボット同士の格闘戦に耐えうる)強度を保ったまま極めて軽量に成形できる特殊な素材』で出来ているのだろう。すごいな大江戸博士。まあ、元は宇宙船ということを考えると内部に隙間が生じてその分軽くなってることになってもおかしくはない・・・だろう。
なお、『巨体で超軽量』という(有利だか不利だかよくわからない)特徴が作中で活かされる描写は特にない。
なお、2011年の松本零士関連イベントで『超時空戦艦まほろば』のアニメ化企画と共に『機甲半神ディーガード』と称するロボットのデザインも発表されていたのだが、その後続報はない。
2019年8月時点で、『スーパーロボット大戦』シリーズへの参戦は実現していない。ヤマトやアルカディア号に先を越されている。
…っていうかハーロックまで出たらもう松本先生も気にしてないんじゃないかな…
立体化
当時発売されていた超合金やプラモ、2000年代に入って発売された『群雄(合)』(奇しくも発売元はYAMATOというメーカー)、2014年発売の『超合金魂』がある。
立体化する機会は恵まれているとは言えないが、合体ギミックは再現されているのが特徴。